「今が苦しい友達へ僕から」

恥を知らずに言ってやろう。
いとしい友よ。
失くし難い友よ。

今君に牙を突き立てた人生。
君の頭を無下に濡らすその雨。
針のむしろの如き幾多の目。
君の心を無残に引き裂くその声も。

それは一つの表情で。
今は機嫌が悪いんだ。
そしてその痛みを僕も知っている。
せめてこの魂だけでも
君の隣に座らせておくれよ。
肩を並べさせておくれ。

僕らは学ぼう。
自分の声の聞き方を。
なんせまだまだ先は長い。
その声は酷く小さく、
途切れ途切れで、
その上ロクなことを言わないけれど。
それでもやっぱり
知りたいじゃないか。

そうして僕ら、
いつか安らぐのかな。
その時君は僕を覚えているのかな。
僕は忘れないでいられるのかな。
たったこの今は、
小さなテーブルの向かいで
口を開けて笑う君を思い出せる。

これは僕の独白さ。

だからまた
次会った時は
コーヒーと煙草でたくさん話をしよう。

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