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サボテンの花言葉知ってますか?9月28日

彼女にはサボテンというニックネームがついていました。

なかなかの美人ですが、いつもメガネをかけていて、高い鼻でツンとすましていました。身につけている服はいつも黒っぽいスーツを着ていました。

仕事がものすごくできて、話の口調もトゲトゲしいのです。その上、英語ペラペラのキャリアウーマンの彼女には、とても男が近づけるようなスキはありませんでした。

大学を卒業してから5年、ずっと仕事一筋の人・・・・
と、私も聞いていました。

ところが、ある日曜日、私は、ディズニーランドで彼女に偶然会ったのです。

彼女の目にはメガネはなく、ピンクのブラウスを着ていました。もう一つ、驚いたのは、小学校1年生くらいの男の子の手をひいていました。

その時の彼女は、どう見ても、優しい母親の顔をしていました。

それから数日後、ある宴会の席で隣に座った彼女に聞いて見ました。

”絶対に内緒”と言うことで、彼女は答えてくれました。

実は、彼女、学生時代に同棲していたそうです。その相手の男性との子供が今6歳でした。

その男性はアメリカ留学したまま、まだ帰って来ないそうです。

時々、手紙は来るけど、いつ帰ってくるか分らないそうです。

最後に、彼女は言いました。

「私の両親はいいかげんな人と言うけれど、
私たちにとっては最高の人。もう少し、あの子が大きくなったら会いに行くつもり・・・・

結婚があの人にとって負担なら
形式にはこだわらない・・・・・私も一生仕事をして行くつもりだしそれに今、とっても充実してるから」

この話を聞いて、サボテンの花のことを思い出しました。トゲトゲしい外見からは、絶対に想像できないほど、可憐な花をサボテンは咲かせます。

植物にとっての花は広い世界への精一杯の自己表現です。

たぶん、彼女の本心はあの花のように純粋で一途でしょう。

そして、
愛を何としても最高の形で完成させようという凄い迫力も感じます。

サボテンの花言葉は「燃える心」です。

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