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ロックダウン中、ロンドンのいま

みなさんこんにちは、じるです。

COVID-19により世界的に大変な状況が続いていますね。日々最前線で戦っていただいている医療現場の方々をはじめ、この状況下でも働き続けてくださっているお店の方々、物流関係の方々、生産者の方々、公共交通機関を動かしてくれている方々等、皆様に感謝の気持ちでいっぱいです。

今日はCOVID-19の影響を受け、ロンドンがどうなっているのかを忘れないうちに書きたいと思います。

今回の記事は長くなってしまったので、目次をつけました。全部読んでいただけるととても嬉しいですが、気になる所があればその部分だけでも是非。

なお、記事中に出てくる写真は、私が必需品の買い出しに行く途中、もしくはランニング途中に撮ったものであり、撮影目的での外出は一切しておりません。日本食スーパーなどはかなり中心地にあるので中心地の写真もありますが、観光に行っているわけではない旨、ご承知おきください。

UKの動き

・3月中旬から毎日夕方に首相官邸からのスピーチが行われるようになった

・同時期より外出を控えるように、との要請がボリスからあった

・3/23 ボリスがUKのロックダウンを表明。

・3/26  Prince Charlesが感染したとの報道

・3/27 ボリスが感染との報道

・4/5 ボリスが病院へ入院 4/7にICUへ その後退院

・4/27 首相官邸前でスピーチ 4/30 17時のスピーチに復活

(4/29にはお子様が誕生!めでたい!良かった!)

実際に見てきたロンドンの変化

COVID-19は中国、日本に少々遅れて欧州でも流行り始めました。2月後半頃から「これちょっとやばい・・・?」という雰囲気になってきたと記憶しています。

この感染症への対応として、当初ボリス(UKの首相)は、「国民の約60%に感染させて免疫力をつける!」と言い始めました。それは欧州(世界)各国がとっている対応とは全く違ったもので、物議を醸しました。結果、専門家らの猛反対もあり、この方針はすぐに変更されることになりました。

3月中旬から、首相官邸からの日々のスピーチが始まりましたが、始まった当初は日々情報が変わるので私も毎日17時頃からのdaily briefing(毎日行われるスピーチ)を注視していました。

daily briefing が始まった頃から、外出自粛要請が出ました。パブなどに集まらないでくれ、と言うお願いをしていました。この頃から、私の周りは基本的にWHFになりました。

ですが、この頃のロンドンはその声をあまり聞いていませんでした。パブでは感染を避けるために多くの人が外で飲んでいましたが(グラスを持って外で飲むのはイギリスでは一般的)、外にいる、と言うだけで集まって飲んでいる人がいないわけではなく。今までと大きくは変わらない光景でした。

また、レストランは多少お客さんが少ない気はしましたが、普段通り営業していました。

この光景を見たボリスは国民に対して怒りを露わにしていました。

「なぜ君たちは従ってくれないんだ!」と。。。

そうして、イタリア等がロックダウンをはじめ、3/20頃にはイギリスもロックダウンになるのでは!と言う噂が一気に広まりました。その結果、スーパーでは買占めが起こり、様々なものが手に入らなくなりました。

ロックダウン直前のスーパーの光景です。

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日本と同様に紙類がなくなり、さらにはパスタや小麦粉、お肉、野菜までも棚から消えました。

もちろんハンドソープやハンドジェルもありません。

そして、噂通り3/23にロックダウンをボリスが表明パブは全て閉まり、レストランも閉鎖(一部テイクアウト・デリバリーは可能)、ジムや公共施設、公園の遊具がある場所も閉鎖になりました。

ただし、この中でも働きにいかなければならない医療従事者等の方々のために、公共交通機関は動いています。大変悲しいことに、バスの運転手の方は複数名感染により亡くなられてしまいました。この対策として、現在はバスが無料で乗れるようになっています。(支払いの機械が運転手の横にあるので、運転手に近い前のドアを封鎖し、その周辺に近づけなくしたため)

政府が出したこの期間のキャッチフレーズ

・STAY AT HOME ・PROTECT THE NHS ・SAVE LIVES

ロックダウン中、外出が許可される3つの行動

・食料品や薬など必需品の買い物(スーパーと薬局のみ営業中)

・一日一回のエクササイズ(3人以上で集まるのは禁止・ベンチなどに座ってのんびりするのも禁止)→警察が見回っている。

・どうしても通勤する必要のある仕事への通勤

外出が許可されているのは、上記3つのどれかに当てはまる場合のみです。大人数で集まっていたりすると、罰金を取られる可能性もあります。

NHS(医療従事者)の方々へ感謝を表す取り組み

NHSの方々へ感謝を表すため、3/26から毎週木曜20時に拍手をする、「Clap for carers」という取り組みを行っています。毎週その時間になると、たくさんの人がベランダ等から拍手をしています。人の温かさや皆で頑張ろう、という気持ちが見えるこの瞬間は、何度体験しても気持ちが高ぶって泣きそうになります。

また、Tom Moore さんという99歳の英国退役軍人の方が、NHSへの応援のために100歳の誕生日を迎える4/30までに家の庭(約25m)を100周する、という取り組みに募金を募りました。4/6から開始したこのチャリティーイベントでは、£1,000を集める事を目標にしていましたが、取り組みが話題となり£31 millionを超える募金が集まりました

この国のdonation文化、とても素敵ですね。

写真で見るロックダウン中のロンドン

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ロックダウンを初めて5週間が経過した現在

ロックダウン当初は、お肉や野菜含め様々なものを入手するのが難しかったですが、現在はかなり通常通りに戻りました。小麦粉等の粉類だけ、未だに入手困難ですが、お肉や野菜は問題なく手に入り、紙類や消毒ジェルも店頭に復活しました。改めて、この状況でも働き続けてくれている方々には頭が上がりません。必要なものが必要な時に手に入る、という生活を送らせてもらっていることに、感謝です。

基本的には外出を禁止されているロンドンですが、最近はロックダウン疲れもあってか、大きな公園などに行くと通常時と同じくらいの人がいます。ただし、social distance を皆取ろうとしているのは見て取れます。

そして、この記事を書いている4/30、daily briefingにボリスが復活しました。そして、イギリスにおけるピークは過ぎたと表明しました。ただし、4/29に今まで数に入れていなかった病院外での死者数もカウントに入れたところ、一気に死者数が26,000人超え。スペイン・フランスを抜き、イタリアをも抜きそうな数になってしまいました。ピークを超えたとはいえ、感染者数は日々4,000人以上増えているわけで、油断は出来ない状況ですね。

加えて、来週にはプランを出すとも本日表明しましたので、今後どうなるのか来週の表明を待ちたいと思います。

まとめ

長くなりましたが、この5週間のUKの動きとロンドンの様子を忘れないうちにまとめてみました。

外出が制限され、ほとんどのお店は閉まり、多くの人が職を失い、この先が予測出来ず、様々な計画も立てられなくなりました。テレビで、今は戦争中だ、と言っているのを聞いて納得するほど、突然に日々の生活が変わってしまいました。

ただ、この状況だからこそ感じられたこともありました。まず、今までの生活が一変し、当たり前だった日常は当たり前ではなく、素晴らしい日々だったことに気付きました。そして、自分にとって大切なもの・人が見えてきました。さらに、自分と向き合う時間・新しいことに挑戦する時間を沢山貰いました。

家から出られないという、自分自身では変えようのない状況に不平不満をいう事はやめて、いますべき事・出来る事に時間をたっぷり使いたい。この期間の自分に将来感謝できる様に、日々時間を無駄にせず過ごしたい、と思いながら最近は毎日を過ごしています。

最後に改めて、この状況下でも命を守るため、普通の生活を送るために働いてくださっている方々に心から感謝を伝えたいと思います。本当にありがとうございます。

最後まで読んでいただきありがとうございました。では、stay safe!






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