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麻雀に人生を救われた話

・・・と、すごいタイトルにしてしまったが、文字通りなのだ。

もちろん私は麻雀プロではないし、ただ麻雀が好きな一般人である。では、なぜ麻雀に人生を救われたのか?

時は2020年4月に遡る。世界中が新型コロナウイルスに恐怖し、日本でも緊急事態宣言が出たときである。その頃、私は39歳。

当時、私は研究所の職員だった。それが緊急事態宣言ということで、強制的に2週間程度、研究所に行けなくなった。研究所に行けないとなると、実験ができない。実験科学者は、実験ができないと仕事が進まない。ひとまず、家でデスクワークをしていたが、それにも飽きがくる。

そこで、ふと思いついたのが、大学時代にハマっていた「麻雀」だった。もちろん外には出られないので、ネット麻雀である。ネット検索をして、最初に目についたのが「天鳳」だった。気づいたら夢中になってしまい、明け方までネット麻雀を打ち続ける日々が始まった。

でも、なかなか強くなれない。そんな中で、どうにか麻雀が強くなりたいと、Youtubeで麻雀関係の動画を探していたところ、YoutubeのMONDO対局動画に行き着いた。特にお気に入りは、「二階堂瑠美 注目対局集」と「女流プロ雀士 役満集」であった。

つまり、私の中で、最初のスターは「二階堂瑠美プロ」なのである。同時に、妹さんの「二階堂亜樹プロ」も知るようになり、二階堂姉妹のファンになった。

さらにYoutubeで麻雀関係の動画を探していたところ、もうひとり気になる人を見つけた。

それが「黒沢咲プロ」だった。どんな状況でも、鳴かずに門前での高い手にこだわり、最終的には跳満・倍満といった高い手に仕上げてしまう。それがなんともかっこよく美しい。気づいたらすっかり虜になっていた。

ただし、2020年当時、黒沢咲プロの動画は、探してもほとんど出てこなかったように記憶している。黒沢咲プロの動画数が爆発的に増加するのは、伝説の「西」事件か、もしくは、「渚のリーチ」の出版がきっかけだったと思う。

2020年というと、Mリーグ(2018年発足)もすでに始まって3年目を迎えていたのだが、恥ずかしながら、当時、Mリーグの存在自体、まったく知らなかった。

・・・さて、そうこうしているうちに、緊急事態宣言も明け、少しずつだが研究所に出勤できるようになった。しかし、依然として行ける曜日が限られており、連続して出勤できるような状況ではなかった。自分の研究は、細胞を培養する必要があるため、連続して出勤できなければ、実質、実験を進めることはできない。悶々とした日々が続いていた。

そしてこの頃から、メンタルがやたらと不安定になっていった。それもそのはず、20歳すぎからずっと続けていた「実験」から離れてしまったのだから。そして、研究所の先輩の動向に目をむけると、管理職系の仕事が多くなり、実際の現場から離れていっている。

しかし、私にその未来が魅力的には思えなかった。このまま流れていけば、先輩方のようになっていく。しかし、それは自分がなりたい姿ではない。それで心の中で葛藤が始まってしまい、どんどん気持ちは沈んでいった。

そんな悩みを忘れさせてくれるのが、「麻雀」だったのだ。

今後もずっと大切な趣味として、人生に寄り添っていてほしい。

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