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シャルの伝える力

人間は「頑張れば話の伝わる対等な存在」

シャルは「頑張れば人間は分かってくれる」と思っている。私も意味なくシャルが鳴いていることは、ほぼないとすら思える。鳴いていたらどうしたのか確認してみると「扇風機が直撃していて寒い」だったり、「好物の餌を落としたからおかわり」だったり、「外が暗くなったから早くカーテンを閉めて」だったりする。そしてそれらのようなシャルの問題を解決すると鳴くのをやめる。

母はシャルが幼いうちから、シャルがどうしたいのかを逐一察して声をかけて試していた。最初のうちはうまく意思疎通できていなかったはず。鳴いているシャルに母が色々声をかけて探っている光景をよく見ていた。

シャルはシャルで、どうしたら伝わるのか懸命に考えたようで、そのうち言いたいことが伝わったり、要求が通ったりすると嬉しそうに鳴いたり、肩を上げて喜ぶしぐさをするようになった。今はそんな可愛げはなく、ただ黙るだけになった(亭主関白気取り?)。この積み重ねで少なくともシャルと母には信頼関係ができたようだ。

また、インコ全般に言えるらしいが、インコからすると人間は主人ではなく対等の存在。だから家族の一員として扱ってもらいたがるそうだ。雰囲気は幼稚園くらいの子どもが親に「僕も!私も!」と何かにつけて主張するあの感じだろうか。

シャルは一羽で留守番するのが嫌いなので、母や私が外出の支度をしていると(部屋着と外出着が違うことにシャルは気づいている!)、怒気を帯びた鳴き方をする。でも「出かけるけど、○時間くらいで戻るよ」「帰ったら出して遊んであげるから待っていてね」ときちんとまじめに母が説明するとしかたなく黙る。留守番はイヤだけどあきらめるのだ。言葉自体はどこまで通じているのか知る由もないが、人間の口調や状況から「察する」のはある意味人間よりできているのでは??という気すらたまにさせられる。

どうやってシャルの言いたいことを察するか

以前、シャルの言いたいことが分からず困っていたら、母に「えん麦を直接手から食べさせてやって」と言われ、その通りにしたらシャルがすごく喜んで鳥嫌いの私に不必要に馴れ馴れしい態度になったことがあった。

なぜそこまで母がシャルの言いたいことをきちんと察せるのか不思議で聞いてみた。

毎日一緒にいて見ていれば、総合的に状況も含めて次第に分かるようになってくる。赤ちゃんの泣き方でお母さんがおっぱいなのかおしめなのかわかるのと同じ。あれも最初のうちは泣き方だけで分かる、というより最後の授乳やオムツ替えからの時間経過とかもあるのよ。

私自身は子育ての経験はないが、目からうろこだった。でも個人的には、何で(嫌いな)鳥にそんな気を遣わないといけないんだ!という気もしたが、シャルがコミュニケーションを取る相手は基本的に母と私だけ。母には元気に旅行に行けるような老後を過ごしてもらいたいので、そういう時のためなら私もたまーーーーーーーーにはシャルの世話をできるように、シャルの意思を汲み取れるようになろうと思った。

鳴かずにさりげない主張もする

籠外活動中に急に体重計(正確にはキッチンスケール。もちろんシャル専用。)に乗ってこちらをチラチラ見ていることがある。

「追加の餌をください」である。籠外活動中しか与えられない餌をもっとほしい時や、セルフでフォージング(餌を探すこと。野生なら日常行う事で飼い鳥も餌を探すことを楽しく感じる。)をするために、餌がほしい時にする。鳥用アスレチック内に新たにもらった餌を飛ばして、好物の餌を自分で探すのだ。

シャルの籠外活動のルーティンに「体重計に乗る」というのがあり、それに乗ったら餌がもらえる、という発想らしい。最初にこのさりげない要求を見た時はすなおにすごいと思った。

要求を却下する=無視

インコは無視が一番イヤだそうだ。だからシャルの要求が受け入れられないものだったり、悪いことをしたりした時は無視。籠外活動中なら、声もかけず目を合わせず鳥かごに返す。インコは悪いことをした時にしかったり怒られたりしても、「悪いことをした」と思わず、むしろ「かまってもらえた~」と勘違いして同じことを繰り返すリスクが高まるそうだ。そのため、うるさい時に「うるさい」と怒ると「かまってもらえた」という理解になって、その後よりやかましくなる。無視すれば、「こうすると無視されるからやめよう」になるのだ。

その理屈は母から聞いていたものの、嫌いな生き物(シャル)に対する感情が先行し、私はすぐには適応できなかった。そのため、「シャルより頭が悪い」などとからかわれたり・・・

現在は私も(たぶん)適応しているし、シャル自身が大人になったので、うるさくないし、うるさくしていた時はだいたい何か用事があるのもわかっている。

シャルの反撃方法

知能が低くはないシャル。そのため生意気にも理不尽だと思った時は不満の意を伝えるべく無言の反撃をしかけてくる。

トイレ

本来鳥は飛ぶために身体を軽くしておくので、トイレを我慢できない。しかし察しの良いマメルリハは人間が身体や服の上でトイレをされるのを好まないと察して、気を遣う(最初の同居マメルリハもシャルも別の所へ飛んで行ってから「落とし物」をする)。

しかしシャルは自分が対等な存在として扱われていない!ちゃんとかまってくれてない!と人間に対して感じると、あえて人間が嫌がるタイミングや場所でトイレをする。私のジーンズも色がぬける被害にあった(インコの「落とし物」の成分のせい)。

朝の水替えと餌替えの邪魔

上記過去の記事の「シャルのある一日の過ごし方(2022年2月最近)」の起床時をご覧ください。

シャルは悪く言えば生意気。でもそれは賢さの表れでもある。そしてその賢さが鳥嫌いな私にすら、興味深さや面白さを感じさせこの文章を書かせているのだ。


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