都知事選とフランス総選挙と決選投票について

私のような大阪府民にとってはさして関係の無い、どちらかというとどうでもいい東京都知事選の結果が判明し、現職の小池百合子氏の3選が決まりました。

現職が強いのはどの選挙でも同じですが、前回と比べると大きく票を減らした小池陣営にとっては、喜びの中にも忸怩たるものがあるかも知れません。

2位になった石丸伸二氏は、安芸高田市長としての実績と言うよりも、SNSでのアピールをひっさげての都知事選でしたが、ある意味予想通りかそれ以上の結果だったのではないでしょうか。少なくとも2位にはならないと今後の活動にも影響があるでしょうし。

今後は国政に出るということは容易に予想できます。都知事選が駄目だったから今度は別の道府県の知事選に出ます、と言うわけもなく、次は岸田首相の選挙区で、という話をしていますけれど、そもそも彼に対する安芸高田市民や広島県民の印象ってどうなんでしょうね。部外者からすると地元を見捨てた感がアリアリなのですが。

さて、ある意味衝撃の、またある意味予想通りの3位蓮舫氏です。本人やその陣営、立憲民主党らは衝撃だったかも知れませんが、そもそも国政選挙で結果につながらない「批判だらけの選挙戦」でやはり今回も挑んだのですから、負けても当然だろうという感想しか出てきません。

勝つための選挙戦よりも、言いたいことを言う選挙戦をしている以上は勝てなくてもしょうがないでしょう。



そして、個人的には都知事選よりも注目していたフランス総選挙では、第一回投票の結果で躍進が予想された国民戦線中心の極右勢力は、左派連合と与党連合に次ぐ3番手に落ちてしまい、左派連合が勝利した形の結果となりました。

ただ、過半数は取れない政権になりますので、今後の政局は不透明で不安定になることは間違いなく、極右政権を作らせなかったという成果しか、マクロン大統領は得られませんでした。

この選挙では、その極右政権阻止のために左派連合と与党連合が決選投票では、3位になりそうな場合は辞退するという協力をしたそうです。

そう言えば、都知事選での小池票は、石丸票と蓮舫票を足した数字にわずかに及びません。そう考えると、もしも都知事選にも決選投票制度があったら・・・と思わなくもないですが、よくよく考えると決選投票になったとしても蓮舫支持者が石丸氏を応援するはずもなく、またその逆もないでしょうから、結局小池知事が勝ったでしょうね。

都知事選と同時に行われた、都議会議員補欠選挙での自民党大敗の方が、世間的には重要かも知れません。蓮舫大敗というショックが立憲民主党・共産党らを襲う一方で、自民党も都議選2勝6敗という結果に苦しめられています。

既存政党に対する不満が、石丸票に現れたことを考えると、まだしばらくは解散総選挙はないでしょう。9月の自民党総裁選で岸田総裁が大勝して思い上がらない限りは。

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