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顔認証技術には功罪があるが確実に今後も増えていく

ガンバ大阪が今度の試合でこんなことをやるそうです。

9/14(土)明治安田生命J1 第26節 鳥栖戦 パナソニックによる調査のお知らせ
https://www.gamba-osaka.net/news/game/no/10102/
ご来場の観戦体験向上を目的とした研究開発のため、パナソニック株式会社がすいたんゲート4コンコース付近において映像収録による観戦者調査を実施致します。

そしてこのリリースの数日前に、ウォールストリートジャーナルでこんな記事が出ていました。

欧州のサッカー場、顔認証技術で過激サポーター対策 - WSJ
https://jp.wsj.com/articles/SB10814821955818634058604585533604008615776
デンマークのクラブ「ブレンビューIF」は7月中旬、コペンハーゲン郊外にある本拠地のスタジアムに、パナソニックが開発したセキュリティーカメラとソフトウエアを導入した。

これらが同じシステム・技術によるものか分かりませんが、パナソニックがカメラとそれを用いた新しいシステムをBtoBで売っていこうとしているのは間違いないと思います。そもそも吹田スタジアムに入っている色んな設備もそうですし。

カメラを増やせば増やすほど精度が高まるし、それによってカメラやシステムの値段が下がり、さらに普及していきます。そしてデータが増えればさらに精度が高まりますので、今後もどんどん実験やサービス価格での提供を進めていくでしょう。特に日本でもJリーグや日本代表戦での問題客を排除する動きは今後も加速していくと思います。


さて、顔認証技術はプライバシーの問題が常につきまといます。その一方で犯罪者対策(上記記事ではフーリガン対策)に大きな威力を発揮します。これは指紋の取扱いやマイナンバー制度などと同じでしょう。賛成・反対の理屈は結局平行線です。保守とリベラルの戦いでもありますが、リベラルよりも左の方に行った共産党支配国家(共産主義とは限りません)は、保守以上に国民のプライバシーを無視します。

その最たるものとして中国、中華人民共和国が存在します。

AI監視国家・中国の語られざる側面:いつから、何の目的で?
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2019/09/ai-48_1.php

中国国内にいる人間は当局が把握しようと思えば把握できると考えて良いでしょう。その一方でプライバシー保護の問題でそこまでの監視社会を築けない西側国家においては今後もテロが絶えないでしょう。そうなると制限や留保を付けて監視カメラ網による管理を謳う政党が大きく支持を得てもおかしくありません。

ジョージ・オーウェルの名作「1984」ほどの状況にはならずとも、上述のような監視国家と自由主義国家の非対称性が、少しずつ詰まっていくのではないでしょうか。


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