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寿司の本質とは何か【寿司職人VS.堀江貴文】

寿司職人の道はとても厳しいものです。

長い年数の修行を経て、やっと寿司を握らせてもらえるようになります。そして、いくらか握れるようになったらやっと独立です。独立したらしたで、そこからコツコツとお客さんを増やしていくという地道な作業が続きます。

そんな中で、海外の「寿司ブーム」が始まりました。一昔前は、寿司の真似事みたいな偽物だらけだったのが、少しずつ寿司職人が海外に出るようになり、それなりのまっとうな寿司を海外にも展開できているように思います。

国内の寿司屋も外国人観光客が増え、国内の寿司ブームも再加熱されてきたように思えます。

そんな寿司業界が、今後どうなっていくのか。今回は、ホリエモンと寿司職人の対談について書かれた本をもとに考えていきましょう。

【寿司職人VS.堀江貴文】

「寿司の修行なんて無駄」という発言で物議を醸したホリエモンが、その道で大成功している職人達と対談した内容について書かれた本です。

面白いのが、寿司職人達も否定的ではなく、意外と同意しているという所です。

今回出てくるのが、老舗というよりは間口を広げて成功している店が多いので、わりと柔軟な職人が集まっているのかもしれません。

もちろん寿司屋もピンキリなので、考え方は様々あると思います。ただ、昔と環境が大きく変わってきていると言う所だけは間違いありません。


特に大きいのが、寿司を握る前の修行がいらなくなったことです。寿司を握るスキルがYoutubeや寿司学校で簡単に身につけられるようになりました。

他にも、回転寿司でバイトをすれば、給料を貰いながら握る練習もできます。

そんな誰にでも寿司職人になれる時代で、どう差別化していくのでしょうか?

本書の職人達が口を揃えて言うのが、「人間力」と「工夫」です。

人間力と工夫

人間力」というのは、人前で握るというパフォーマンスから、お客さんを楽しませるための接客のことです。寿司屋だからといって頑固さを出すのは時代遅れで、お客さんに最大限楽しんでもらえるような努力が必要になっています。

工夫」については、とにかく美味さを探求することです。つけダレの配合の変更を始めとして、メニューを変えたりといった部分ですね。少しずつ微調整を繰り返せる様な根気強さが必要なのです。


こういった部分は、今までの寿司修行のイメージからすると、ほとんど見えていませんでした。これも全て、寿司の人気上昇や修行廃止によって「本当の寿司屋は何か」を考えさせられるきっかけになったからかもしれません。

世の中のほとんどの仕事は、接客業です。特に接客の重要性の高い寿司屋から学べることはたくさんあるかもしれません。そして、「人間力」だけは、これからも必須のスキルになるでしょう。

他にもホリエモンの本の感想を紹介しています、よければそちらもどうぞ。

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