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村人Aは本を読みました

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村人A は、本屋さんをうろつくのが大好き。気になった本は買うようにしています。買った本は机のまわりにおいておいて、隙間時間に手に取って読みます。月の読書量は10冊以上。このマガジ…
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記事一覧

ポートフォリオはあなた次第『じぶん時間を生きる』

書店で本を選ぶとき、まずオビに目がいくという人も多いだろう。本書を手にしたとき、私の目に…

明日はわが身『職場問題グレーゾーンのトリセツ』

世の中の変化に法律が追いついてない。多くの職場で「業務指導しただけでパワハラ?」「テレワ…

Be water , My friend ! 『本屋で待つ』

この数か月私は、本はどうあるべきか。本屋はどうあるべきか、ばかり考えている。取次に25年も…

「最近あいつヤバそうだ感」を出そう! 『聞く技術 聞いてもらう技術』

この本は面白かった。専門知と世間知の間で葛藤する臨床心理士の「現代版赤ひげ先生」が、自慢…

ドットtoドット 『踏み出す一歩は小さくていい』

もしあなたが子育て中なら、「大学を出て、企業に就職して、定年まで勤めあげる」人生をわが子…

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誰知るや。書店員の凄み 『千年の読書』

本書は、梅田蔦屋書店で人文コンシェルジュを務める書店員・三砂慶明氏が200冊を超える古今東…

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批判、嘲笑、挫折。底をつく資金 『ディズニーランド 世界最強のエンターテインメントが生まれるまで』

よくできた物語は、幸せな家庭の食卓のようなものだ。誰かの意図によらず会話が転がって、やがては笑顔でつつまれる。破格の大事業を成し遂げた人の生涯も同じように、自力だけでなく何かに導かれるものなのかもしれない。世にも稀なる遊園地、ディズニーランドについて書かれたこの本を読んで私はそう感じた。 スティーブジョブズの本を読んだときにも、同じようなことを感じた記憶がある。一見、無秩序な選択のように見える点を結ぶと、最後には素敵な絵が完成するようなイメージだ。私の世代は夢に向かって直線

『傘のさし方がわからない』100文字で済むことを2000文字で伝えるレビュー

者のプロフィールをみたら「100文字で済むことを2000文字で伝える作家」と書いてあった。本書…

脱・脱成長 『世界を変える5つのテクノロジー』

良い本を読んだ。得した気分だ。本書は、食糧問題、教育格差、医療介護、気候変動など、現代の…

科学的に甘えさせてくれる本 『生物学的に、しょうがない!』

本書には、生物学や遺伝子学的に「人が悩んでもしょうがないこと」が51個紹介されている。著者…

スマホ以来の衝撃 『ボイステック革命 GAFAも狙う新市場争奪戦』

これからは音声がくる!という話をよく耳にする。ただその全体像を理解できている人が、一体ど…

ハチドリのように。誰にでも 『9割の社会問題はビジネスで解決できる』

若者の3年内離職率が過去10年で最高、というニュースがあった。記事によると、若い世代で成長…

ざっかけない変態料理人の本 『おいしいものでできている』

昨年、お昼ご飯にレトルトカレーばかり食べている時期があった。なかでも「エリックサウス」の…

「弱さ」を生かせる社会をつくろう 『マイノリティデザイン』

マイノリティというと障害者などの社会的な少数者を想起するだろう。しかしこの本のマイノリティはもっと広い概念だ。例えば、著者は「運動音痴」を「スポーツ弱者」と定義しなおし、そのマイノリティ性に注目して「ゆるスポーツ」を生み出した。私も一人のスポーツ弱者として、この発想の新しさと優しさに感動してしまった。 読みどころは数多あるが、この「ゆるスポーツ」について本稿ではまず説明したい。理由は、とにかく我が胸に刺さったからだ。本書で著者は自分のことを「弟はリレーでアンカーを走っていた