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当事者研究マンガ「生きづらいでしたか?」細川貂々

HSP気質の方におすすめしたい漫画がありましたので、書かせていただきます。

今回のおすすめ漫画は、細川貂々(ほそかわ てんてん)さんの『生きづらいでしたか? 私の苦労と付き合う当事者研究入門』です。

細川貂々さんといえば、

「ツレうつ」が有名かと思います。

今年の4月には、ご自身の凸凹に関してフォーカスした漫画も出されました。


当事者研究とは?

「生きづらいでしたか?」の中で度々、出てくる当事者研究という言葉。

あまり聞き慣れないかもしれません。

当事者研究(とうじしゃけんきゅう)とは、北海道浦河郡浦河町にあるべてるの家と浦河赤十字病院精神科ではじまった、主に精神障害当事者やその家族を対象とした、アセスメントとリハビリテーションのプログラムであり、その構造はSST、認知行動療法、心理教育、ストレス脆弱性モデル、ストレングスモデル、ナラティブアプローチ、スキゾフレニクスアノニマスなどを基礎としていると評価されている。

一方で、その主体はあくまで「当事者」であり、自身の「研究」に軸があるため、専門家や医師による支援アプローチとは一線を画している。

Wikipedia『当事者研究』

これだけ読んでも、当事者研究という概念がわかりづらいかもしれません。

北海道にある「べてるの家」が当事者研究を続けている場所で、『生きづらいでしたか?』の中でも「べてるの家」が取材されています。

なぜ当事者研究がスタートしたかといえば、器物破損などの「爆発」が止まらなかった、統合失調症の青年の支援の仕方を巡って、支援者が疲れきっていた際に、
北海道医療大学教授である向谷地生良さんが、その青年へ「(自分の病状などの生きづらさを)研究してみないか?」と言ったところ、
青年は「研究ってワクワクする響きですね!」と答え、やる気スイッチがオンに。
そこから向谷地生良さんとその青年が共同で「爆発の研究」をまとめ、その年の「べてるまつり」で発表したのが当事者研究始まりとされています。

当事者研究の当事者は「困りごとを抱えた当人」
研究は「仲間と一緒に困りごとのメカニズムや意味を考える」ことを指します。

細川貂々さんご自身も、ずっと生きづらさを抱えてきた方で、当事者研究に足を踏み入れたのは自然な流れと言えるかもしれないですね。

ユーモアの重要性

『生きづらいでしたか? 私の苦労と付き合う当事者研究入門』の中で、ユーモアの重要性について解説する場面がありました。

向谷地生良さんは「べてるの理念」の中でも、「笑う力 ユーモアの大切さ」を入れられています。

笑いの持つ力に重きを置かれているんですね。

「べてるの家」での当事者研究の一環として、「自分の病名を自身で命名する」というのがあります。

授業中、歩き回るある子供は「じっと座っているとイライラする」「イライラに襲われる」と告白します。

それに対して先生が「イライラが襲ってくるってどんな感じ?」と尋ねると
「トコトコヤンキーが襲ってくる感じ」「椅子の後ろからヤンキーがトコトコやってきて、オラ歩き回れよ! と急かされている感じ」と回答。

トコトコヤンキーというのは、確かにユーモラスですね。

精神科医の父ジークモント・フロイトも「最も高いレベルの防衛機制はユーモアである」と述べておられますし、やっぱり暮らしに笑いは欠かせません。


HSP気質を探求するnoteも当事者研究に該当!?

日々、繊細さん、HSP気質について探求しているnoteですが、僕の記しているnoteも当事者研究に近いなと感じました。

noterさんと交流させていただきながら、どんな困りごとを抱えているかや、生きづらさに対してどういったアプローチをされているのか、ずいぶん理解が深まっています。

これはnoteだからできることかも?

「自分の商品を売りまくって大金持ちになりたい!」「たくさんの人から賞賛されて自己陶酔したい」という目的の人が集っている他のSNSなどでは難しかったのでは? と感じています(他のSNSでも当事者研究はできるでしょうが、またnoteと形がかなり変わるはず)。

というわけでみなさん、引き続き交流をよろしくお願いいたします!

相互に色々な問題を深堀できて、少しでも生きづらさが減って充実した時間を増やせる結果になることが、僕の理想です。

本日は細川貂々さんの『生きづらいでしたか? 私の苦労と付き合う当事者研究入門』を紹介させていただきました。


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