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マメルリハを置いて10日間旅行に行ったらどうなったか

長い時間をかけて準備してきた
2019年10月のニューヨーク旅行。

前回記事の通り、シャルの外泊訓練にも付き合ってくれた友人(便宜上「女神さま」と以降は表記する)にシャルを預けた翌日、私と母は旅立った。

母の体力を考慮し、国内線で国際便のある空港から即日出国せず、翌日に弟が合流してくる成田空港近くのホテルで前泊。
大学卒業間際に行った新疆ウイグル自治区旅行の際にも利用したホテルで、10数年ぶりに泊まったが、相変わらず便利だった。

弟と合流して出国前に、「女神さま」からLINEがあった。

「女神さま」とその肩にシャルが乗った画像が添付され、とりあえずシャルが大丈夫そうなことと私たちの旅の安全を祈ることが書いてあった。

「女神さま」の肩にいるシャルも落ち着いた様子で私と母は安心した。

お泊まり訓練中も、そばにいる人間が「女神さま」だけになると甘えていたみたいだし、より憂いが少なくなって私たちは出国した。
↓お泊まり訓練中の話。「女神さま」のお宅にて。

帰国後、「女神さま」から聞いたところでは、
以下のようなことがあったらしい。

・平日は仕事に行く前の朝8時にシャルを起床させ、朝の世話をしていた
・休日は朝遅くまで寝ていたら、8時半にはシャルに鳴かれて起きて朝の世話をした
・水入れを洗いに洗面所に行くと、呼び鳴きをするので肩に乗せて一緒に連れて行った
・「女神さま」宅の洗面所の鏡が大きくて、鏡の向こうに行けるように見えたらしく、2回ほどシャルが誤って鏡に飛んで突っ込んでいった
(怪我はせず)
・豆苗を一度新しくしようとしたら、他の野菜を触っていても反応しないのに飛んで来た

シャルの厚かましさが通常運転で申し訳ない。
鏡に突っ込んだ件については「女神さま」は謝っていたが、普段と違う場所に来たマメルリハの行動は予測しきれないことだ。何よりも慣れぬマメルリハの世話は大変である。感謝しかない。

後日、シャルの外泊訓練時には長期出張中だった「女神さま」と同居している男友達から、シャルを預かってくれていた間のシャルと「女神さま」の話を聞いた。

彼と「女神さま」の通話中にシャルが騒いだことがあり、私から「シャルは理由なく騒がない」と聞いていた「女神さま」はシャルの訴えを把握しようと、とても頑張っていたらしい(要はその間、恋人の彼は通話中のまま放っておかれていた)。

・・・・きっとたぶん、私たちの旅行中自分に構ってくれる唯一の存在である「女神さま」の関心が、その男友達に向いているのが嫌だったんだろうなあ・・・
ちなみにシャルはこの「女神さま」の彼氏のことは、初対面の時から好きではなかった。

こうしてシャルは「女神さま」に大変お世話になった。我が家の救世主「女神さま」は、翌年コロナウイルスが流行後開催されたオンライン飲み会でシャルがビデオチャットの時に見つめた相手である。もう忘れるわけがない相手だ。

帰国後、私はシャルを迎えに行った。
「女神さま」の家に行くと、シャルは私が目に入っても見ない。目を合わせない。一言(一鳴き)も発さない。雰囲気から静かな怒りを表していた。

しかし、私が来たことで帰れることだけは察した。なぜなら、私がシャルの方を見ていないと思って、シャルは密かに翼を少し上げて脇をひゅっと出していたからだ。嬉しい時のしぐさである。憎たらしいことに私がシャルを見ていると、無視して毛繕いをしていた。関心のなさを装うように。

「女神さま」へのおみやげや、シャルの養育手当などを渡し、お礼申し上げてシャル共々彼女の車で自宅まで送ってもらった。

シャルが自宅に着くと、母はシャルにとびきり優しく声をかけた。もちろんシャルは置いてきぼりにした母にも怒っている。そんなシャルに母は「置いて行ってごめんね」「留守番嫌だったね」など、話しかけ続け謝り続けた。
シャルも大きく鳴いて怒りをぶつけていた。

「女神さま」のお宅に置かせてもらっていた鳥用アスレチックをシャルの望むように母は元通りにし、シャルの怒りを受け止めていた。

母が言うには、「女神さま」に大切にしてもらったからこそ、置いて行った私たちに腹を立てているのだと言った。もし嫌な場所に10日間預けられていたら、「助けに来てくれて良かった」とか、「元の生活に戻れる」と母に甘えるはず。たしかにその通りなので、本当に彼女はシャルにとっても優しい「女神さま」だったのだ。

長々と怒りを吐き出したシャルは、仕方なく母にクシュクシュ(頭や首筋を指でなでてもらう事。気を許した相手にしかさせない。)をしてもらい就寝した。

その翌朝。
シャルはいつもより早く起きた。「女神さま」の家にいた時の方が早起きだったからだ。そして母を思い切り困らせて(シャルの起床時を参照)、籠外活動(=放鳥)の時は、アスレチックで麻の実を食べて自由にしていた。シャルの日常だ。

でもこの後もシャルの態度はしばらく何かと当たりが強く、母は約1ヶ月。
鳥嫌いの同居人である私は2ヶ月ほどきつく当たられ続けた。具体的には、不必要に噛まれる回数が増えたり、おとなしく指に乗らなかったり。

小鳥の怒りも怒りは怒り。なめてはいけない。

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