誰得ドット絵モンスター『ジェノサイド・ジョー』
日本ではせいぜい岸田首相が「増税メガネ」と呼ばれてオモチャにされるくらいですが、海の向こうアメリカでは今、バイデン大統領が「ジェノサイド・ジョー」と呼ばれて激しく非難されているそうです。
もちろん、バイデン政権がイスラエルによる「テロ掃討」を口実にしたパレスチナ人大虐殺を絶賛してジャブジャブお金をつぎ込んでいるせいです。しかも、笑顔で。
というわけで、モンスターのドット絵を描きたいな~と思っていたところにちょうどいいテーマが舞い込んできましたので、今日はドット絵モンスター『ジェノサイド・ジョー』を描いていきたいと思います!
まずは資料探しから
バイデン大統領が大して見た目に特徴のない普通の縦長おじいちゃんフェイスなのはわかりきっているので、今回は「バイデン大統領らしい」写真を探すことにしました。
いつもなら似顔絵を描くときは複数の写真から「構造」を立体的に把握したうえで脳内AIちゃんに「ぐにゃぐにゃ……ポン」してもらうんですけどね。この顔をまじまじと見つめる時間がもったいない写真を縮小した画像をドット絵化するケースを記事にしたことがなかったので、やってみようというわけです。
縮小する
ではバイデン大統領の写真を縮小して、ドット絵"化"する準備をしていきましょう。誰の顔か判別できるよう、32ドット程度はほしいところです。
とりあえず顔周辺を切り取って高さ32ドットに"縮小"したのが手順①の画像です(幅は24ドット)。顔の輪郭や目鼻のバランスさえわかればいいので、アンチエイリアシングをかけずただ縮小したものになります。
とはいえ「前歯強調のお笑いおじいちゃん」みたいになってしまい、さっそくバイデン大統領らしさが吹き飛んでしまいました。海外ドラマ『24』のジャック・バウワー役でおなじみのキーファー・サザーランドっぽくも見えます。
これは、けっこう前途多難かもしれません。
下敷き化する
続く手順②では、背景部分を消して、ダミー色で塗りつぶします。ダミー色を緑系にしたのは、顔や服に緑色が使われていないからです。
手順③では、バイデン大統領をグレー化します。別にこの人が白黒ハッキリしない人だというわけではありません。このあとの塗り作業で写真の元色に引きずられないように全体を「下敷き」にしておく必要があります。
塗り進める
あとはこの下敷きにあわせて塗っていくことで、ドット絵化を進めます。
まずは目と口をいったん黒にしておき、顔面をハイライト、明色、暗色の3段階に塗り分けます。あくまでコミック調にするので目は大きめにしています。バイデンもキーファー・サザーランドもどこか遠くへ行ってしまいましたが、めげずに進めます。
さらに暗色を2段階にわけ、ほうれい線、喉の下、耳の穴などを最暗色で塗り分けます。
うーん、表情が気になるなあ。
髪が白いと西洋人も東洋人も違いは多くないうえにディテールを描き込めないドット絵なので、ブッシュ元大統領や故石原慎太郎氏、政治評論家の田﨑四郎氏あたりに見えなくもありません。
口が黒い穴になっているのが、ただヤバさだけを強調しています。
モンスターなんだから別にいいでしょ……と言いたいところですが、イメージがブレて作業上問題があるので直していきましょう。
とういわけで、目元の堀を深くし、頬肉を上げ、白い歯を見せることでバイデン大統領らしい「張り付いた笑顔」を強調してみました。バイデン大統領のX(旧ツイッター)アカウントを見に行くと、彼の『悪魔のほほえみ大全集』を見られますので興味がある方はどうぞ。
顔面はこれくらいにして、あとは髪を整えていきましょうか。白髪なのでグレー化した元画像のままでも良いくらいなのですが、色数が多すぎて不釣り合いなので、単純化して少ない色数で塗り直します。
手順⑦では、少し黄味がかった白を明~暗の4段階にわけて髪を塗り分けました。実際の髪の色よりも、髪の"流れ"を見せることを重視しています。
さらに手順⑧では、薄毛で地肌が見えている部分を肌との中間色にしています。
あとは、服とネクタイをアメリカ色に着色しつつ、首元をもう少し描き込んで……
これにてドット絵『ジョー・バイデン』のできあがりです。なお今回は、背景側に暗色を置いて縁取ってみました。
あとは、まあ大統領ですから額縁にでも入れて差し上げましょうか。「肖像画」ということで。
ついでに「魂」も込めて……
そういえば海外ドラマの話が出ましたが、アメリカ産のドラマや映画に出てくるスリーストライク法(重罪の前科があると、軽罪でも3回有罪になると無期刑にされる)はこの人が起草して成立したもので、通称「バイデン法」と呼ばれます。
バイデン法はアメリカで犯罪が多発し刑務所がいっぱいになるのを抑止するためという口実で作られましたが、終身刑にしたら刑務所の席が埋まるわけで、なにやっとんじゃという話です。ただ、アメリカは刑務所が民営化されており、囚人を安価な労働力として利益をあげるビジネスが成立しているため、バイデン法はこのビジネスを後押しすることになりました。
モンスターと呼ぶのが相応しいかどうかはさておき、やさしそうなおじいちゃんに見えて、意外と恐ろしい"政治屋"だということは知っておくといいかもしれませんね。
(おしまい)
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