主人と旦那と夫
私は人と話すとき、配偶者のことを「夫」もしくは彼の名前で呼ぶ。
「うちの主人」「おたくの旦那さん」
よく聞く言い回しだが、私は極力これらの使用を避けている。
理由は単純で、「主人」も「旦那」も、その人が「家庭における経済的な主であり、本人とそのパートナーは主従関係にある」ことを示す言葉だからだ。
「主人」はイメージが容易かと思うが、「旦那」も、語源は仏教用語で、サンスクリット語の「ダーナ」(与える、贈るの意味)から来ている。
寺院や僧侶に布施をする「施主」や「檀家」の意味として使われたこの言葉は、やがて「面倒を見る人」「お金を出してくれる人」といった意味合いを含むようになり、現在は妻が夫を呼ぶ敬称として使われているのだ。(語源由来辞典より)
したがって、自分の夫のことを「旦那」と呼ぶ時点で、「私はあなたから施しを受けます」という関係性を容認することになる。
夫とは、今のところ経済的な援助関係にはない。
また、今後もし私が一定期間収入がなかったとしても、精神的に彼をパトロンとする気は毛頭ないので、一生彼を「主人/旦那」と呼ぶことはないと思う。
彼と立場を異にする根拠は皆無であり、したがって彼を「主人/旦那」と呼ぶ必要性はないと感じている。
言葉はその人そのものを表す。
生涯のパートナーとして対等な関係を築きたいのであれば、関係性を表す言葉に目を向けてみるのもいいかもしれない。
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