符亀の「喰べたもの」 20230709~20230715

今週インプットしたものをまとめるnote、No. 147です。

各書影は「版元ドットコム」様より引用しております。



漫画

姫様"拷問"の時間です」(12巻) 春原ロビンソン(原作)、ひらけい(漫画)

ゆるすぎる拷問と、それに屈しまくる姫様を描いたギャグ漫画です。No. 128以来の登場です。

この巻には、拷問対象の囚われの姫様が冒頭から魔王城の外にいる話が2つ収録されています。ちなみに許可をもらって外に出るのが1回、城内ですが牢屋は出ている回が1回あります。なんだこいつ。

それはさておき、姫様が外を出歩いているというのはそれだけで強いギャグなのですが、冒頭から当然のように出ているとそこにツッコむタイミングがないんですね。本作のツッコミ役は姫様の聖剣ですが、さすがに外では彼を持ち歩かせてくれないみたいですし。そうなるとツッコミ役がいないので、余計にツッコむことがない。すると、このギャグが素通りされてしまうかもしれない。

ですが、この姫様外出回では両方とも、読者がこの状況にツッコめるようなギャグが別で用意されています。前者では、「これは…姫様にもおしえなきゃ!」とまるで拷問ではないかのようなセリフにより、なぜ姫様と拷問官が外の店にいるのかを説明しています。後者はもっとわかりやすく、「私が偶然居合わせたってかたちで見守りますよ」とそれ許していいのかよ的なボケを差し込んでいます。こうしたセリフに読者がツッコみ、その勢いでそもそも外にいるのがおかしいやろと二重に気づかせる。こうしてしれっと笑いを盛ってくるところが、本作の飽きさせない魅力だと思います。


限界煩悩活劇オサム」(3巻) ゲタバ子

対腐女子特化の除霊師とオタクに優しい非実在ギャルの2人が、荒ぶるオタク感情を現世に残してしまった腐女子霊を祓っていくギャグ漫画です。No. 125以来の登場です。

この巻最後の話 (20話) がツボでした。ギャグ漫画においてパワー描写は最強の飛び道具だと思っているのですが、同人誌の過剰供給でぶくぶくに太ったキャラが他キャラをなぎ倒すという形でそれをお出ししてきたのが見事だと思いました。これなら誰も物理的には傷つかないのでバイオレンスの規模を上げても冷めにくいですし、作中の設定に沿っているので急に生えてきたギャグ描写っぽい異物感も感じにくいです。そのうえで天丼 (効果線的にコピペではないよう) まで乗せられたら、そりゃ笑いますよもう。


カードゲームうさぎ」(第百八十七話) ワタル

架空のTCGをプレイする動物たちを描いたtwitter連載です。No. 136以来の登場です。

この回、マジで面白かったです。架空のTCGを描いた漫画なのに、展開の説得力がすさまじいんですよね。作中で何度もブルドラ (作中のTCGに登場したぶっ壊れカード) のサーチ札として使われていた「航空支援」を、それがデッキに入っていないはずのキャラがプレイしたところで回をまたぎ、 今回で「航空支援」の彼なりの利用法が判明。ブルドラをサーチした方が強いのではとも思わせつつ、作中で一度も描かれなかった利用法で彼の知識量と考察量をうかがわせ、しかしそれでも素引きのブルドラの前に散る。残酷な幕引きに読者も打ちのめされていたところで、とどめに彼だけが「幕引き」だと思っていなかったことを示す。いやー見事。見事でした。


今回読めた本は以前に紹介済のギャグ漫画2本のみということで、正直ちゃんとこの連載に書けるぐらいに新しいものを見つけられるか自信がなかったのですが、一応何とかなりました。これもオモシロい作品を描いてくださる方々のおかげです。ありがてえ。

ああ、あと来週から行きつけの本屋さんがセールということで大量に本を注文しましたので、数回は紹介する冊数が増えると思います。積まなければ。


一般書籍

文学理論の本を読んで文章が上手くなろうと思ったら、文学批判の理論を開設した本でした。チックショー


Web記事

センチュリー:スパイスロードで勝つための戦略

リソースマネジメント系ゲームの「センチュリー:スパイスロード」の攻略noteです。いつかこれ系のゲームを作るかもしれないので、参考のために読みました。

裏技的なものではなく、基本的には私の考えていた攻略を解像度高く記したnoteという印象でした。そのうえで製作者的には、本noteにおける茶色スパイスのようなサイクルを回す際に出てしまう副生成物をあえて実装し、それを活用できるカードに価値を与えるのがかけひきや面白さを生むのかなと感じました。


狐憑キ (Prod. Sho Okada) - YouTube
PRECIOUS NIGHT (Prod.ハレトキドキ) - YouTube
ULTRA SYNERGY MATRIX - YouTube

先週に引き続き、YouTubeのレコメンド機能で出てきた良曲紹介のコーナーです。電音部はベストアルバムも買ってる (積んでる) ので、いい加減ちゃんと向き合うべきな気がしています。


ワン ツーワン ツー

かわいすぎる。

ブルーアーカイブは未プレイなのですが、これはかわいすぎるのでブックマークして定期的に眺めています。このnote執筆用にPCの大画面で見たらまたかわいいんだこれが。


ゲームマーケット2023秋の抽選結果が公表され、無事に1日目半卓試遊なしでの出展に当選いたしました。また、8/12 (土) の浅草ボドゲ試遊即売会にも出展が決まりました。遊びに来ていただけますと幸いです。(執筆時点で後者の開催が来週に迫っておりますが。)

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