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「才能の有無」と戦うファッションデザイナーとモデルの漫画を知っているか?

「ファッションデザイナーとモデル」

華やかな面の多い職業である一方、「よくわからない」という感想を受けやすい仕事です。パリコレなんかを見ても一般人じゃわからないと感じている人も多いでしょう。

全く分からない感覚を少しはわかるようにするためには、その楽しみ方を教えてくれる基礎的な知識が必要になります。今回紹介するのは、そんな基礎的な知識として、服が作られる背景について知ることのできる漫画を紹介します。

ランウェイで笑って

連載中(現在:10巻まで) 作者:猪ノ谷言葉

小さいころから服作りが趣味だった主人公(高校生・男)が、高校でモデルを目指す少女と出会います。そして、その出会いがきっかけで高校生ながらにプロの世界に飛び込んでいくというストーリーです。

詳細の説明は省くとして、この漫画の良さは大きく分けて2つあります。

1つは、ストーリーの盛り上がりがとても上手いことです。まずは1巻の試し読みをオススメしたいのですが、偶然によってプロの世界に踏み入れていくストーリーがとても鮮やかに描かれています。漫画に感動を求めている人なら、1巻で間違いなく好きになるでしょう。

2つ目は、アート業界で不可欠な「才能」に深くフォーカスしており、そんな環境下でキャラクターが何とかしていく姿に勇気をもらいつつ考えさせられることです。カリスマ性が必須な業界であることから、努力で全てが何とかなるわけではありません。しかし、それを急な才能の開花で済ませずに、やり方と努力で乗り越えていく姿に勇気がもらえるのです。

才能がないのにどう戦うか

才能のなさと戦いながら夢を目指す人がたくさん出てきます。身長が低いのにモデルを目指す少女や、逆に身長が高くてモデルの才能があるのにファッションデザイナーを目指す少女などです。

現実的には夢をあきらめて、得意分野で戦うのも一つの策です。しかし、そんな中でも必死に努力して夢を目指していく姿が描かれています。

逆に、主人公は貧困や高校生であるという障害があり、才能がありながらに上手くいかない状況を経験します。後々にその才能も部分的なものであるというのがわかるのですが、それを乗り越えていく姿にも勇気をもらえます。

特に最新刊のあたりでの大学のコンテストが一番の見どころです。アイデアの工夫で障害を克服する姿が描かれており、感動するはずです。またこのあたりの話を見れば、今まで良くわからなかったファッションコレクションは「ただワクワクしてみればよい」ということを教えてくれます。この部分を読むころには、様々な人が関わって服を作っているという背景を読者は知っているので、今までと違った視点で楽しめるようになっています。

今回は、「ランウェイで笑って」を紹介しました。ファッションというカリスマ性が不可欠な業界で、才能のない中でどう戦っていくのか。今後も楽しみな漫画ですね。

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