DAZNの新プラン設定に思うこと

日本において、Jリーグ始め、多くのスポーツコンテンツを有料で提供するストリーミングサービスとしては古参とも言えるDAZNが、3年連続での値上げと新しいプランの発表を行いました。

Jリーグを扱って日本上陸したときから2年くらいは月々課金で支払っていましたが、2019年からはDAZN年間パスとしてJリーグ各クラブなどが12ヶ月分のコードを販売するシステムも始まり、もう5年も買い続けています。そっちの年間パスも毎年値上がりしていますが、それが一応2025年2月まで有効になっているので、それまではDAZNが潰れないことを祈ります。

さて、値上げと共にプロ野球(広島除く)だけを見るプラン「DAZN Baseball」が発表されました。「野球だけ見たい」という要望が多かったのか、「野球だけ見るアカウント」が多かったのか分かりませんが、何らかの戦略的判断があったことは間違いありません。

個人的には、「Jリーグと日本代表」だけ見られる格安プランが出来てほしいのですが、Jリーグの視聴数・Jリーグ目当ての契約者数は当初の予想ほどではなかったらしいですので、それも難しいでしょう。

欧州サッカーを含めた「DAZN Football」プランみたいなものなら、そこそこ需要はあるかも知れませんが、肝心の欧州サッカーの放映権獲得競争でDAZNはいくつも競り負けて失っていますので、結局魅力的なプランにはならないでしょう。

プランごとに視聴可能なスポーツが分かれていくとすると、スカパー!と変わりないじゃないか、と思ってしまいます。そうなると、巨額の放映権料で獲得していたJリーグの配信も、盤石のものとは言えないでしょう。

契約期間が残っていても、契約条項に違約金なり経営状態悪化なりの但し書きによって破棄が可能ということは書かれてあるはずです。値上げについてはある程度は元々予定していたことでしょうけれど、今のDAZNの経営が良いとは到底思えません。

フリーミアムモデルへの移行としてなのか、「DAZN Freemium」というプランも創設されるようですが、一体何をどれくらい見られるのか。

月額980円の「DAZN GLOBAL」でも、そんなに豊富なコンテンツではないのに、無料でどれくらい視聴可能か怪しいものですし、逆に客を呼び込むために無料で大放出したら有料プランの契約が減ります。

結構行き詰まっているっぽいですけれど、Jリーグが放映権料の取りっぱぐれに遭わなければ良いのですが。

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