町田ゼルビア問題に思うこと

開幕して数試合後からずっと、町田ゼルビアのサッカーと黒田監督の言動が波紋を呼び続けているJ1リーグ界隈ですが、先週の天皇杯で対戦した筑波大学のラフプレーに対しては逆の立場になったことでさらにネットでも炎上に近いような状態になりました。

良くも悪くも目立つなあとは思いますが、とりあえず他者をリスペクトしない人は他者にリスペクトされることもないんだな、という教訓は誰にとっても分かりやすいものでしょう。

それはともかく、また土曜のJ1での横浜F・マリノス戦で勝利した後、黒田監督が
「FC町田ゼルビアは決して悪ではないですし、われわれが正義」

と言っちゃっているのは、さすがにヤバいと思います。

悪ではない、というのは自分擁護のためではなく選手たちを擁護して、やる気を高める上で当然のことだと思いますが、「われわれが正義」というのはさすがに語弊があるでしょう。特に、「正義」の名の下に世界で大変なことが起きているこの現代においては。

今の町田サッカーの中身自体は、ラフプレー多目ではありますが、問題ないと個人的には思っています。面白いかどうかはともかく、ロングスロー多用なんか全く問題ありません。むしろ分かっている戦術をやられて負けるチームの方が問題でしょう。

ただ、黒田監督の言動があまりにエキセントリックになってくると、離れるサポーターやスポンサーも出てくるんじゃないですかね。エキセントリックな監督は欧州にもたくさんいますので、彼らを真似て計算高く、審判や世間への圧力のために過激な言動をしている可能性もあるかも知れません。

ただ、地元のサポーター・スポンサーがそれを理由についていけないと言い出したり、直接批判し始めたら、オーナー企業であるサイバーエージェントと藤田社長にとっては、これ幸いにと町田を離れて23区内に移転する大義名分が出来てしまうのですよね。行き場も使い道もない国立競技場をメインスタジアムにすると言いだしたら、喜ぶ人たちもたくさんいるでしょうし、サイバーエージェントなら多額の使用料・維持費も払えなくもありません。

結局、勝っているうちは黒田監督の言動も、ゼルビアのサッカーも、サポーターやスポンサーもずっとこのままでしょう。勝っていればサポーターも我慢するし、選手もついてくるし、オーナーも納得するに違いありません。

負け始めたらどうなるかは知らんけど、勝てば官軍というやり方は「勝てば正義」なのであり、負けたら「正義」ではなくなるのです。

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