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学生はどんなトピックに興味があるの?コミュニティマーケティングのスペシャリストが語る就活生の今

プロダクトマネジメント部の伊藤をご紹介します。

楽天、KADOKAWAなどのキャリアを経てハウテレビジョンに入社後、コンテンツマーケティングのスペシャリストとして、コミュニティ、SNS、プッシュ通知、メルマガの監修やコラムの編集など、多岐にわたる業務を担ってきた伊藤。

今までの業務経験のほか、コミュニティサービスを盛り上げる施策やコロナ禍の就活生の現状などをインタビューしました。

伊藤 淳(いとう じゅん) プロフィール
九州大学 経済学部卒。2012年、楽天株式会社入社。グローバルマーケティング室にてグローバルのマーケティング分析業務およびリサーチ業務に従事。
2013年、株式会社KADOKAWA入社。ビジネス書籍部にて、ビジネス書・一般書の編集やWeb用記事の執筆、ビジネス書の公式Twitterアカウント運用を担当。
2015年、株式会社ボルテージ入社。ソーシャルゲームの製作・運用、社内のTwitter運用およびコンサルティングに従事。
2018年4月に株式会社ハウテレビジョン入社。コラム編集、外資就活相談室・コミュニティ・SNS監修・プッシュ通知・メルマガの監修など幅広い業務を担当。社内では“おしゃれ男子”としても知られる。

楽天、KADOKAWAを経てハウテレビジョンへ

ーー入社前までの略歴を教えてください。

伊藤
九州大学を2012年3月に卒業し、新卒で楽天グループ株式会社に入社しました。
半年ほどの研修期間を経て、グローバルマーケティングオフィス(当時)に配属。グローバルのマーケティングを統括する部署で、各国のKPI管理や、成功事例、失敗事例の共有などを行っていましたね。

ただ私が楽天に入ったのは書籍関連の事業に関わりたいと思っていたからでした。
とても恵まれていた環境でしたが、その思いがずっと心にあったので2年弱ほどで転職を決意し、第二新卒という形で株式会社KADOKAWAに入社。
そこではビジネス書・一般書の編集業務を一通り経験し、加えてWEB媒体用の記事執筆や出版した本の紹介をする公式Twitterアカウントの運用も担当しました。

ーーKADOKAWAでは希望していた書籍関連の業務に携わっていましたが、2年足らずで退社されています。これには何か理由があったんですか?

伊藤
本が好きなことに変わりはなかったんですが、今後のキャリアを考えたときに、「自分には本よりもWEB寄りの仕事の方が向いてるんじゃないか」と思うようになったからです。
細々とした数字の分析も好きでしたし、Twitter等のSNSを運用するのも得意でした。
あとは、まだ本を出せるほど著名でなかったり実績がない人であっても、ネット上での動きや反応から「この人これからグイグイきそうだな」と人気が出そうな予兆を感じ取るのも得意だったんです。
少しだけですが“インターネット感”に自信があったこと。そして時代性を考えても、ずっと本の業界にいるよりWEB業界の方がこの先伸びるし、今まで培った知見や感覚を活かせるかな、と。

そこで、女性向けのソーシャルゲームを運営する会社に転職しました。
アプリの運営ディレクションや企画運営を担当していましたが、途中からマーケテイング部署に異動し、Twitterアカウントの運用に加えて、社内コンサルを経験することに。

ここでは書籍と真逆で「全く興味のない業界」を選びました。今振り返ると、私情を挟まずに、冷静に仕事ができる環境に身を置きたかったんだろうと思います。
アプリの運営やデータ分析などについて網羅的に勉強できましたし、スマホゲーム業界ってかなりマルチタスクが求められるので、その辺りの能力もつきました。

ーーそこから現在務めるハウテレビジョンに入社したきっかけは?

伊藤
書籍の編集、WEB系のディレクション、SNS運用と経験してきて、これらを総合的に活かせる会社で働きたいと思ったんです。

会社を知ったのは登録していた転職サイトからの紹介で、本当にたまたま。
就活サイトといえば、私の世代でかつ地方(九州)にいると、マイナビ、リクナビくらいしか知らない人がほとんど。高学歴向けにターゲットを絞っているメディアがあることに驚いた記憶があります。
同時に、サイト内で配信しているコラム・記事などのクオリティは高いけれど、見せ方に工夫できる余地がありました。それはSNS運用にしても同じで、「自分が活躍できること、携われることがあるな」と考え入社を決めた次第です。

コミュニティを盛り上げる仕掛け人!
SNS、コミュニティサービスを一手に引き受ける大活躍

ーーハウテレビジョン入社後はどのような業務をされているんですか?

伊藤
入社初日から、Twitterアカウントの運営や数字まわりの分析を担当しましたね。一応上司はいましたが、現在より社員数もだいぶ少なく、ほぼ一人で行うカオスな状況でした。

同時に、外資就活ドットコムの「コミュニティ」「相談室」といったユーザーのコミュニティサービスも担当することに。こちらの体制も、当時社員は私一人で、それまではインターン生1人が主に運営していました。

ーーコミュニティサービスについて、伊藤さんがコンサルティングとして入ったということでしょうか?

伊藤
最初はコンサルというより、私自身もサービスを使いながら学んでいきました。

「コミュニティ」に関して言えば、学生がどんな風に使っているのか、どの時期に就活しているのかを見て分析したり、学生が話したがる・気になると思うトピックを予想して作ったりしています。

ーー学生の需要に応える話題などはどのように見つけているんですか?

伊藤
定性的には単純にコメントが面白いか、熱量があるかどうかを見ています。
定量的には、データを見ながら、それぞれのスレッドで週にどのくらいコメントが投稿されているか、SNSで言及されているかを分析しています。それまでなんとなくやっていた事を、専用のシートをエンジニアと協力して作るなどして体制を整えていきました。
今では定常的に、1日・1時間単位でコメント数が多かったスレッドを感知できるようにしています。SNSを使って盛り上がっているスレッドにさらに誘導するようなこともしていますね。

ーーどのようなトピックが盛り上がっていますか?

伊藤
就活生が前向きな情報交換をする場はもともとあったのですが、悩みや愚痴を吐露する場所も求められているかなと思って話す場所を立ち上げたところ、共感され発展していったことがあります。

共感を集めるコメントであったり、面白い話題をTwitterなどで紹介して広めることで、ユーザーがコミュニティをさらに活性化してくれる流れを作ることができました。

雑談で人気なトピックもあって、たとえば筋トレスレ。
やけに詳しい学生さんがいて、ちょっとした質問にも物凄く専門的な観点で、プロテインの種類や筋トレの回数などを教えてくれるんです笑

最近盛り上がっているのは、お茶の水にあるテストセンター周辺のグルメを紹介するトピックです。WEBテストを受ける試験会場なんですが、頑張ったご褒美に行くべき美味しいお店が投稿されています。

コロナ禍で学生の繋がりが薄い今、ちょっとした悩みでも相談できる場所を

ーー最近の就活生の傾向はありますか?

伊藤
コロナ禍により、例年よりも圧倒的に同期や先輩と直接話す機会が少ないので、ちょっとしたことでも聞ける場所としてコミュニティや相談室を使う流れができているように思います。

ただでさえ、1年以上もリアルで人と会えない、学校もオンラインという状況が続いていましたが、24卒は大学に入学したタイミングからずっとコロナ禍。友人、先輩の数が前学年に比べて著しく少ないので、よりWEB上での情報獲得が求められていると感じますね。

ーー学生にとっても大変な状況だと思います。彼らの為にやりたいことなどありますか?

伊藤
WEB上ではあるけど、もうちょっと一人一人の悩みに対して、同期や先輩のユーザーがオーダーメイドに相談に乗れる、質問に回答できるような空間を作れたらと考えています。
より小さな悩み、ちょっとした相談でも拾い上げられたら良いですよね。

ーーとても切実な状況ですし、そのような場があったら絶対に嬉しいと思います。「相談室」についてはどのように関わられているのですか?

伊藤
「相談室」はユーザーが目指している企業で働くOB/OGや、内定が出た先輩に質問できる場所です。
サービスのローンチ当初、私がコミュニティ周りの運用に慣れていて、UGC(User Generated Contents)のサービス運用を経験していたことから運営会議に参加するようになったのですが、そのうち運用にも携わるように。

「コミュニティ」と同様に数字の分析をやりつつ、ユーザーの行動に基づいた課題の洗い出し、必要な開発や運用をメンバーと共に進めていきました。

具体的には、Re:dashというダッシュボードツールを使って、各種数字の割合・変化率などを割り出して課題を特定し、メンバーと共有します。その課題に対して施策を打つことの繰り返しです。
定性的にも目で追える範囲の数だったので、質問と回答のパターンを検証し、ユーザーの思考や反応を推測しながら施策に反映させていきました。

人選の条件は「本物」であること

ーー「相談室」のようなサービスは、どんな人が回答してくれるかが重要ですよね。

伊藤
外資就活ドットコムを使うユーザーが行きたいと思っている外資系投資銀行、商社、コンサルなどの企業で働いている人たちをきちんと集めました。
かつ、ユーザーに対して誠実に答えてくれる人にお願いしています。

またTwitterなどのSNSを使って定期的に回答者を紹介しています。
他にも「こんな人がいて、このように回答してくれていますよ」という回答例や、よく見られた回答を紹介するコラムを作っているのですが、回答者のプロフィールも一緒に掲載することで認知度を上げていきました。

ーー回答者はどのように集めているのですか?

伊藤
Twitterなどで金融職やコンサル職に就く人が自ら情報を発信しているアカウントがあるので、投稿の内容を見てスカウトしています。さらにはその人のフォロー・フォロワー・RTや会話などを見て目星を付けます。
最近は外資就活ドットコムの元ユーザーや、現役ユーザーの内定者の回答者が増えています。

ーー人選の条件は何でしょうか?

伊藤
「本物」であることですね。

まずWEB上で情報を発信する場合、身分を詐称している可能性があるので、過去のツイート内容から、ちゃんと業界知識のある人かどうか判断しています。

つぎに、良い意味で商売っ気がないというか、純粋に学生の為を思って活動していると見受けられる人でしょうか。
他人を小馬鹿にせずリスペクトを持って接する、そういう意味で人格的にも「本物」な人にご協力いただいています。

新たな知見共有サービス事業に挑戦。識者の"知見"や"智慧"を共有

ーー今後やっていきたいことはありますか?

伊藤
まだβ版ではあるのですが、知見共有サービスを新しくローンチしました。専門家や識者の方に質問することができ、彼らの持つ"知見"や"智慧"を共有することで、多様な価値観にふれたり、新しい気付きになったりする事を目指すサービスです。

私が担当するのは「相談室」と同様に、回答者の勧誘であったり、質問者・回答者それぞれのUX設計を考えたりすることです。

こちらも自信を持ってユーザーに紹介できる人を集めています。
このようなQ&Aサービスをやるなら、正直フォロワーを抱えたインフルエンサーや、TVなどメディアにたくさん出ている人をスカウトした方が手っ取り早いです。だけど、たとえ知名度がなくとも、本当に正しい知識を持っている方にこだわってお声がけしています。

まだまだ規模が小さいので、質を担保しつつ、手間をかけて事業を拡大していけたらと奮闘する毎日です。

ーー伊藤さんのようなお仕事をするにはどんな人が向いているのでしょうか?

伊藤
受け身ではなく、自ら提案し自走できる人でしょうか。

あとは、ネットが好きな人。
Q&AはUGCサービスなので、自分でもそういうサービスを利用するのが好きだったり、SNSが好きだったり、WEB上の動向を追うのが好きな人です。

さらに言えば、WEBに詳しい事にプラスして、他にも熱中できるものを持っている人がいいかもしれません。WEBに疎い人の気持ちも分かるし、ネットフリークな自分を客観視できる人であった方が良いと思います。

ーー最後に、この記事を読んでいる人たちにメッセージをお願いします。

伊藤
まだまだ小さな会社ですけど、遊び心があり落ち着いた大人が集まっている会社です。 そんな人が来てくれたら大変嬉しく思います。


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