周辺の都市も調べる
見えない不安
前回のダッシュボードを公開したところ「周辺の市にも広がっているのではないか?」などご心配される声を頂きました。各市から情報は公開されていますが全体の関連は見えにくい。見えないとどうしても不安になってしまいます。今回は周辺情報を分かるようにしてみたいと思います。
豊橋市周辺の地理関係です。
少し俯瞰して名古屋まで入れた地理関係です。在住の方のお話を聞くと「第2波のころは、同規模の豊田市や岡崎市に比べて感染者も少なかった」とのこと「名古屋から離れているから影響は少ないのではないか?」と予想される方もいました。
この辺りの疑問が解決されるものを作ってみましょう。
市ごとに違うデータ構造
開始していきなり壁にぶつかりました…データ構造の違いです。各市から情報は毎日発表されています。人間から見るとほぼ一緒なのですが、微妙にデータの構造が違います。これをプログラムで扱いやすいように整形していく必要があるのです。これは百人組手のような地味に工数がかかる作業です。豊橋市周辺で4市、愛知県全体で38市。人力で挑むのは現実的ではなさそうです。
CODE FOR NAGOYA
困っているところに一筋の光明が!愛知県のページに各市の情報をまとめたPDFを発見しました。これは使用できそうです。ただ、このままでは使用できません。PDFをプログラムが使いやすいCSVデータなどに変換する必要があります。変換するプログラムを書く必要があります。
さらに調べていくと、CODE FOR JAPANの名古屋支部。CODE FOR NAGOYAさんのプロジェクトページでPDFをCSVデータに変換したものがオープンソースで公開されてました!神です、さすがです。これぞパワーオブオープンソースです。
アーキテクチャ
ということで、オープンデータの力でほぼ何もせずに完結してしまいました。データをインポートしてTableauで設定して完了です。豊橋市周辺の5つの市分ぐらい作ってみるつもりでしたが、おかげさまで愛知県全市を制覇です!
コード
なんと0行!NO CODEです。CODE FOR NAGOYAさんのおかげです。ありがとうございます。
アウトカム
頂いた質問の件を見ていきましょう。豊橋周辺5市の状況です。豊橋を中心に広がっているということはなさそうですね。
続いて、第2、3波の様子です。名古屋市は人口が圧倒的に多いので外しています。たしかに豊橋は第2波の山が小さいです。しかし、第3波まで見ると第2波で豊橋が低かったのは「たまたま」で、第3波規模の波が来てしまうと大都市の名古屋市内では収まらず、周辺の中核都市にまで感染が広がってしまう…と考えた方が良さそうです。どの周辺都市も第2波以上の感染者数を記録しています。
名古屋市をいれた結果です。名古屋市の人口は約230万、続く豊田、一宮、豊橋、岡崎の中核都市が約40万人。規模が違いすぎるので「人口10万人辺り」でも比較したが良さそうですがご参考までに。ただし、人口数が多い所から例外なく広がるのは間違いなさそうです。
また、何かお問い合わせ頂いたら追加していきいたいと思います。
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