松田コーチ就任という補強に踏み切ったガンバ大阪

残留争いに苦しむガンバ大阪が、残り11試合(延期分含む)のところで新たにコーチとして、松田浩氏を迎えることを発表しました。

先月の大阪ダービーでの衝撃的な敗戦で、このままの体制を続けるのならフロントは降格覚悟しているのか?と疑念を呈していたのですが、さすがに手を打ってきました。

Jリーグで複数クラブでの監督経験がある人をコーチに迎えるのは、同じく残留争いをしていた昨年9月に木山隆之氏を迎えたのに続いて2年連続となってしまいました。

何もせずに沈んでいくわけでもなく、ただ単にクビのすげ替えをするのでもなく、現行体制を維持したまま残留を目指す上では必要な手段なのでしょう。手を打ったことは良いのですが、2年連続というのは強化部の強化方針に大きな問題があることは窺えます。

ともかく、ようやく守備のテコ入れが図られることになりました。Jリーグにおけるゾーンディフェンスの普及に大きく関わってきた松田氏の起用は、ガンバの現状の守備の問題にメスが入ります。

いきなりこれまでしていなかった4−4−2の綺麗な3ラインが整えられるのかは分かりませんが、それならそれで非常に現地で見てみたいものです。DAZNですとボールのないところはあまり見られませんから。

8月14日の清水戦が直近の試合となりますが、どこまで守備組織が整備できているかが楽しみになってきました。清水エスパルスが15位で勝ち点24、ガンバ大阪が16位で勝ち点22という状況で迎える、正真正銘の6ポイントマッチです。負けはもちろん、引き分けすらダメな試合です。

今シーズンは何度も「勝たねばならない試合」で負け続けてきましたが、ここで勝てるかどうかがまた試金石になってきました。もう、打てる手は打ち尽くしたはずです。

攻撃陣は鈴木武蔵、食野亮太郎、山本理仁、ファン・アラーノとかなりの補強を実現してきましたし、そして守備は松田コーチを補強したということで、やることはやったということでしょう。

守備陣の選手補強がない状態ですが、現有戦力でいけるという判断なのでしょう。思えば、2014年の三冠奪取時のセンターバックは、岩下・西野・丹羽・ジョンヤの4名で回していました。今のガンバの昌子・三浦・ギョンウォン・福岡の4名と比べてみると、語弊があるかも知れませんが、ハッキリ言って今の4名の方が実績でははるかに上です。それで守れていないのはDFラインの問題でもなく、守備組織の整え方やチーム全体の問題であります。

松田コーチによってガンバが生まれ変わるのであれば、本当に素晴らしい決断なのですが、失敗したら色々とダメになりそうなので、清水戦は勝ち点や順位だけではなくて、チームの在り方、クラブの方針まで含めて、勝たねばならない試合です。

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