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不器用な人間の少しだけ心地よい日

人を褒めるのが好き。
褒めるっていうと偉そうかな。良いと思ったところを伝えるのが好き。
だって嬉しくないですか?私は嬉しい。


通院している病院へ行かねばならない。
自転車で10分くらいの場所でも外に出ることに腰が重いのだけど、行かねばならない…あぁ…。

保育園への娘の送迎もパジャマの上からノースフェイスのダウンを着込むスタイルで、頭だけは寝癖隠しにおしゃれな帽子をかぶってノーメイク。超絶怪しい保護者の出来上がり。

メイクをすると少しだけやる気になったり、私いいかも、って思えたりするのだけど、最近はその気力も落ちてきて、ノーメイクだとあるようでない自信も皆無になり、人の目も見れない挙動不審さに拍車がかかる。話しかけないで、と逃げるようにその場を立ち去っている状態だ。

今日は送迎の流れで病院へ行こう。書類を書いてもらうミッションは私にしかできない。
目を見て話せるようにメイクをしよう、軽めなはずのベースメイクは気持ちが重いがなんとか塗った。真っ黒な目の色を明るくするカラコンを入れて、アイシャドウ。マスカラまで塗っちゃう。アイラインも入れたらいいかも。眉毛をちょちょっと描いて眉マスカラしてマスクして、唇の色死んでるけどいっか。

タートルネックの黒ニットに久々に出したデニム。パジャマスタイルからの脱却に成功した。

出さねばならない数枚に溜まった書類の記入項目を急いで埋める。子供に話しかけられ対応も塩になる。ごめん娘、あなたは何も悪くない。ごめんね。はぁ、また自己嫌悪。

バイバイと娘は聞き分けよく教室へ。もう少しで年中さん。ずいぶんとお姉さんになったなぁ。
みんなに向けて言うおはようという娘の声がドアの奥に吸い込まれていった。
気持ちのいい晴れ。完全防寒ダウンのおかげで陽の光の暖かさと気持ちよさを直に感じられた。

病院の先生は私よりも少し若そうな物腰の柔らかな男性。
「先生は話しやすくてありがたいんです。」
素直に気持ちを伝えると、先生の顔がぱあと明るくなるのがわかった。
先生なりに、話しやすい空気を作るというのは意識していたらしい。いつもより会話が弾んだ。

先生も感謝されたりしたら嬉しいのか。同じ人間なのだと嬉しくなった。

そうだ、あの迷路のような住宅街の中にあるコーヒーショップに立ち寄ってみよう。前はチャイルドシートのついた自転車が複数駐輪されてて怖くて入れなかったけど。

"ベビーカー入店お断り。
落ち着いた雰囲気を提供したいため、落ち着いての利用ができないお子様の入店はお断りしています"

客層ががらりと変わっていてスタバにいる民みたいな人たちが作業をしている。

もう子供とはこれないのかな、と思いながらコーヒーとフレンチトーストを頼み、嵩張るダウンを脱ぎ席につく。

優雅。

ノーメイクパジャマだったら来れなかったな。

何もしていない日がたくさんある。
外に出るだけでも時間がかかる。出来ていることも少ない。
そんな私です。

今日はnoteを書いたから、ひとつできたかな。

外からの私は素敵に見えているのだろうか。
あなたも素敵だよと伝えることは続けていこう。
伝えられることも伝えてくれる人も好きだから。

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