符亀の「喰べたもの」 20220807~20220813

今週インプットしたものをまとめるnote、第九十九回です。

各書影は、「版元ドットコム」様より引用しております。


漫画

R15+じゃダメですか?」(1巻) 岸谷轟(企画、原案)、裏谷なぎ(漫画)

厳しい親の元に育ち「大人なもの」を見ずに育った主人公が、R15+の映画を見て変わろうとする話。

やはり、R15+の映画を題材に選んだのが上手いなと思います。他の映画紹介系漫画では年齢制限のあるものを扱いにくいのでネタ被りを避けられ、なぜR15+なのかの説明をすればネタバレ抜きでも面白そうに紹介しやすく、主人公の成長というストーリー面にも絡めやすい。そして単純にエログロは読者への訴求力が強く、紹介される映画への興味を持ちやすいです。

あと個人的な好みになりますが、デフォルメキャラがかわいくて好きです。「大人なもの」を扱う本作において、デフォルメのかわいいキャラは視覚的なギャップを生むだけでなく、キャラ達の未成熟な「こどもな部分」を表現しているのではないでしょうか。嘘ですいま適当に書きました。


今週は、帰省のため手元に漫画がなく、全然読めませんでした。前日に1冊読んでいたおかげで0にはならなかったのが救いです。えらいぞ過去の私。


一般書籍

プレゼンテーション・パターン」 井庭崇+井庭研究室

聴き手の思考を促進させ、想像力を豊かにし、新しい発想や発見を誘発する「創造的プレゼンテーション」の実現のためのポイントをまとめた本です。

本書の一番重要な点は、この「創造的プレゼンテーション」という概念だと思います。このコンセプトを学べただけで、本書を読んだ甲斐はあったと感じています。逆に、その後本書で述べられている「パターン」はほとんど既知のもので、それぞれに実質3ページしか割かれていないこともあり具体的な学びにつながったかと聞かれると疑問符は付きます。「成功のイメージ」「場の仕上げ」あたりは私に欠けていた考え方でしたので、そこはしっかり覚えつつ、あとはプレゼンを一度作ってからチェックリスト的な使い方になるかなと思いました。

以下余談です。本書は各章「状況・問題・解決」の構成で始まるのですが、特に序盤の章で、その書き出しが「ABTテンプレート」そのものだったので笑いそうになりました。ですがおかげで、「ABTテンプレート」を「状況・問題・解決」の構造として再認識でき、そういう面でも勉強になりました。


Web記事

イカサマ被害当事者になって気づいた『その場で言えよ』の難しさ

カードゲームの大会にて、イカサマをされ負けかけた事件の顛末をまとめられたnoteです。

イカサマの指摘をすることで受ける心理的負担やリスクがまとまっており、勉強になる記事でした。私がイカサマされるような大会の運営側になることはないと思いますが、何かあったときのために覚えておきたいですね。


にわかファンだけど本気で漫画をオススメしたっていいじゃない

ウチの使い魔がすみません」のPR企画として、それを1日前にはじめて読んだにわかファンが全力で本作を勧める記事です。

「他の漫画でもそういうの読めるからなぁ…」となる要素はバッサリ切る、1点だけ推しポイントを語ると言いつつ布教相手が気に入った点は自分の好きポイントに持っていきつつ追加で語るといった、モノを勧めるやり方が上手くて参考になりました。また、画像を接続詞替わりに使って章を区切り、「また」「あとは」のような添加の接続詞が並びすぎないようにしている点も上手いなと思いました。


帰省先でいくつか映画を見たのですが、「トップガン マーヴェリック」がずば抜けて良かったです。ストーリーは3幕構成まんまで、鑑賞中に「うわ『すべてを失って』だ!」と声が出そうになるレベルだったのですが、最後が大盛100億万点のピークなエンドだったので全てが良くなるというすごい作品でした。ラスト以外も邪魔なパートはなくてテンポが良く、「伏線」としてラストを盛り上げるための仕事もこなしているあたりも見事でした。他が「『お楽しみ』が急展開でノリ切れない」「『すべてを失って』が段階的なため危機感が薄くテンポも悪い」という感じだったのも、より「トップガン」のすごさを際立たせていた気がします。あと微妙だった作品の微妙ポイントが「SAVE THE CATの法則」内の用語で説明できてしまうあたり、やっぱこの本名著だなと思いました。

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