自転車通学ライフを快適に:険しい通学路でもお弁当の配置を維持
盛岡一高の女子生徒2名は毎日自転車で通学しているなかで大きな問題に直面しました。それはお弁当がぐちゃぐちゃになってしまうことです。これがきっかけで、彼女たちは自転車の前かごが揺れないようにする方法を探ることから探究活動が始まりました。このテーマに基づいた探究活動は、既に2年間続けられています。
探究の動機及び独自性
彼らが探究活動を始めた動機は、毎日の自転車通学でお弁当の中身がぐちゃぐちゃになってしまうことからでした。彼女たちは自転車通学を快適にするため、自転車の前かごが揺れないようにする方法を見つけることを目指しています。
活動スケジュール
高校1年生の8月には、お弁当を自転車のカゴに入れて走行し、揺れ具合をチェックしました。その際、スマホも同梱して揺れの様子を撮影しました。このデータを基に、11月にはモデル図を作成し、北海道大学の菊池教授にアドバイスを求めました。高校2年生の4月には、そのアドバイスを反映し、再度モデル図を作成しました。そして、現在も探究活動は続けられています。
活動の詳細
高校1年生の8月に行われた走行調査では、揺れの様子を撮影していたスマホの画面が割れてしまうというトラブルが発生しました。この経験から、免震構造を使えないか検討し、11月に菊池教授とコンタクトをとり、空気バネの使用を提案されました。菊池教授は、北海道大学工学研究員建築都市部門の空間性能分野の教授です。
空気バネを用いた身近な製品として、街中華の出前機があります。この製品を前かごに設置すれば揺れを軽減できるのではないかと考え、3Dモデル図を設計しました。しかし、実際に前かごに設置した際、スペースが狭さから交通事故による部品破損や怪我のリスクがあることが判明しました。これにより、今後はコンパクト化を図ることが必要だと認識しました。
今後の展望
今後は、TOLIC連携を通して、3Dモデリングなどの設計段階におけるアドバイスを受けたり、開発に必要な機材の提供を受けたりしながら、製品開発を進めていく予定です。佐藤さんと田中さんは、自転車通学ライフをより快適にするための製品を実現させることを目指しています。
終わりに
彼女たち探究活動は、自転車通学という日常の課題解決を目指すものでありながら、そのプロセスにおいて広範な社会的意義を持っています。技術的な課題に対する創意工夫や専門家との連携は、将来の研究開発や技術革新に対する貴重な経験となります。
また、このような活動を通じて、若者が社会問題に対して主体的に取り組む姿勢を育むことは、地域社会全体の活性化にも寄与するでしょう。彼女たち努力と探究心が、より広い視野で社会貢献へとつながっていくことを期待しています。
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