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「見てくれる人間は、全員疲れているのだ」と仮定する。 | アートとコピー#3

GWが明けてほしいって思う日が来るなんて。
講座がそれほど楽しみだったんです。

アートとコピーの3回目「プロジェクトを動かす企画とは」。相手と関係性を築くことができる。信頼を得ることができる。仕事へとつながっていく。企画書づくりのヒントを学んできました。

合言葉を作っていく

実現する企画。評価される企画。その核には合言葉が存在しているということを実感しました。阿部さんが手がけられた超特急のオーディション企画「超特急募」、販促コンペでグランプリをとった「オセリポ」、「キャッツアイケース」、JR東日本の「ぜんぶ雪のせいだ」などなど。印象的な言葉が企画を牽引しているように思います。

それに想像してみました。例えばクライアントの社内会議。「ほらあれだよ!オセリポ!あの企画良かったよな〜」という風に、合言葉があれば思い出してもらいやすくなる。話題に上がりやすくなるように思いました。

アイデアとかインサイトとかを見つけるプロセスもちろん大事。でもそれと同じくらい言葉を磨くプロセスを大事。どう言ったら企画が広まっていくのか。よりアイデアが輝いて見えるのか。コピーライターとして、すべての文章をコピーにするつもりで企画書に向き合います。

審査員は疲れている

「応募したコピーや企画書はちゃんと読んでもらえるはずだ」。いつの間にかその前提でいた自分に気がつきました。

審査員にだって人生がある。仕事に家事に育児…。もしかしたら、深夜に眠い目を擦りながら応募作品に目を通しているかもしれない。隅々まで超丁寧に読み込んでもらえる。作品の良いところを100%見逃さずにピックアップしてくれる。そんな保証なんてない(もちろん、超本気で読み込んでくれる、才能を生まれさせないように尽力している方もいるとは思いますが)。少しでも読みにくいと感じたら読み飛ばされるかもしれないんだ。

ただ闇雲に応募するのではなく、見る人のことをどこまで考えてアウトプットを突き詰められるか。読まなきゃいけない作品ではなく、読める作品になっているか。伝わる、思い出せる作品になっているか。応募作のその先には相手がいるんだと、忘れないようにします。

〇〇は疲れている

ふと思いました。審査員だけでなく、あらゆる人が疲れているんじゃないかって。

CDは疲れている
担当者は疲れている
役員は疲れている
社会人は疲れている
子育て世帯は疲れている
…etc

自分が仕事で関わる相手、自分が携わった広告に触れる相手を〇〇に入れてみました。そう考えると仕事へのスタンスも改めなきゃと思いました。

企画書や制作物を受け取る相手のことを、とことん考えられているか。受け取る相手の善意に甘えて、読む負担のかかるものを送りつけてしまっていないだろうか(伝わらないのが怖くて、書き過ぎちゃう時があるな…気を付けないと…)。

公募でも仕事でもそう。
自分が作るものの先には、
必ず誰かがいる。 人間がいる。

「人間は、全員疲れているのだ」
と仮定する。

TOTO/1988年/C:仲畑貴志

常にこの前提を忘れない。
一言一句こだわれる人に、
企画を動かせる人になってやります


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