行動変容をともなう劇的な成長がある、という話

昨年の振り返り記事で来年(24年)はピープルマネジメント的なとこでもアウトプットしたいなーと書いたのですがそれを早速書いてみようかなと。

ちょうど年初で今年の個人目標を立てている方や、会社によっては目標設定時期だったりする方もいると思うので私が思う「成長」について書きます。

知識や経験からの成長と行動変容による成長の2種類がある

成長は「知識や経験からの成長」と「行動変容をともなう成長」の2つがあると思っています。

前者はわかりやすいです。仕事を進めていけば知らないことをひとつずつ覚えていくと思います。成功や失敗の経験が次に同じようなことをやるときに生かされるでしょう。
仕事外でプライベートの時間を使って資格勉強をしたりする方もいるかも知れません。これも知識からの成長です。

「成長」と聞いて思い浮かべるのはこの「知識や経験からの成長」ではないでしょうか。

「知識や経験からの成長」を図にすると次のようなイメージです。

30歳ぐらいまではずっとこうだと思っていました。
なのでソフトウェアエンジニアという仕事をしつつ、本を読んだり資格を取ったりたまにブログを書いたり、といったことをしていました。
ですがあまり成長実感はありませんでした。明らかにできることは増えていったのに、です。

20代の終わりに転職を決意する

このままじゃだめだ。。と思った私は優れたエンジニアがいる会社に行って揉まれたいと思いました。仕事柄Google Workspace(当時はG Suite)にはある程度詳しかったので、そのスキルを活かせつつ優れたエンジニアがいる、という条件をあわせると、トップゲートというGoogle Cloud, Android, AngularなどGoogle技術を使った会社に行きたいとつよく思いました。トップゲートは本当に優秀で当時の私からすると憧れのエンジニアだらけでした。今の経歴では書類選考も通らないだろうと判断した私は「ブログを1年書きまくって実力をつけてそれを見せる、来年私はトップゲートに入る」とケツイがみなぎりました。これが2016年2月のことです。

Qiitaを書きまくる

11ヶ月で20記事を書きました。
記事数だけ見ると大したことはないですが、めちゃくちゃ時間かけて調べて、実装して、検証して書いた記事が多いです。
また、知っていたことを書いたわけではなく、知らないことを調べて書くというスタイルだったので本当に時間はかかりました。
下記のような記事に見覚えがある方も多いんじゃないでしょうか。

Google Workspace だけだと開発力のアピールができないと思ったので、当時興味があったフロントエンド技術も混ぜて書いていました。

内定をいただく

2017年1月に無事内定をもらいました。
入社時にはトップゲートの優れたエンジニアの中でも十分やっていける実力をつけていました。
そのあたりで このQiitaを書き続けたことによる成長は普通にブログを書くのとなにか違う劇的な成長があったな ということに気づきました。
私が7年ぐらい仕事や資格勉強をしていた期間よりもQiitaにブログを書いた1年間のほうがよっぽど成長をしていました。

また、無意識に内定後もQiitaは書き続けていました。本来の目的である転職が達成したのにも関わらず続けていました。その頃にはもうアウトプットが完全に習慣化していました。

行動変容ステージモデル

主に医療系で使われる言葉のようですが、行動変容ステージモデルというのがあります。

行動変容ステージモデル | e-ヘルスネット(厚生労働省)

人が行動を変える場合のステージの変化を表したものなのですが、これに照らし合わせると
20代を平凡に過ごす→無関心期
このままではまずいと思う→関心期
Qiitaを書き始める準備をする→準備期
Qiitaを公開し始める→実行期
内定をもらう頃→維持期
といった感じです。

この行動変容が起きる過程で劇的に成長していたということです。
元々ブログは書いていたのですが、実行期と無関心期を行き来していたんだと思います。そのぐらいの変化だと成長の幅が小さかったんだと思います。

行動変容をともなう成長は大きい

「知識や経験からの成長」と「行動変容をともなう成長」

冒頭に貼ったこの成長のグラフですが

細かく分解すると実はこの様に2種類の成長に分かれている、というのが私の成長の解釈になります。シンプルな直線ではなく階段状に近い感じです。
※ 行動変容も分解すれば知識や経験を得た、という点では一緒ではあるので知識や経験による成長の中に行動変容をともなう成長がある、といったほうが正しいかもしれません。

行動変容をともなう成長は意図的に起こせるか

行動変容をともなう成長を意図的に起こしたい、と思うわけですが、これは相当難しいと思います。
行動変容ステージモデルは医療系で使われると書きましたが、禁煙やダイエットなんかの話で出てくるやつなので本人の強い意志が必要というのがわかりやすいかと思います。

他人から「成長できるからブログを半年間書き続けよう!」といわれても難しいですし、半年書き続けられたとして言われなくなったら辞めちゃうのではないでしょうか。

ただし、役割の変化からは起こしやすいかもしれないです。
リーダーを任せる、マネージャーを任せる。のようなパターンですね。
任せられたからやらなきゃ、という意志が一定うまれるはずなので。

とはいえ役割の変化は自分が起点ではないので狙って起こせるかと言うと起こせないですよね。

じゃあどうすればいいのかって話なのですが、チャレンジし続けることです。

やったことがないことにチャレンジする。
やったほうがいいと思うことにチャレンジする。
少し難しいことにチャレンジする。

それらを続けた先に、気づいたら習慣化してた、気づいたら息をするようにしてた。みたいに感じるものが出てくるはずです。

気づいたらドキュメントを書くようになってた、気づいたらアジェンダを書くようになってた、気づいたらタスクを登録していた、気づいたら丁寧なコミュニケーションを心がけていた、みたいなそういう小さな行動変容でいいんです。
小さな行動変容を起こし続けた先に、大きなプロジェクトを任せられるかもしれません、大きな行動変容があるかもしれません、リーダーやマネージャーに抜擢されたりするかもしれません。

失敗を恐れながらもチャレンジする人を応援しつづけたいなと思っています。

と、こんなことを書いていると成長にこだわっていている熱血な人なのかと思われそうですが、別にそんなことはなかったりします。現状維持がよいのであればそれはそれでいいと思っています。

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