W杯とACLのレギュレーション変更に対して日本はどうなるか?

8月1日、アジアサッカー連盟が2026年のワールドカップアジア予選のフォーマットを発表しました。事前に言われていたように、出場国が32ヶ国から48ヶ国へ増えることによりアジア枠も現行の4.5から8.5に増えることが正式に発表されました。

アジア予選方式はこれまでよりも複雑になり、1次予選、2次予選、最終予選、アジア内プレーオフ、大陸間プレーオフというステージは同じですが、その中身は結構変わりました。

日本が関わるのは2次予選からで、4チームずつ9グループに分かれ、4チームでのH&A2試合により上位2チームが最終予選に進出します。

最終予選では6チームずつ3グループに分かれて各チームH&A2試合を行い、上位2チームが本大会出場、3位+4位がプレーオフに回ります。

プレーオフでは3チームずつ2グループに分かれて最終的に1位が本大会出場、2位の2チームが一発勝負で戦って勝者が大陸間プレーオフに回ります。

ぶっちゃけ、日本にとっては最終予選で2位以内に入るということだけで言うと、これまでと変わりありません。ただ、これまでのW杯常連国の日本・韓国・サウジアラビア・イラン・オーストラリアが3グループで綺麗に分かれたら、カタール大会・ロシア大会のように日本・サウジアラビア・オーストラリアが同組にはならないので、上位2ヶ国に入るのは容易になります。今回のイラン・韓国のように2強4弱のグループになるでしょうね。

とはいえ、これで出場は絶対大丈夫、というほど楽とは言えないフォーマットだと思います。上述のように、常連国の5ヶ国のうち、2国が同じグループならその相手に2試合とも負けてしまうと2位確保も苦しくなります。1強5弱の組に入ればラッキーでしょうけれど、その確率は5分の1です。

アジアの常連国の実力アップにはつながらないでしょうけれど、これまでW杯に出られそうで出られなかった中堅グループにとっては朗報でしかないでしょう。その辺りの国々は急速にレベルアップすると思われます。

その他、AFCはアジアチャンピオンズリーグの大きな変更も発表しました。原稿の春秋制から秋春制に変更というビッグニュースとなりました。

これで日本や韓国のクラブが苦しめられる!陰謀だ!的な意見も見かけますが、むしろ逆にこれまで秋春制だった中東やオーストラリアのクラブがACLの戦いで苦しんでいたので、どっちもどっち的な話ではあります。

とはいえ、もちろんこれでJリーグ勢のACLでの戦いが難しくなるのは確かなのですが、これを理由にしてJリーグも秋春制にするというのは単純過ぎるでしょう。これまでの議論で散々出てきた雪国クラブの問題が全く解決されていません。
DAZNマネーで降雪地域のクラブのスタジアムと練習場を全て屋内や開閉式にするのならともかく、現状のまま秋春制にしたら1月2月のリーグ戦が破綻しかねません。

もちろん、昨今の夏場の酷暑もそれはそれで問題なので、春秋制だろうと秋春制だろうと、真夏と真冬を無試合期間にするか、その期間だけ屋内や暖かい地域でカップ戦を行うか、というような対策をすることになるでしょうか?

ACLの秋春制化は、Jリーグ勢では勝ち上がっても途中でチームを作り直してから決勝トーナメントを戦うことになり、やりづらくはなるでしょうけれど、それでも勝てるくらいに強いクラブを作っていくのだ、という目標としてはもちろん良いわけで、あとはそれをリーグのサポートが得られるような形にしてくれるのであれば、再びJクラブがアジアチャンピオンになる時代が来てもおかしくはありません。

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