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【読む】本と映画のきろく

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読んでおもしろかった本の書評をメインに、魅力的なストーリーを探求していきます。たまにですが、見て面白かった映画やドラマ、アニメといった映像もご紹介。
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2023年11月の記事一覧

現実への武装:『必読書150』がおくる知性の回復法

良い本との出会いは、良いガイド本から。 『必読書150』はまさにそんな一冊。 現実に立ち向…

ドイツのほっこり絵本紹介:『ともだち』

最近ハマっているのがドイツの絵本。 コツコツと見つけては読んでいるのだが、昨日、お気に入…

独学の達人が明かす「55の技法」で学びの新境地をひらく:『独学大全』読書猿

数学の本を読むと眠くなってしまうのはなぜなのだろう。 脳が拒否反応をしめしている気がする…

ドイツ文学の真髄:ゲーテの『ファウスト』が描く人間の根源

『ファウスト 第一部』は、ゲーテの傑作と呼ぶに相応しい一冊。 神と悪魔の闘い、人間の欲望…

心の闇、哲学の光:『オイディプス王』の啓示

『オイディプス王』は、古代ギリシャの劇作家ソポクレスによる名作だ。 この物語は、運命と闘…

リスクとっていますか?正しいリスクの取り方『身銭を切れ』ナシーム・ニコラス・タレ…

ナシーム・ニコラス・タレブという思想家をご存じだろうか。 「誰一人たりとも予想もしなかっ…

レビュー『ルバーイヤート』虚無と享楽の詩人オマル・ハイヤーム

日本人にとって、中東のイランという国はなじみが薄いのではないだろうか。 しかし、その知識の欠如を埋めるひとつの手段が、短い詩を通じてその文化に親しむことである。 11, 12世紀のペルシアに生きた科学者にして、虚無と享楽の詩人オマル・ハイヤームの『ルバーイヤート』は、まさにその入り口となるべき作品。 多岐にわたるテーマを網羅した彼の詩は、時代を超えて魅力を放ち、読者に深い感銘を与える。 日本が他国への好奇心が強く、翻訳文化も豊潤な国であることが、この詩集を手にするうえ

レビュー『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』

発売してから累計164万部を突破している驚異のベストセラー本をご紹介。 「さおだけ屋はなぜ…

絶望しているすべての人へ『絶望読書』

ながい人生のなかで、最悪の事態にであったとき。 どうしてもかかえきれない悲しみをいだくと…

レビュー『きみがしらないひみつの三人』

最近ドイツの絵本にハマっている。 『ウサギのトトのたからもの』や『根っこのこどもたち 目…

レビュー『世界一流エンジニアの思考法』

マイクロソフトでエンジニアとして活躍されている牛尾剛さん。 牛尾さんの著作である『世界一…

絶望に学ぶ人間のありかた『死に至る病』キルケゴール

デンマークの哲学者・キルケゴールの哲学的探究を紹介したい。 彼の主著である『死に至る病』…

季節の移りかわりに思いをはせる『根っこのこどもたち 目をさます』

表紙が黄色い本をあつめている。 そしてこのたび、あらたに一冊の本がコレクションに加わった…

レビュー『JUST KEEP BUYING 自動的に富が増え続ける「お金」と「時間」の法則』

投資の秘密を解き明かすことは、ファイナンス世界へのスリリングな冒険のようなもの。 ゴールには財政的な安定が待っているが、途中の道にはリスクと危険があふれている。 その道をすすむのに頼りになるのは、財政的なゴールを実現するための戦略と洞察を掘り下げた本であり、今回紹介する『JUST KEEP BUYING』もそんな一冊。 読後の感想は、『父が娘に伝える自由に生きるための30の投資の教え』と似た印象を得た。 それは、これから投資をはじめる人や現代の投資家の悩みに対して親切