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不安にならないためにいくらの貯金が必要なのか?「貯金額ガイドライン」

貯金は、いくらあれば安心できるのだろうか?

そんな疑問がふと頭に浮かんだ。

資本主義社会に生きている以上、お金の悩みがつきまとうが、お金のことを心配する回数は極力へらしたい。

そこで、今回は「不安にならないための貯金額ガイドライン」について考察していきたい。

他人と比べる「中央値」

当たり前だが、人それぞれによって仕事もライフスタイルも家族構成も違う。

なので、他の人と比べるのはあまり意味がないことに思える。

しかし、人間はそもそも他と比べることで生き伸びてきた歴史があり、人と比べることを無意識に行っているのも事実。

(先史時代では大自然のなかで、目の前の相手や動物が、自分よりも強いか弱いかを瞬時に判断しなければいけなかった)

つまり、人と比べるのは日常的なことなので、無意識におこなっており、仕方がない。

そこで他の人と比べるのに、年代別の貯金の「中央値」を参考にする。

平均額ではなく「中央値」を参考にする理由は、一部の富裕層が平均値を押し上げているため、「平均値」だと実際にそぐわないからだ。

「中央値」を知るには、以下の記事が参考になった。

「単身者」の場合、貯蓄額の中央値は以下のようになる。
・20代:5万円
・30代:77万円
・40代:50万円
・50代:54万円

「2人以上世帯」の場合は以下だ。
・20代:71万円
・30代:240万円
・40代:365万円
・50代:600万円

自分の家族構成、年齢での貯金の「中央値」が分かるので、とりあえずこの額さえあれば、他の人と比べて普通といえる。

突然のクビ宣告にそなえる「転職資金」

次に考えたいのが転職資金。

突然クビになった場合や、収入がなくなってしまった場合にそなえる用の資金を用意しておきたい。

さまざまなサイトをみたが、どうやら転職までに必要な期間は3か月~6か月ほど。

ここでは最悪のケースを想定し、6か月としたい。

つまり、6か月間の生活費が必要だ。

そして、交通費や服飾代として10万円ほど用意しておく。

よって、例えば毎月の生活費が20万円であれば、130万円となる。

20万円 x 6か月 + 10万円 = 130万円

「経済的自由」を得るのに必要な額

最近よく聞くFIREとは、簡単にいってしまうと定年前に経済的自由を手に入れることだ。

そして、経済的自由を手に入れるのに必要な額は「1年間の生活費 x 25」。

(この計算の根拠は、「FIRE 4%ルール」とググればでてくるので、気になる方は調べてほしい。)

これだけの資産があれば、働かなくても、お金に働いてもらって生活することができる。

たとえば、毎月の生活費が20万円の人の1年間の生活費は240万円。

20万円 x 12か月 = 240万円

そして、240万円に25をかけると、6000万円となる。

具体的にその6000万円でどのように経済的自由になれるのかは、『父が娘に伝える自由に生きるための30の投資の教え』や『FIRE 最強の早期リタイア術』に詳しい。

結局いくらあれば幸せなのか?「幸福な暮らしに必要な最低額」

じつはお金を貯め続けても、幸福度が上がらなくなる金額というものが存在する。

その研究を分かりやすく紹介していくれているのが『シンプルで合理的な人生設計』だ。

持ち家とは別に「1億円」の金融資産があると、それ以上貯蓄が増えても幸福度は上がらないとされている。

そして、その幸福度が上がらなくなる金額は、「お金のことをさほど気にせず、一般に幸福とされている暮らしの最低額」だと考えることができる

この金額はひとつのガイドラインとして使えそうだ。

定年後に必要な貯金額

定年後に必要とする貯金額あが、これは個々人のライフスタイルで大きく変わってくる。

よって、それぞれで試算する必要があるが、それに役にたつのが『100歳までお金に苦労しない 定年夫婦になる!』という本。

本書についている計算シートをもとに計算すると、定年後に必要な金額がわかる。

実際にぼくも計算してみたが、老後に「2000万円」近く必要だとわかった。

「2000万円」というのは、金融庁が発表している数字でもあるので、かなり真実味があった。

まとめ

働く世代であれば、「年代別の中央値」+「転職に必要な金額」が、貯金額にたいして、不安を抱かない、というかとりあえず一安心できる金額といえる。

そして、目指す貯金額は、とりあえず「FIREするのに必要な額」、そして「1億円」。

最低でも定年後は「2000万円」必要ということになる。

まとめると、貯金額を考えるうえでのガイドラインとして使えそうなものは以下。
・とりあえず一安心できる貯金額:「年代別の中央値」+「転職に必要な金額」
・働かなくてもいい資産額   :「経済的自由を得るのに必要な金額」
・幸福な暮らしに必要な最低額 :「1億円」
・定年後に必要になる貯金額  :「2000万円」

具体的に、1か月の生活費が「20万円」の「30代夫婦」のケースを考えてみる。

年代別の中央値が240万円、転職に必要な金額が130万円なので、一安心できる貯金額は「370万円」。

240万円 + 130万円 = 370万円

そして、目指す貯金額としては、FIREするのに必要な金額が6000万円、その次のゴールが、幸福な暮らしに必要な最低額である「1億円」。

その目標に到達しなくても、定年後に必要になるのは「2000万円」となる。

これらを金額の少ない順にまとめると、以下のようになる。
・とりあえず一安心できる貯金額:370万円
・定年後に必要になる貯金額  :2000万円
・働かなくてもいい資産額   :6000万円
・幸福な暮らしに必要な最低額 :1億円

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