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第2章【創業期に後回しにされがちな人事制度をあらためて考えてみる】創業期のグランドデザイン

会社の創業期において、人事の課題は気になっていても後回しになりがちです。

しかし、人事の課題がでたときに仕組みがないと、どう対応すればよいのか分からなくなってしまいます。

本記事では、創業期における人事のグランドデザインについてご紹介します。

当社代表の平康慶浩が「創業期人事のポイント」について2023年7月自社セミナーにて講演した内容をご紹介します。全3回にわたってご説明しますので、ぜひほかの記事もご覧ください!

第1章では、創業期における人事マネジメントの考え方についてご紹介しました。

*本記事は3分以内に読むことができます。


創業期における人事のグランドデザインの重要性

第1章で、アジャイルな人事とインフラとしての人事をご紹介しました。
そのどちらの人事制度においても、コアになるのがグランドデザインです。

グランドデザインを設定するためには、
・求める行動や成果
・現状制度課題
・創業期に求める人事マネジメント具体化
の3点を考えることが重要です。

求める行動や成果は、「プロフェッショナルとして活躍してほしいのか(アジャイルな人事)」、「仕組みをしっかり回してほしいのか(インフラとしての人事)」ということです。

どちらの人事制度に設定するかを決めるために、求める行動や成果を明確に定めておくことが必要です。

また、現在の課題(ミスマッチが生じている、従来のメンバーと新しいメンバーがうまくいっていない等)を解決したいというニーズと、求める行動や成果のバランスを見ながら、アジャイルな人事・インフラとしての人事のどちらを選択するのかといった創業期に求める人事マネジメントの方向性を具体化していきます。

グランドデザインを適切に定めていれば、その後の人事制度の設計や運用は後回しでも大丈夫です。

経営層が何を社員に求めているかをきちんと言語化し、経営層の言葉で社員に伝えていくことが大切になります。

グランドデザインのポイント

では、グランドデザインを作っていくにはどうしたらよいのでしょうか。

グランドデザインの作成にはかなり時間がかかります。
最短でも1ヶ月、長くて6か月かかる場合もあります。
短くて済むのは、社長や経営層の意思決定者がはっきりしている場合で、逆に長くかかるのはステークホルダーが多い場合です。

グランドデザインを作る際に重要なのは「どんな人に活躍してほしいか」という軸で考えることです。

現状の人事課題と社員に求める行動や成果をマッチさせる形で、活躍してほしい人材像を具体化していきます。

グランドデザインを作成する際には、会社が「何を目指したいのか」ということを1つ2つのキーワードにすることがポイントです。

例えば、ある企業における現状人事課題は「既存社員の特徴として、言われたことはこなすが、自分たちから提案することはない」であり、求める行動や成果として「マーケットシェアの獲得」がありますが、この成果は既存社員では難しいということに困っていました。
このギャップを埋めるためにだされたキーワードが「チャレンジ」です。

「何を目指したいのか」をキーワード化することによって、活躍してほしい人材像がさらに具体化していきます。

まとめ

本記事では、創業期におけるグランドデザインの重要性とポイントについてご説明しました。

次回の第3章では、人事における制度設計と運用のポイントについて取り上げますので是非ご覧ください!

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