日本語の名作フリーフォントが少ないのはなぜ?身も蓋も無い残念な理由と一発逆転の兆し。
全国100万人のフォント好きの皆さんこんにちは。
気になっていることでしょう。英語の世界にはあれだけ!名作フリーフォントがわんさかあるのに、どうして日本語のフリーフォントはこんなに少ないのか。残念なものもたくさんあるのか?今回は、その謎に迫ってみようと思います。
1. たちはだかる文字数の壁
まずはシンプルな数字の話。英語のアルファベットは26文字、加えて数字と記号を合わせても100文字程度です。それに対して、日本語はどうでしょう?ひらがな、カタカナ、そして漢字。漢字に至っては常用漢字だけで2000字以上!これだけの文字を作るとなると、フォントデザイナーさんたちも「ちょっと作って当てて人生一発逆転やで!」なんて気持ちで臨めません。
良いクリエイティブというのはしばしば「軽率なきもち」「スケベ心」が源泉となるのに、これでは清廉潔白な「ボランティア精神」あふれる人の仕事になりがち。
2.うめられない フォントデザインの歴史
英語圏では印刷技術が発達する過程で、フォントデザインも大きく進化しました。タイプライターからコンピュータへ、そしてデジタルフォントへと、歴史が積み重なってきたわけです。一方、日本では漢字の複雑さからくる技術的な課題もあり、フォントデザインが普及するのが少し遅れた部分もあります。そのため、歴史的な積み重ねが英語圏ほど豊かではないのです。
それと石版に掘る文化だったアルファベットと違い、紙にすらすらと筆文字で流れるように書く日本語は均等な大きさにし辛い現実問題も。
3. 身も蓋もない市場の小ささ
英語(アルファベット)は世界中で使われている言語で、フォントデザイナーたちも世界中のユーザーをターゲットにできます。一方、日本語フォントの市場は国内が中心。つまり、デザイナーさんたちにとって、英語フォントを作る方が市場規模が大きく、リターンも期待できるというわけです。継続した制作体制を維持できるのは大きいよね。。
しかし希望がある
以上、名作フリーフォントが日本語で少ない理由をざっとご紹介しました。
まあそうよなー。身も蓋も無い話になってしまいます。
だがここで良い兆しがありますよね?。ご存知AIです。
案の定!AIを使ったフォント制作支援サービスが出てきています。
これなら、ほんの少しの日本語を制作した後、その雰囲気や制作ルールを理解したAIがぶわっと大量の漢字やひらがなを製作。
デザイナーは最後に微調整を加えるだけというワークフローになっていきそう。名作フリー日本語フォントが大量発生する未来も近いかもしれません。
とはいえそれでも英文を作るよりずっと大変!
デザイナーさんたちの努力と情熱に感謝しつつ、これからもフォントの世界を楽しんでいきましょう。それでは、素敵なフォントライフをお過ごしください!
最後にちょっと自己紹介
わたくしのデザイナーとしての制作物はこちら。
その他、デザイン思考を活用した事業創造ワークショップやコンサルティングを請け負っております。
#デザイナーの頭の中 書いてます!
デザインについてのお話、他にもありますので興味があったら。
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