見出し画像

中国酒の世界に見えた、明るい兆し。

8日の日曜日。中国酒専門酒場「酒白白」にて、レストラン向けの中国酒勉強会を開催しました。

「集まるのか?」
「ちゃんと話せるのか?」
「満足してもらえるのか?」

さまざまな不安はありましたが、終えた今、開催してよかったとなと素直に思えています。

(バタバタしすぎて写真がありません・・・すみません・・・。)


「中国酒に対して自分なりにできることって何だろう?」


これはいつも考えてしまうのですが、その結果生まれたアイディアのひとつが、この"店舗向けの勉強会"です。

紹興酒を始めとして中国酒は今、お店で飲む人が多いのが現状です。そのため、お店で働くスタッフさんたちが一定の中国酒情報・知識を備えることは非常に重要なことだと思っています。

でも、情報が少ないから仕方のないことではあります。拙著「黄酒入門」にも基礎知識は一部掲載しましたが、他のお酒に比べればまだまだな情報量。

そういった状況の中で僕自身、お店に立ったりイベントで中国酒をおすすめしてきた身なので、「お店さんが置かれている状況や環境なども踏まえた上で中国酒を有効的に活用するためのヒントをお伝えできるのかも」と思いました。

こういうことをしようとすると、「僕が先生としてお伝えしていくなんておこがましすぎるだろう・・・」という思いは未だに出てきてしまうのですが、「本を出版しておいて今更何を謙虚なフリしてるんだ!」と自分で自分のケツを引っぱたたき!開催に至りました。


今回は、中国酒の基礎知識をまとめたオリジナルのレジュメ(黄酒×8枚、白酒×3枚)を用紙し、併せてお店で中国酒を取り扱うにあたって大切なポイントをお店目線から伝えしました。

(具体的な勉強会のプログラムは最下部にまとめています。ご興味ある方はご覧ください。)

勉強会自体は、レストランから直接ご依頼いただいて特定のお店さん向けに開催したことが何度かあります。

でも今回は、初めて不特定多数の店舗さんに向けて開催の発信をし、募集しました。

なのでまず「集まるのかな?」という不安がありました。

「最低4名様集まれば開催しよう!」そう決めました。

結果は、なんと北海道、岡山、山梨、東京のレストランのシェフや某ワイン輸入会社の方などからご予約が!

そして、満員御礼!

こんなことあるのかと驚き、とても嬉しかったです。そして「しっかりやらねば!」というプレッシャーものしかかりました。

だから終わったあとはすごく疲れましたが、疲労感以上に達成感でいっぱいでした。


全国各地の中華レストランの皆さんと触れ合って、意外な中国酒の現状も垣間見えました。


ご参加いただいたお店さんの中国酒状況を聞くと、中国酒のラインナップがかーーーなり充実しています。失礼かもしれませんが、正直、驚きました。

僕が数年前に中国酒の卸営業をしていたときにも、黄酒に注力しようとしている店舗さんは日本全国にありました。

それでも銘柄数でいえば大体5〜6種ぐらいが相場で、それ以上あると「多いな」という印象。

今回ご参加いただいたお店さんは20種以上の品揃えだったり、ノンブレンド・ヴィンテージ物の甕出し紹興酒を取り扱っていたり、黄酒と白酒両方ラインナップしていたりと、数や質に強いこだわりが感じられました。

「あ、中国酒の世界、進んでる!」

そう思って、すごく嬉しかったし、安心しました。

中国酒の未来、明るいぞ!と。

お店の皆さんからは「とても参考になった!」「お店で活用します!」「楽しかった!」と前向きなご感想をいただきました。よかった。。。

自分にとっても、勉強会を開催したことで、全国各地のお店さんとより深く繋がることができたし、勝手に中国酒仲間ができたように思っています。

自分の"伝える力"もまだまだ。本当はもっといろいろなことを話したかったしワークショップ的なこともやる予定でしたが、まとめ下手で時間が足りなくなりました。

レジュメにまとめた情報量も質もまだまだ。写真や図も入れ込みながら、もっともっと勉強して改善して、ブラッシュアップしたい。

なんか、原動力の形が、ちょっと変わったかな。そんな気がしています。


今までの原動力の大部分は、「チクショウ!」という思いでした。


中華業界はワインや日本酒など他のお酒の勢いに押されてきた過去・現在があります。

中国酒に携わってきた身としては「仕方ない」と思いつつ、「チクショウ!」という思いもありました。

でも、今は気持ちの在り方が少し変わったように感じています。

中国酒をもっと深堀し、興味を持ってくれる人に対して、価値ある情報を提供してくこと。僕のモチベーションは、今ココにあります。

希望かな、これは。上塗りされた、と思う。


勉強会を終えたあと、お店の皆さんは酒場の通常営業に残っていただき、中国酒を飲みながら交流の場にもなりました。


酒は人を繋ぐ。まさに。


今回ご参加いただいた皆さん、本当にありがとうございました!お互い引き続き頑張っていきましょう。

今後も定期的に開催していきたいと思います。中華料理店、中国酒を取り扱う皆さんに届きますように。


///// 中国酒勉強会 プログラム(2時間) /////

  • 中国酒を魅力的な酒にする7つのポイント

  • 現場で使える!中国酒の基礎知識
    中国酒の魅力とは
    黄酒とは(原料・製法・種類・おすすめするときのポイントなど)
    白酒とは(原料・製法・種類・おすすめするときのポイントなど)

  • 実践!中国酒活用メソッド

  • 代表的な黄酒3種と白酒3種をテイスティング

  • 質疑応答

▼閉店後、ぐったりしてぼーっとしたときに撮影した店内の様子




主に中国酒にまつわる活動に充てさせていただきます。具体的には中国酒関連のイベント開催費や中国酒の研究費、現地への旅費、YouTubeの制作費用などです。お力添えを頂けたら嬉しいです!干杯!