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日本列島旅打ちWS見聞録

1.はじめに

今月度の記事は、自分がやり続けている旅打ちWSの総まとめである。北は北海道・南は沖縄まで日本中のヴァイスシュヴァルツの大会に参加しまくり、経験したことや気づいたこと、そして自分がどういう感じでやってきたかを表現できたらと思う。

2.旅打ちWSをはじめたきっかけ

遡ること2013年4月。GWに向けていつも通り鉄道と食を楽しむ旅行計画を進めていたところ、傍らにおいてあったまだ始めたばかりであるWSのデッキ(ちなみにゼロの使い魔デッキ)が目に入り、「旅行先のショップ大会に参加したらどうなんだろうか?遠征先のプレイヤーはどんなスキルを持っているのだろうか?」と好奇心が湧き普段やっている旅行と遠征先のショップ大会参加を紐付けるプランを思いついたのがきっかけである。

3.初めて行う遠征先の大会参加

当時はブシナビなどなく、ショップ大会の開催情報を公式HPで調査して参加するスタイルだった。初めて参加したショップは、2013年5月4日(土)に開催されたカードラボ アバンティ京都店でのショップ大会で、使用したデッキはゼロの使い魔4プラ2・4扉デッキだった。ここでの対戦した記憶は今でも覚えていて、1戦目はアイマス素前構築でボコボコにやられ、2戦目がミルキィホームズ・3戦目がなのはで最終戦績は2-1だった。

1戦目の負け方が非常に悔しかったので、ホテルに戻ったときに反省を行い、当初予定していなかった大阪で再戦することを決意し、急遽大阪で再戦した(カード王なんば店)。反省が活きたのか、優勝することができ、自身のショップ大会初優勝を大阪で飾ったのである。この時、自分は「見知らぬ土地」で「その地元のプレイヤー」を倒すといういわば道場破りに似た快感を得たのである。

 旅行から帰った後、振り返りをしたところ、自分の遠征と相性が良いことを実感した。なぜなら、鉄道撮影や観光の終了時間から夕食の時間までの間(大体16時〜19時)どうしても空白が生まれてしまい、毎回その間の過ごし方に苦心していたが、ショップ大会がその合間の時間帯に開かれることが多いため、空白の時間帯をうまく補ってくれるのである。そのため、旅行の濃度が濃くなっていきどんどん旅打ちWSにハマっていったのである。

4.自分が見てきた各地域ショップ環境

旅打ちWSを始めた2013年5月から2023年12月現在まで、日本全国47都道府県 146ヶ所のショップ大会・CS・公式大会(BCF・WGP等)に参加した。全国踏破を達成したのは2023年12月3日に佐賀県のTSUTAYA積文館書店 鹿島店での電撃文庫大会に参加した時で実に10年7ヶ月の歳月を費やした。

北海道・東北地方、関東地方、北陸・甲信越地方、東海地方、関西地方、中国地方、四国地方、九州・沖縄地方のそれぞれでショップ大会参加時に印象に残ったことを中心に記述していく。本当は全ての都道府県ごとに記述したいが、文量が冗長になるため不本意ながら割愛する。

記述内容について、参加した当時の経験を元に書いているため、その地域の地元のプレイヤーから見たら、不十分な点だったり情報が古い点などがあると思われるがその点をご留意いただきたい。

4-1.北海道・東北地方

・ショップ環境
北海道の主要なカードショップは、ほぼ札幌に集約されている。大手チェーン店(アメニティドリーム・カードラボなど)はすすきの周辺に集中している。カードの品揃えも悪くなく、体感ではあるが販売価格は東京よりも1割くらい安い。

東北地方は圧倒的に宮城(仙台)がプレイヤーもショップも多く、大会も盛んに行われている印象を持った。仙台は、カードの品揃えもよく、全体的に安価であった。ちなみに東北において、仙台以外に印象が残っている地域は青森と岩手である。

青森は八戸市にあるレッドハウスにてショップ大会に参加したのだが、練度が高い手強いプレイヤーが多く常に苦戦を強いられた。岩手は訪問した2018年当時、自分が知る限り県内でのショップ大会が開催される頻度が月1回 or 2回が多く、唯一毎週行われているのが陸前高田市にあるファッションロペのみだった。しかも当時のファッションロペでのショップ大会は午前開催であったため、参加するには前日に岩手県に入る必要があり、参加するまでが非常に大変だった。ただ、店の雰囲気やプレイヤーの雰囲気がとても良かったので、気分良くプレイできた。

・大会の環境・雰囲気
北海道・東北の両地域とも対戦で使われていたデッキは環境〜ファンデッキまで幅広くいた。プレイヤーも、癖がなく接しやすい人が多かった。

4-2.北陸・甲信越地方

・ショップ環境
北陸地方は北陸新幹線開通のお陰で、かなりアクセスしやすくなった地域である。北陸の代表都市である金沢は訪問当時、自分が調べた限り、ショップが駅の近くになく、もっぱらバスか多少長い時間かけて徒歩で行くしかなかった。文苑堂TSUTAYA 金沢店のショップ大会に参加した時は、バスが全然なく止むを得ず、真夏に金沢駅から25分歩いて参加したのである。

富山もWSをやっているプレイヤーが多く、ショップ大会も賑わっている印象だった。またショップが鉄道駅から近い所もあるので、体感としてアクセスは良かった。

甲信越地方で印象深かったのは長野と新潟である。長野は須坂にある再起堂書店(後述)やタッチ 松本店などで対戦した。タッチ 松本店は長野の中で手練プレイヤーが集まっているようで、ショップ大会なのにかなりシビれた対戦だったのが印象深い。

新潟では訪問当初、カードラボ 新潟店で参加するつもりだったが、繋がりがある複数の新潟のWSプレイヤーよりトップボーイ 新大駅前店を勧められたので、そちらで参加した。このショップは、新潟大学前駅の近くに存在していて、大会に参加した時はなかなか賑わっていた。カードの品揃えはそこそこであるが、2017年当時高騰していたペルソナのパーツが安かったのは、印象深かった。更に昨年2022年、新潟勢のプレイヤーからノザ杯の参加を進められたので参加してみたのだが、明るい雰囲気の大会で非常に楽しかった。新潟勢の助力のお陰で新潟でのWSがより楽しくできたと実感している。

・大会の環境・雰囲気
北陸では中堅デッキが中心で、ちょくちょく環境デッキを見かける感じであった。プレイヤーは落ち着いた人が多く、物静かな感じである印象を受けた。

甲信越地方は予想以上にガチで挑んでくる印象。長野のプレイヤーは雰囲気はいいのだが、頭脳派プレイで鋭く突いてくるタイプが多く、手強かった。

4-3.関東地方

・ショップ環境
関東地方は、言うまでも無いが秋葉原・池袋が圧倒的に強い。この2つの街でだいたい欲しい物が揃う。WSをするという環境面では文句なしの最強クラスだろう。欠点としては、カード単価が高めになりがちなところか(主に場所代が影響していると思うが)。

・大会の環境・雰囲気
良くも悪くも平均的。ただ、店によってかなりガチ度が高めだったり、エンジョイまったりだったりと温度差が激しい印象がある。

個人的に好きな地域は池袋・町田・横浜・横須賀・所沢あたり。プレイヤーと店の雰囲気が自分に一番合っており、東京近辺でWSをする時はだいたいこの地域を回っている。

4-4.東海地方

・ショップ環境
東海地方では静岡・浜松・名古屋周辺でよくプレイしていた。静岡駅周辺は最近まで静岡駅近くにショップはなく、ショップ大会に参加するにはもっぱらバスかタクシーで行くしかなかったのには当時驚かされた。浜松はカードラボと193があり、特に後者が安い。2017年に訪れた時にRewrite L3小鳥のサインが9500で手に入るくらいである(参考:当時の秋葉原での価格は大体1.2万円くらい)。品揃えも悪くない。

 愛知は、言わずもがな大須というメッカを抱える。カードショップも多く軒を並べており、大体のカードは揃えることができる。また、名古屋駅周辺にも何店舗かショップがあるので、欲しいカードがある場合は併せて見ていくのがいいと思われる。相場は大体東京と同じか少し安い。

・大会の環境・雰囲気
東海地方は、環境寄りのデッキを使用する人が多かった。静岡・浜松のプレイヤーに関しては意外と話し好きが多い感じであり、雰囲気が馴染みやすかった。愛知のプレイヤーの雰囲気は東京とほぼ同じで、平均的である。

例外だったのは焼津にあるbamboo paddyである。この店、地図を見てもどこに在るのか分からず、迷ってしまった数少ない場所の一つであり、ショップの場所は学習塾と美容院が一緒に入った中規模なビルの中で、外観ではわかりにくかった。参加したいと前々から思っていて、参加倍率が高くなかなか参加できずにいたが、昨年2022年にようやく参加できた。店内はアットホーム的でプレイヤーもエンジョイ勢が多い感じだったので、かなりリラックスしてプレイできた。WSを始めて日が浅いプレイヤーの参加場所としてはいいかもしれないと感じた。

bamboo paddyがあるビル

4-5.関西地方

・ショップ環境
関西地方の中心地である大阪はショップの数もWSプレイヤーも非常に多い。日本橋はドラゴンスター・プレイズ(旧カーパル)といったショップが代表的であり、特にドラゴンスターは、在庫も豊富であるだけでなく、どうやって利益を出しているんだと思えるような値段設定をしていることがあるのでいつも驚かされる。
そのため、デッキ調整やサインカードの購入を検討している時に直近で関西方面に行くときは、原則大阪で探すことを最優先する。特にサインカードの購入が複数枚になる時は、片道の交通費が浮くレベルでコストが変わってくることがあったので、調整に時間的余裕がある場合は大阪行きまで購入を見合わせている。

・大会の環境・雰囲気
デッキは、環境デッキが多いのだが特にメタを意識するデッキが多い印象であった(自分が参加した時は、艦これの旧規制だと響使いが多かった。)プレイヤーは陽気でコミュ力が高い方が多いので、戦うのが楽しいと感じる地域である。

4-6.中国地方

・ショップ環境
中国地方で一番WSが盛んだと感じた場所は岡山県である。 大手チェーン店もあり、ショップ大会の定員充足率も高かった。WSの品揃えも価格帯も全体的に悪くない。岡山で旅打ちWSをした時は岡山県在住のプレイヤーの仲介もあって、フリープレイ含めとても楽しめた。ちなみにオレタンは価格帯が安めなので寄れる機会があれば寄るのがいいかもしれない。

広島では大手チェーン店が集まっているので、WSの扱いについては他の地域と比較して遜色ない印象である。個人的に好きだったのは福山市にあるカードショップチャレンジャーで店内が落ち着いている上、プレイヤーの雰囲気も良かった。

チャレンジャー

山陰方面は3店舗しか行けていないので、個人的にはもう少し山口県周辺で戦ってみたい。ちなみに鳥取で対戦した際、2回訪問して2回ともボッコボコにやられました・・・。

・大会の環境・雰囲気
取り上げた広島及び岡山では、中堅タイトル〜環境デッキあたりを使う人が多いように感じたが、デッキ自体に愛着を持って回している人がいるなあという印象であった。プレイヤーに関しては親しみやすい方が多かったので、プレイに不慣れな人でもやりやすい環境のように思えた。

4-7.四国地方

・ショップ環境
高松でも徳島でも訪れた時に感じたのは、カードキングダムのイメージが強かった(※高松店は2020年に閉店)。徳島に関しては車やバスがないとショップに行くことが難しい場所が多く、自分の場合は知り合いの徳島のプレイヤーの力を借りてようやくいくつかのショップに訪問した。その中で訪問したビデオ100 徳島藍住店はWSの品揃えがなかなか揃っており、価格帯も安めだった。

愛媛に関しては2019年に開催された第1回ブシ食べ!の参加が印象深く、明るく優しい人が多かったので非常に楽しめた。

・大会の環境・雰囲気
デッキは、ネタデッキ〜環境デッキまで幅広くいる(メタデッキがやや多い?)。プレイヤーに関しては、友好的な人が多かったため、楽しくプレイできた。ただ、高松に初めて訪れた時(2013年)は、参加した4店舗中2店舗がシングルエリミネーション(内1店舗が後にスイスドローに変更)だったため、不完全燃焼になりやすかった。

余談だが、丸亀市のスミレヤと徳島市のホビーショップ・ネオがWSが盛んであると聞いたのでなんとかチャンスを作って参加したいと考えている。

4-8.九州・沖縄地方

・ショップ環境
九州の中だと福岡(特に天神周辺)が大手チェーン店もあり価格も悪くはなく、品揃えも良い。ショップに行くまでの交通手段も困らないのでラーメン屋などを楽しみながらゆっくり回るのが醍醐味。あと福岡に訪れた際は余裕があれば小倉の方にも行くといいかもしれない。

沖縄については、カードショップは在るもののWSの取り扱いが小さかった。また、自分が訪れた2020年1月当時、ショップ大会で一番プレイヤーが集まっているショップがうるま市であったため、那覇空港からバスで1.5時間ほど乗車して参加しなければならなかった。地理的及び県内のWSの取り扱い方から、WSをするにはなかなか大変な地域であると感じた。

・大会の環境・雰囲気
自分が最も好きなWSの対戦環境は九州地方である。理由は相手に対して優しいというか、思いやりがあるプレイヤーが多かったのである。例えば福岡では環境デッキ寄りであり、ガチンコで挑んでくるプレイヤーが多かったが、雰囲気は和やかであり、とても初心者に優しい感じであった。自分が初めてプレイした当時、小学生のWSプレイヤーも居ることから、その雰囲気の良さはうかがえた。

大分では別府でプレイしたが、他のプレイヤーに慰められたというのはここだけである。参加当時、3連敗してかなり凹んでいたのだが、隣のプレイヤーから「まだ1戦あります。諦めちゃだめです!勝ちましょう。」と言われたのは未だに忘れられない。デッキは中堅〜環境デッキあたりが多かった。

宮崎はデッキもプレイヤーもガチで挑むスタイルで、自分は見事に返り討ちに遭った。ただ、こちらも雰囲気はとても明るく楽しかったので、負けたけれども悪い気はしなかった。今度年始にCSが開かれるのでリベンジしに行く予定。

鹿児島については以前のエントリーでまとめているのでこちらを参照してほしい。余談ではあるが、あまりに鹿児島の環境が気に入りすぎて毎年2回ペースで訪問するほどである。

参加が一番大変だったのはなんといっても佐賀県だった。この地域、CSはおろか、ショップ大会すらなかなか開かれない地であり、ゾンビランドサガの参戦で呼び水になるかと期待したが、参戦当時はコロナ禍のせいか大会が開かれることがなかった。
正直、佐賀でWSをすることを諦めていたが今月3日に奇跡的にショップ大会が鹿島市で開かれることを知り、日程的に熊本地区の翌日だったので運良く参加することができた。この時ばかりは、勝敗関係なく参加できることに大きな喜びを抱いた。

佐賀県鹿島市にあるTSUTAYA 積文館書店 鹿島店

5.印象深かったショップ〜環境とショップ大会の雰囲気を中心に〜

各地域で様々な大会に参加してきた。その中で特に印象に残った店舗は以下の3店舗である。
①再起堂書店(長野県)
②カードショップ札屋(三重県)
③カードショップ彩々(鹿児島県)

③カードショップ彩々については、こちらこちらに詳細があるので今回は割愛する。

①再起堂書店 
場所:長野県須坂市
最寄駅:長野電鉄 須坂駅

須坂駅から徒歩で10分くらいの場所にある

本業は名前の通り書店であるが、スリーブの在庫量が非常に多い店である。中には東京ではプレミアスリーブとして売られているものが定価で売られているなど掘り出し物にも期待できる。それ以上に素晴らしいのは店主さんと店員さんが非常に丁寧な対応をしていただき、何度でも行きたくなるような店である。
ショップ大会は、環境デッキ中心のプレイヤーもガチ勢が中心で、プレイスキルも高かった。しかし、決して奢ることなく、また嫌味でもなく、雰囲気は本当に良かった。何度でも訪れたいと思えるショップである。訪れる際は、時間に余裕を持って来店し、スリーブ探訪とショップ大会を楽しむのが良い。大会が終わったら、長野電鉄の終点湯田中まで行き、温泉に入ることを強くおすすめしたい。

②カードショップ札屋 
場所:三重県四日市市
最寄駅:近鉄四日市駅及びあすなろう四日市駅 

四日市駅のすぐ近く

三重で大会参加するために訪れた。店内に入ると各種TCGの盾やら賞状が飾られており、実力のあるプレイヤーが多く出入りしているようだった。参加受付まで時間があったのでデュエルスペースを覗いてみると、フリー対戦にも関わらず手付きが洗練された熟練プレイヤーばかりであり、完全に雰囲気に飲まれていた。実際、大会に参加してみたが案の定1勝しかできず、レベルの高さに呆然とした記憶が今でも鮮明である。マジで「あれ?今回の大会ってショップ大会だよね?CSじゃないよね?」みたいになっていた・・・。

6.旅打ちWSをやって得られたもの

多くのコストを払って旅打ちWSをやってきたが、得られたものは大きかった。得られたものについて、順に説明していきたい。

①様々なプレイヤー・環境でプレイすることで経験を積める
東京であってもショップのプレイヤーはどうしても固定化しがちである。しかし行き慣れていない地域でプレイすることで、見慣れぬプレイヤーやデッキ・環境でプレイすることができ、経験を積めるだけでなく新鮮味も味わえるのである。特にマンネリを感じている人には、大きなメリットである。

②初対面のプレイヤーへの話題のきっかけになる
BCF等の公式大会(特にフリーファイト)やCS、discordでのリモート対戦において、対面に対してどの地域のプレイヤーか?という話題になることが多い。その際に自分が対面の地域で訪れたショップやその周辺の話を広げることで、対面と良い雰囲気を作ることができた。また時には対面からおすすめのショップだったり、美味しい店などの有益な情報を提供してくれることもあった。

③欲しいカードやスリーブが安価で手に入る絶好のチャンス
地方では東京や通販よりも安く買えるチャンスが大いにあるので、安くカードやスリーブを入手できるのである。また、絶版になったパックやサプライ品も普通に売られていることが多々あるため、そういうものを探すだけでも面白い。
また少し話がずれるが、15周年記念大会など都市圏では参加が困難な大会にも余裕で参加できるケースが多いので、その開催日に合わせて遠征するというのも手である。更に参加者も都市圏のショップと比べて少なめであるため、優勝が狙いやすいメリットもある。

④観光と夕食の時間の間の暇つぶしとして活用できる
特に冬場の場合、日照時間が短いため観光終了時間と夕食の時間に空白が生まれてしまうがちょうどその時間帯にショップ大会がある事が多いので、その合間の時間を活用できるのである。終わるとちょうど夕食の時間になるので無駄なく過ごすことができる。

⑤各地域のプレイヤーとのつながりが持てた
各地で対戦していったことで、多くのプレイヤーと関係を築くことができた。そのおかげでWSに関する情報が入手しやすくなり、欲しいカードを入手できたことが何回もあった。

このように得られたものは大きいのだが、デメリットももちろんある。大きなところでいうと、「費用がかかる」・「ショップ(大会会場)に行くまでが大変な地域がある」・「参加者が集まりにくい地域がある」の3つ。費用は言うまでもないが、2番目の「ショップ(大会会場)に行くまでが大変な地域がある」は自分が思う最大のデメリットであり、ショップ自体が公共交通機関のアクセスが悪く、参加するだけでも一苦労という場所が少なくない。そのため、例外はあるが大都市圏から外れた地域の大会に参加する場合は、ある程度覚悟する必要がある。

7.旅打ちWSのすすめ方

いきなり旅打ちWSをやろうと思っても、どうやればいいのかわからない人も多いと思われる。ここではやり方を順番に説明していく。

①行きたい場所を選定する
候補地を決めるポイントとして例えば、観光名所を見たい・温泉に入りたい・作品の聖地巡礼したいといった視点で地域を選ぶのが良い(後述するコース案参考)。自分の場合は、電車大好き人間であるため、楽しみたい鉄道路線から決めるようにしている。

②行く場所のショップ大会を調べる
ブシナビから訪れる予定の地域のショップ大会を調べる。興味ある店を選んだら、直近に行われた大会の参加者数を調べる。コンスタントに定員の7割以上集まっているところは、大抵その地域の強い人が集まっていることが多い。行くショップを決めたら、交通機関を確認(路線バスを使用する場合は系統・行き先を要確認)して計画を立てる。

また、CSに参加する場合も同様にtonamelの概要を確認し、会場場所と交通機関を細かくチェックする。

X(Twitter)をやっている場合、FF内で訪れる地域を拠点としているプレイヤーがいたら、オススメの店を聞いてみるのも手。

③持っていくデッキについて
スリム型のデッキケースがあると荷物がかさばりにくくなるので、おすすめ。持っていくデッキの目安は、カジュアルにやるなら2個、ガチでやるなら4個くらい。

④欲しいカードやスリーブをリストアップする
前述の通り、安くカードやスリーブなどのサプライを手に入れる絶好のチャンスである。行く前に欲しいカードやサプライをリストアップしておいて、ショップ大会参加の前後で探す。また、衝動買いすることも多々あるので、所持金は多めにする。

8.旅打ちWSのコース案

旅打ちWSをやる上でのコース案をまとめたものである。旅打ちWSを計画する際は状況に合わせて、この4コースをベースに計画している。

①聖地巡礼コース
最もおすすめなコース。日中は聖地巡礼を楽しみ、夕方以降にショップ大会に参加するというもの。好きな作品の聖地を楽しむことで気分を高めつつ、WSをやるという流れはテンションが下がる暇がなく、1分1秒が楽しいと思えてしまう。以下に関西で行う場合のモデルケースを示す。(1泊2日)
【1日目】
午前〜昼頃:神戸の異人館通りに行き、Fate・Rewriteの聖地巡礼を楽しむ。
午後〜夜 :三宮のサンプラザでショップ巡り+元町周辺で食事を楽しむ。

【2日目】
午前  :大阪に行き、通天閣や大阪城などの観光を楽しむ。
午後以降:日本橋でショップ大会に参加。その後、難波で食事をして帰る

②温泉・観光コース
温泉とWSを中心に楽しむコース。温泉で疲れを癒やしつつWSを楽しんでいくもの。特にストレス発散を希望する人にはおすすめのコースである。以下に長野で行う場合のモデルケースを示す。(1泊2日)
【1日目】
午前〜昼頃:長野に行き、善光寺や小布施などで食事や観光を楽しむ。
午後〜夜 :ショップ大会に参加後、湯田中温泉で宿泊し、温泉を楽しむ

【2日目】
午前〜午後:松本に行き、松本城や上高地を楽しむ
夕方以降 :松本で食事をして帰る

③鉄道・聖地巡礼コース
筆者が主に行うコース。鉄道が好きでない人にはおすすめしない。鉄道・聖地巡礼・WSをてんこ盛りにした完全自己満コースである。以下にモデルケースを示す(2泊3日)
【1日目】
午前〜午後:岡山を経由して、備中川面にて381系や貨物列車の撮影を行う

夜:岡山にてショップ大会に参加後、ドミカツ丼等グルメを楽しんで宿泊。

【2日目】
午前〜午後:高松に行き男木島・女木島にてSummer Pocketsの聖地巡礼。

午後以降:直島に渡り聖地巡礼の続きを行い、直島宿泊。(共通ルート)

【3日目】
午前〜昼:2日目に行きそこねた聖地スポットを巡礼し、終了後高松へ。

午後:ことでんを撮影・乗り鉄を楽しむ。

夜:瓦町駅周辺でうどんや骨付鳥を食べて帰る。

④ワーケーションWSコース
旅打ちWSの上位互換にあたる。これは自分が決めた地域に1週間〜2週間程度、ワーケーション滞在してその地域でのWS対戦・観光・食事を徹底的に楽しむコースである。日中はリモートワークで仕事をこなし、仕事が終わればいざショップ大会へという流れである。

このコースの最大のメリットは、「平日の大会(場合によっては非公認大会も)に参加できる」・「飲食において平日限定ランチなどを楽しめる」といったところである。自分は鹿児島大阪で実施したが、かなり濃度が濃い時間を過ごすことができた。

9.旅打ちWSに関する質問集

活動をしている中で、実際に自分が受けた質問を一問一答式にまとめる。

Q1.
他県のショップ大会に参加した時、ショップやプレイヤーからどういう反応が多かったか?


A1.
珍しがられたことがほとんどだった。だからといって排他的にされたことはなくむしろ、フリー対戦を申し込まれるなど積極的に交流を図ってくれたことがよくあった。実際に「他所の地域のプレイヤーと対戦できて、いい刺激を得ることができた」という感想を話してくれたプレイヤーも結構いた。また店の方から「近くに来たら、また来てほしい」と言われた時は嬉しく感じた。

Q2.
旅打ちWSをやる頻度は?


A2.
大体月1回程度。

Q3.
都会のプレイヤーの方が地方のプレイヤーよりも強いのでは?


A3.
そんなことはない。どの地域でも強いプレイヤーは普通にいる。

Q4.
旅費を安くするために何かしているか?


A4.
旅行券や商品券を金券ショップで入手しそれで支払う、パック旅行を利用する等を行っている。また、最近は株主優待券や会社の福利厚生制度を利用することもある。

Q5.
訪れた中で強いプレイヤーが多かった地域は?


A5.
東京や大阪といった大都市圏はもちろん強いプレイヤーが多いが、大都市圏以外の地域で強いプレイヤーが多いと感じたのは長野と三重と鹿児島。

Q6.
旅打ちWSをしている中で感じたことは?


A6.
X及びnoteで活動報告しているのだが、予想以上に見ている人が多いこと。少しでも楽しみを共有できればと思う。

Q7.
旅打ちWSを計画するのにどれくらい時間をかけているか?


A7.
行く場所や日程にもよるが、大体1ヶ月前から計画する。ただ、前日に急遽計画することもある。

Q8.
全都道府県踏破の次は何をするのか?

A8.
個人的に興味のあるショップの大会や各地方のCSに出てみたい。

Q9.
東京方面から日帰りで旅打ちWSに行く場合、おすすめの場所は?

A9.
個人的には浜松オススメ。グルメも温泉もあるので濃厚に楽しめる。

Q10.
旅打ちWSの醍醐味は?


A10.
知らない土地という非日常的な空間の中でWSをするという贅沢さである。

10.最後に

以上、10年以上時間をかけて自分がやってきた旅打ちWSの総まとめを論述してきた。正直、全都道府県踏破は無理だろうと思っていたが、達成できるとは思いもしなかった。それ以上に、こんなしょうもない記録を祝福していただいた方が何人もいたので、やってきて良かったなあと感じた。

自分としては、まだまだこの旅打ちWSをやっていきたいと思っており、やれる限りやっていくつもりである。この稚拙な記事を読んで、旅打ちWSに興味を持つ、あるいは実行しようと思っていただければ幸いである。