情報伝達で生まれる感情がもたらすフィードバック

情報の伝達には、
・正しく伝えること、
・正しく理解されること
が必要です。

これがコンピュータ同士であれば、当然ながら技術的な面だけで要件を整えれば済みますが、人間同士であればそれ以外の要素も入り込んできます。

他人に何かを説明、伝達したときに、
・説明が不足したら、分からないし、独りよがりと言われる
・説明が過剰なら、それくらい分かる、馬鹿にしてる、かえって分かりにくくなる、興ざめと文句を言われる
という、人間関係特有の問題が出てきます。

説明の質と量が適正でないとアレコレ言われることになります。単なる文句ですが、再度の情報伝達が必要だったり、あるいは次回の伝達時にプレッシャーがかかることになります。

情報を受け取った側が、その情報に関して、適切な受け取り方の出来る伝達でないと、人間関係に影響が出て、そしてその影響が情報伝達の質量に伝わるという、伝達される情報の中身に関係の無いフィードバックが発生します。

これは一対一の場合であって、対面、電話、メールなどで起こりえます。

その一方でSNSでは一対一よりも一対多の情報伝達が一般的です。

その場合、例えば一人が情報をSNS上に書き込んだときに、適切に情報を受け取ることが出来る人、情報が過剰すぎてうっとうしい人、情報が少なすぎて理解出来ずイラつく人の3パターンに分かれます。

しかもそれが一方的な情報伝達で済むならそれで終わりですが、SNSでは双方向のやり取りが可能なため、
・情報が過剰すぎてうっとうしい人からの苦情
・情報が少なすぎて理解出来ずイラつく人からの苦情
も発信者に届きます。

一対一の場合でも文句を言われるとキツいですが、一対多の場合はその分だけ多くのクレームが届きます。「多」の側の人は自分一人が苦情を言っているつもりですが、「一」の側は多数のフィードバックという名の苦情を受け取ることになります。

受け取る側の「一」の人がこれによって疲れて嫌気が差すこともありますし、むしろ火が付いて過激になってしまうこともあり得ます。逆上して過激になってさらにそれが多くのクレームを呼び込むと泥沼化してしまいます。

そんな泥沼化を防ぐには、正しく情報を伝えて正しく情報を受け取る仕組みを作ってしまえばいいのですが、5W1Hなどのルールで構造化してしまえば、分かりづらさや伝わりづらさは軽減できるでしょうけれど、そんなSNS流行るはずもないですね。

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