Keisuke Hattori / 服部 圭介

■ 青山学院大学 経営学部 教授 ■ 個人 website: https://httr…

Keisuke Hattori / 服部 圭介

■ 青山学院大学 経営学部 教授 ■ 個人 website: https://httrksk.github.io/ ■ 青学 服部ゼミの Note Site: https://note.com/hattorizemi

最近の記事

匿名ピア賞賛ネットワーク: 個人の「見えない貢献」と組織の「見えない力」を可視化する人事評価ツール -後編-

前編(こちら)では、匿名ピア賞賛ネットワーク(Peer Prize AnonyNet)について、以下の点を中心に解説しました: 匿名ピア賞賛ネットワークの基本概念 大学ゼミでの実践例と解説 システムの主な特徴(匿名性、多角的評価、ポイント配分、視覚化) 従来の評価システムとの比較 前編を通じて、このシステムが個人の「見えない貢献」と組織の「見えない力」を可視化する可能性を持つことなどをお話ししました。 後編では、仮想的な企業組織での実施と分析を通じて、匿名ピア賞賛

    • 匿名ピア賞賛ネットワーク: 個人の「見えない貢献」と組織の「見えない力」を可視化する人事評価ツール -前編-

      みなさんこんにちは。青山学院大学経営学部教員の服部です。 今日から2回(ほど?)にわたって、ちょっと目新しい人事評価手法でもあり、組織のネットワークを可視化することで組織の力を高めることができるかもしれない「匿名ピア賞賛ネットワーク」についてお話ししたいと思います。 1. はじめに まずは、次の図をご覧ください。 これらの図は何を表していると思いますか? これら2つの図は私のゼミで実施した「匿名ピア賞賛ネットワーク」の分析結果です(もちろん学生さんのお名前については

      • チームワークを測定するツール: SLAPタイピングタスクの紹介(後編)

        前編の記事はこちら。 1. はじめに前編では、チームワークを測定するためのツールとして個人の能力に過度に依存せず、メンバー間の相互作用によってパフォーマンスの大部分が決まる「SLAPタイピング・タスク」を紹介し、このタスクが、研究者の実施ハードルが低く、参加者に特定の前提知識や能力を要求せず、客観的な指標でチームパフォーマンスを測ることができるという特徴を持っていることなどを説明しました。 後編では、実際にSLAPタイピング・タスクを研究や実験に活用する際に必要な、インス

        • チームワークを測定するツール: SLAPタイピングタスクの紹介(前編)

          1. はじめに「チームワーク」や「望ましいチームとは」を考える研究は、組織科学や経済学、経営学、心理学など、様々な分野においてとても広くなされています。多くの研究が、実験(ラボ・フィールド)を用いて、インセンティブや制度、チームメンバーの心理特性や多様性、チームが置かれた状況や環境要因などが、チームワークにどのような影響をもたらすのか、言い換えれば「最高のチームを作るには」について、科学的な検証を行なっています。 ラボ実験などでは、チームワークを測るためのツールとして、有名

        匿名ピア賞賛ネットワーク: 個人の「見えない貢献」と組織の「見えない力」を可視化する人事評価ツール -後編-

          学部生が Google/Microsoft Forms を用いて簡単にサーベイ実験をするための TIPS

          サーベイ実験(Survey Experiment)は、特定の仮説や研究質問を検証するために、調査と実験の方法を組み合わせた研究手法です。この手法では、通常、アンケートや質問紙を用いてデータを収集し、特定の変数(例えば、態度、意見、行動など)に対する参加者の反応を測定します。サーベイ実験の特徴的な要素は、ランダム化比較試験のフレームワークを援用し、参加者に対する「介入」や「処置」を含むことです。この介入は、参加者の反応に影響を与えると仮定され、その効果を検証するために使用されま

          学部生が Google/Microsoft Forms を用いて簡単にサーベイ実験をするための TIPS