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秋を感じたら「14ひきのあきまつり」【読書感想】

「14ひきのあきまつり」とは

いわむらかずお作の「14ひきの」シリーズの中の1冊です。
前回同様購入サイト等を見ると内容などについて触れることができますので詳しくはそちらを見ていただきたいのですが…

細かなイラストに優しい配色で目いっぱいに絵が描かれているための絵本の内容だけでなく、イラストにものめりこむことができます。

本の読みやすさは?

本の内容はすべてひらがなで書かれており、基本的に1ページに1文のみなので、文字を習いたての小さい子も音読できるのではないでしょうか。

文章は適当な感覚が開けられておりテンポよく読むことができます。

何よりイラストが細かくきれいなので私自身イラストを楽しむために見返すことあります。

本との出会い

もう覚えていませんが、私が保育園の年長になるころにはすでに家の本棚にシリーズがそろっていたような気がします。
季節がらみタイトルも多くその季節になるとシリーズ全てを読み返していた記憶があります。
そのためなのか、家にあるこのシリーズの絵本は背表紙が大分傷んでしまっていますが、昔から大切にしてきた思い出もあり、買い替えることなく家の本棚に置いてあります。

最近急に冷え込み、キンモクセイの花の匂いが鼻をかすめたので「秋」を感じ、久しぶりの子の絵本を手に取ってしまいました。

本の内容について

テンポよく読める

文節ごとに空白が開けておりテンポよく読むことができます。文章自体も1つずつが短く大変読みやすいです。

また、文章に導かれてイラストに目を向けられるように工夫された文章によって、ページの見開く目いっぱいに広がる絵に目を向けられるようになっています。

イラストが細かい

前述していますが、この「14匹の」シリーズといわれて私自身がまず思い浮かべるのがイラストの細かさです。

主人公のネズミたちの道具や指まで細かく描かれており14ひきもいるのでそれぞれが何をしているのかなどを見ていると絵にのめりこんでしまいます。

色合いも優しく、秋を絵本から感じることができます。

また、視点が人間ではなくあくまでネズミから見た、自然の世界であることも大変面白いです。

普段、嫌悪感を抱きがちな虫やカエル、そして何気なく見過ごしてしまうキノコや木の葉がネズミから見るとこんなにも大きく鮮明に見えるものである、ということを改めて感じることができます。

実際の森の中に行って虫やカエルをじっくり観察することなんて暫くやっていませんが、この本を読めばカエルや虫を身近に感じることができるような気がします。

他覚的視点を持つ

内容も可愛らしく、イラストも大変良いこの本ですが、客観的に見てみるとまた違った面白さが見えてくるように感じます。

普段私たちは「自分の眼で見る」ということによって視覚情報を得ています。しかし、他者と付き合う上では、「他人がどう見えているか」ということを理解する努力が必要です。

この本は「ネズミから見た世界」で描写することで自分と他者では見る角度、見方にはこんなにも差があるものなんだ!と分かりやすく教えてくれているのではないでしょうか。

他者の視点に立ってみる。それはとても大切であると同時に、自分には見えない世界の面白さや、楽しさを教えてもらえる貴重な位階でもあると改めて感じました。

今回紹介した本

今回書かせていただいた本

前記させていただきましたが、こちらにも貼っておきます。

「14ひきの」シリーズ

「14ひきの」シリーズはたくさんありますので一覧が見えるサイトのリンクを張り付けておきます。また、シリーズ全てを一度に買うこともできるようです。


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