絵本紹介『もしぼくのかみがあおいろだったら』が熱い!①
どうも、紅葉です。
紅葉先生の教室では、現場で働く先生を応援するために、授業・学級経営に関するマインドやノウハウを1日1本、youtubeで配信しています。
今回の先生ラジオは「絵本『もしぼくのかみがあおいろだったら』が熱い!」
こんなテーマでやっていきたいと思います。
テレビを観ていて、目に入った絵本のタイトルが『もしぼくのかみがあおいろだったら』でした。
実際に買って読んでみたところ、学級文庫に置きたい、そして読み聞かせをしたい素敵な絵本だったので紹介します。
【この記事を読んで分かること】
「もしぼくのかみがあおいろだったら」がどんな絵本か
大人(教師)が絵本を読む意味
<記事の内容>
①絵本「もしぼくのかみがあおいろだったら」ってどんな絵本?内容を紹介
②絵本の題材になった家族の話
③僕が本当に言いたかったこと
④教師が絵本を読む意味
絵本『もしぼくのかみがあおいろだったら』ってどんな絵本?
『もしぼくのかみがあおいろだったら』は、ある親子の実際の会話から生まれた絵本です。
母と息子が登校中に話していた内容がもとになっています。
お話は"ぼく"がお母さんにある質問をするところから始まります。
話は進み、最後に"ぼく"は母親にこう問いかけます。
不安気に問う"ぼく"にママはこう応えます。
ひたすらに疑問をぶつける息子と「愛している」を伝え続ける母親の姿に、思わず涙する、そんな素敵なお話でした。
温かみのある、優しいタッチの絵も魅力的です。
youtubeでは動画絵本として、絵と本文の朗読を視聴することができます。
2.絵本の題材になった家族の話
この絵本を描いたのは、「もし、ぼくのかみのけがあおいろだったら、ママはぼくのことすきだった?」という質問をした"ぼく"のお母さんです。
お母さんのガードナー瑞穂さんとお父さん、そして3人の子どもたちが、この絵本の題材になった家族です。
長男がこの絵本の"ぼく"。エイデンくん
長女のりりいちゃん。
次女のまりいちゃん。
家族の様子と絵本については、読売テレビの報道番組ウェークアップで紹介されていました。youtubeにも動画が上がっています。
作者であり母親のガードナー瑞穂さんが、番組の中で言っていた言葉が印象的でした。
意味は、
その言葉に対して、エイデンくんは「ありがとう」と言います。
リビングでの日常。
自分に子どもができたら、こんな風に愛していると伝えられるだろうか。
ふとそんなことを思いました。
3.僕が本当に言いたかったこと
冒頭でもお話したように、『もしぼくのかみがあおいろだったら』は登校中のぼくとママの会話から生まれた絵本です。
では、なぜお母さんが息子のエイデンくんと一緒に登校していたのでしょうか。
それは、息子のエイデンくんはこの時、学校に行けていなかったからです。
でも、学校は「下駄箱の前まででもいいから学校に連れてきてください。」というスタンスだったそうです。
学校に行くのがつらかったエイデンくん。
なぜ、「もし、ぼくのかみのけがあおいろだったら、ママはぼくのことすきだった?」と聞いたのでしょうか。
この問いについて、作者であり母でもあるの瑞穂さんはこう考えています。
エイデンくんの心のうちはわかりません。
ただ、少なくとも言えるのは、
自信をなくしてしまった子どもが本当にほしかったものは、
「どんな君でも愛しているよ」
という信頼している誰かからの愛情なのだと、僕は思います。
自分の子供に、児童に、生徒に、もしもこの問いを投げかけられたなら、僕は「もちろん、愛しているよ。大切だよ。」と答えたい。
そう思いました。
4.教師が絵本を読む意味
私は、大人になってからも絵本が好きで、絵本コーナーに行っては気になった絵本を買っていました。
学級文庫に置きたい、という気持ちもありましたが、それよりも自分が読みたい、持っておきたいという思いが強かったです。
絵本というのは、短い文章で物語が進行するものが多いですよね。
それは、子ども向けであるからです。
だからと言って大人が楽しめないのか、というと、全くそんなことはないと、僕は思っています。
文字数が少ないからこそ、想像の余地があり、考える余白があります。
ほかの本と同様に、絵本にもまた作者の"思い"があります。
ですが、絵本は基本的に子どもに向けて描かれています。
作者は自分の"思い"を子どもにも伝わるように"絵本"という形にします。
一般的な本にはその過程はありません。大人に向けて書いていますから当然と言えば当然です。
対して絵本は、子どもに向けてかかれています。
一見すると、大人が絵本を読む必要はないように思えますよね。
ですが、この「作者が子どもに向けて"思い"やテーマが伝わるようにかく」という過程があるからこそ、大人が絵本を読む意味があると、私は思っています。
子どもをもつ親や子どもを育てる教師であれば尚更です。
作者は子どもに向けてかくためにどんな工夫をしているのか、そして何を伝えたかったのか、何を残したかったのか。
そこまで考えを巡らせると、大人であったとしても絵本を楽しむことができます。
最後に、「もしぼくのかみがあおいろだったら」を読んで感じたことを少しお話して終わりにします。
瑞穂さんの言葉をもう一度紹介します。
絵本を読み、作者の言葉を聞き、僕は、
「学校の先生だって、愛を伝えてもいい。」
そう感じました。
ただ、教師としては「愛している」という言葉は適切ではないかもしれません。
だから僕が先生をしているときは、
「大切に思っているよ」
という言葉を使っていました。
「君を大切に思っている」「どんなときも君たちの味方だよ」という言葉は、
「だだそこにいることを肯定する」
という力をもっています。
これは「存在承認」とも言われます。
僕は担任をした時点で、その学校の児童である時点で、「君たちを大切に思っているし、一緒に学校で過ごすことができてうれしいよ。ずっと君たちの味方だからね。」と思っていたし、そう伝えていました。
教師をやめた今でも、僕にとっては大切な子ども達です。
もう先生として会えないのは残念ですが、いつまでも大切に思っています。
そんなことを思い出させてくれた、素敵な絵本の紹介でした。
まとめ
最後までお聞きいただきありがとうございました。
このポッドキャストを聞いて、絵本『もしのぼくのかみがあおいろだったら』を読んでみたい!と思っていただけた方は、いいねやコメントをしてもらえると、とてもうれしいです。
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また、2024夏からは授業講座を始め、先生の困ったを解決する動画をどんどん配信していきますので、お楽しみにしていただければと思います。
「もしぼくのかみがあおいろだったら」
本当に素敵な絵本です。もし僕が先生を続けていたら、読み聞かせをしたかったなぁ、とそんなことを思いながら、この動画を作っていました。
実はこの絵本、youtubeで全文を聞くことができます。"動画絵本"と取材動画、そして絵本のリンクが概要欄に貼ってあります。気になる方は、そちらもチェックしてみてください。
学校に行けなくても、好きでいてくれる?
もちろん、好きだよ。学校に行けなくても、あなたを大切に思っているよ。
そう言える人でいたいですね。
それではまたお会いしましょう。
さようなら。
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