見出し画像

近距離移住で注目が集まる、逗子での家づくりと暮らし


#近距離移住 #逗子 #逗子市 #家づくり #暮らし

10年前から神奈川県逗子市で暮らしています。

コロナ禍により「近距離移住」が注目されています。

東京都内から、海や山などの自然が豊かなエリアへの移住もしくはセカンドハウスを求める人が多いようです。

神奈川県だと湘南エリア(藤沢・鎌倉・逗子・葉山)の人気が高まっているようです。

この一年で友人、知人より「逗子」での家づくりや暮らしについて聞かれることが増えました。

そこで、これから逗子での家づくりや暮らしをお考えの人に何かお役にたてばと思い、個人的な感想をお伝えします。


画像1

逗子での家づくり

日本の家づくりは、自然災害リスク、ライフスタイル、コストとのバランスで住宅を選択することが大切です。

住宅、建築関連のビジネスをしている一級建築士としてリアルに実感しています。

サラリーマン時代に逗子に自宅を建てて品川まで通勤していました。

現在は起業しており、都内のサテライトオフィスと自宅で主に仕事をしています。

優先順位を整理すれば、富裕層だけではなく、東京に通勤するサラリーマンでも逗子、葉山で暮らせることを実感しています。

葉山だとバスになりますが、逗子駅徒歩圏内であれば都内でも通勤は1.5時間以内かと。テレワーク普及で月に数回の通勤であれば、許容範囲内ではないでしょうか。

ちなみに私は逗子での暮らしを楽しんでいます。

コロナ禍により自宅でテレワークが増えましたが、自然環境が豊かなので、オンとオフの切り替えがしやすいです。

早朝よりランニングかSUP、午前中は主にデスクワーク、午後は主にオンラインMTG、夜は早めに寝ています。


テレワークで住環境への意識が変化?

新型コロナウイルスの感染拡大対策でテレワークが全国的に急速に進んで、以前と働き方が大きく変わった人が増えました。

自宅からオンラインで様々なツールを使って会社や取引先とやり取りしながら仕事をする新しい日常が徐々に定着しつつあります。

毎日の通勤が必要ではなくなった、あるいはフルリモートに移行して働く場所を都心部に限定せずとも持続可能なワークスタイルが住む場所の変化にも表れて、地方や首都圏への移住を検討し始めた人が増えているようです。

画像3

逗子市の特徴

海や山が身近に感じられる自然豊かな土地でありながらも、都心から離れ過ぎず、物価も都内に比べて安く、生活しやすい利便性と落ち着いたのどかな雰囲気が仕事とプライベートを両立できる移住先として「ちょうどいい」のではないかと思われます。

湘南といえばマリンスポーツのメッカです。

サーファーの憧れのエリアとして二拠点生活や都心からの移住ニーズは元々高く、その魅力がコロナ渦を経てますます高まっているようです。

湘南エリア南西部に位置する「逗子市」もその候補に挙げられる街の一つです。

富裕層が住む披露山庭園住宅のある逗子市はハイクラスなイメージを持つ人も多いですが、逗子市全体としては土地価格は都心に比べて安く、コロナ渦以前からファミリー層をはじめ若いビジネスパーソンの多くが逗子に移住してきていました。


逗子市に住宅を建てるデメリット

逗子の魅力は、海と山に囲まれた自然豊かな環境です。

オンとオフが切り替えやすい街とも言えます。

昔の逗子を知る人は海岸沿いの大邸宅や、昭和になって開発された富裕層が住む披露山庭園住宅などハイクラスなイメージを持つ人も多いですが、市内のほとんどは一般的な住宅街です。

土地価格は都心や横浜、川崎、鎌倉に比べて安く、コロナ渦以前からファミリー層をはじめ若いビジネスパーソンの多くが逗子に移住してきていました。

優先順位を整理すれば、富裕層だけではなく、東京に通勤するサラリーマンでも逗子で注文住宅を建てることは可能です。

意外と知られていませんが、交通の利便性が高いこともビジネスパーソンに支持される理由の一つです。

JR(逗子駅)と京浜急行(逗子・葉山駅)の2線が使えるので便利です。

横須賀線は逗子駅で4両連結されるので、通勤時間帯は少し待てば必ず座れます。

京浜急行(逗子・葉山駅)からは羽田空港行きの電車が多いので、出張が多い人には便利です。

そして、海や山が好きな人には楽しいことが多いです。

特にマリンスポーツやアウトドアが好きな人には魅力的です。

鎌倉、葉山などもご近所感覚で楽しめます。

ローカルのコミュニティも多く、移住される人も溶け込みやすい街です。


逗子市に住宅を建てるデメリット


逗子での暮らしでの注意点は、海側のエリアでは「塩害」です。

屋外に自転車を駐輪するとすぐに錆びてしまいますので、家の中に駐輪スペースを確保するなどの対策が必要です。

自然環境が豊かであるということは、都市部と比較して虫が多く発生することも事実です。

逗子には山を切り崩して建てられた住宅地も多く、斜面や山間部での土地探しでは地盤調査を慎重に行うよう、不動産会社や住宅会社の担当者に相談しておきましょう。

市内にはホームセンターや家電量販店等の大型店舗はありません。

スーパーなどは複数ありますので食料品や日用品の購入に不便はありませんが、日用品以外の買い物は隣りの横浜市、横須賀市、鎌倉市等の店舗まで行く必要があります。


逗子市の土地価格の相場と土地探し

令和2年の逗子市の坪単価平均は約70万円です。

神奈川県内では、川崎市、横浜市、鎌倉市、藤沢市に次いで5番目に土地価格の高い町になります。

海が近く人気のある逗子駅周辺は土地価格も高く上昇傾向にありますが、それ以外のエリアはぐっと安価で地価推移も横這いが続いて安定しています。

逗子駅周辺や海沿いは坪単価平均が80~100万円前後になるところもあり、逗子市内では最も地価の高いエリアです。

駅から離れた立地、山間部の不便さが気にしない、少々の不便も楽しむ感性で暮らせる人なら、穴場的な土地が見つかるかもしれません。

ただ、その場合は希望する広さ、間取りの注文住宅を建てられる地形なのか、規制は無いかを判断できる専門家と一緒に現地を確認することを忘れないようにしてください。

都心部で注文住宅を建てるには土地・建物で1億円を超える予算が必要になってくることを考えると、電車で1時間圏内の逗子市では同じ予算で広い注文住宅を建てることができます。


逗子の不動産事情 土地選びで知っておきたいこと

都心部に比べると土地価格の安い逗子市ですが、土地の供給は少なく、時間をかけて条件に合った土地が見つかるまで、根気良く売り出しの情報を待つことになります。

その理由の一つは、海と山に囲まれた逗子市の地形です。

塩害や地盤などに考慮された、注文住宅を建てられる広々とした土地は販売価格が高価でもすぐに売れてしまいます。

また、落ち着いた穏やかな町の雰囲気や住みやすさが気に入って暮らしている住民が多く、好立地な場所ほど競争が激しくなります。

逗子市は海側と内陸部で住環境ががらっと変わります。

新宿などの海側は日々の癒しとなる相模湾の美しい景観と穏やかな時の流れ、いつでもマリンスポーツに飛び出せる海の近くで暮らしたい人にとって理想的な環境です。

駅から少し離れているため、利便性はやや下がりますが、車があるとフットワークも軽く、レジャーの範囲が広がります。

内陸部は四季折々の緑が豊かで交通の便も良好です。

逗子海岸へもJR逗子駅から歩いて約15分です。

JR逗子駅周辺なら買い物もしやすく、日常の暮らしやすさは内陸部に利があるでしょう。

久木や小坪は閑静な高級住宅街があり、景観を維持するための厳しい建築協定をクリアしなければなりません。

どちらを選ぶかは、ライフスタイルや趣味、家族構成を考えつつ、広さや立地など条件に合った土地を探すと良いでしょう。

特に逗子市は土地の売り出しが少なく、法規制への対応など、エリアに精通した知見が必要となります。


テレワークを想定した住宅を逗子市で建てる

コロナショックの収束後もテレワークが社会に定着すると仮定すれば、月に数回の出勤となった人にとっては「職住近接」や「駅近」といった物理的な条件の優先順位は下がります。

アウトドアやマリンスポーツを楽しめる自然が近かったり、育児や教育の環境が整っていたり、趣味や暮らしを優先したソフト面での立地条件が望まれるようになるでしょう。

暮らしと仕事、どちらかを起点とした間取り、あるいは双方がつながった空間にするかによって住まいのあり方は大きく変わってきます。

住宅を建てるときに最も大切なことは、ライフスタイル、長い目で見た人生の優先順位です。

注文住宅の候補地に、都心部の一等地が人気を集める傾向に大きな変化はないと想定されますが、新たな視点で注文住宅の価値が見直され、神奈川県をはじめとした近郊外の街の魅力が注目される可能性が高まっています。

その有力な候補地が、海と山に囲まれた自然豊かな環境があり、都心部へも1時間程度で行くことができる「逗子」です。


逗子市の交通事情

<逗子市の基本情報>
逗子市は神奈川県の南西部、三浦半島の付け根部分にある相模湾に面した町です。横浜市、鎌倉市、横須賀市、三浦郡葉山町に隣接しています。

面積17.28㎢、人口56,928人の小さな町です。(令和2年3月推計人口逗子市)

古都保存法の指定都市になっており、保存区域では歴史的風土を保存するため、建築物の新築や土地の形質の変更などが制限されています。

逗子市で幼年期を過ごした石原慎太郎氏の小説「太陽の季節」の芥川賞受賞50周年記念碑が逗子海岸に立っていて、待ち合わせ場所になっています。

交通アクセス
主要駅へのアクセス
<JR>
横須賀線・湘南新宿ライン

逗子駅から、
横浜駅まで29分
川崎駅まで37分
品川駅まで46分
渋谷駅まで58分
新宿駅まで64分
成田空港まで120分

<京浜急行電鉄>
逗子線
逗子・葉山駅から、
羽田空港まで56分

首都圏、横浜のベッドタウンとして交通の便が発達した逗子市は主要駅へのアクセスが1時間圏内、湘南新宿ラインなら逗子駅が始発なので混雑する時間帯でも1、2本待てば必ず座って移動できます。

京急の逗子・葉山駅は始発駅です。(新逗子駅は2020年3月に逗子・葉山駅に改名しました)

都心への往復には時間がかかってしまいますが、テレワーク中心のワークスタイルなら許容範囲ではないでしょうか。

隣町の鎌倉へは一駅なので気軽に遊びに行けます。ファッションや大型ショッピングセンターでの買い物は近隣の駅で済ませる人も多いです。

JR逗子駅と京急逗子・葉山駅の間は徒歩5分ほどで、駅前のロータリーからは鎌倉や葉山、横須賀方面へ向かうバスが循環しています。

駅前に駅ビルや大型の商業施設はありませんが、品揃え豊富なスーパーやドラッグストア、コンビニが一通り揃っており、ファミリー層も食料品や日用品の買い物に困ることはありません。

車の移動は、逗子ICのある横浜横須賀道路(通称:横横)や国道を使って鎌倉や横浜、箱根へのアクセスもスムーズです。

しかし、国道は片側一車線、町中は狭い道が多く、歩行者と行き交う場合は十分に注意しましょう。また、海沿いに住むなら、海水浴シーズンの渋滞は覚悟が必要です。

画像7

逗子市の治安

逗子市は神奈川県内でも特に治安の良い町です。

犯罪発生率(100人あたりの犯罪件数)は0.3%と神奈川県57市区町村中で常に上位をキープ、刑法犯の認知件数は近年さらに減少傾向にあります。神奈川県警察 犯罪統計資料(令和元年)

逗子駅前は夜もある程度にぎわっていますが、繁華街といえるほどではなく、10分も歩くと閑静な住宅地が広がっていて、とても静かです。犯罪件数は比較的少ないながらも、人通りの少ない夜道の一人歩きや盗難や詐欺には注意が必要です。

また、沼間など山間部にある入り組んだ立地の住宅は空き巣被害が発生していて、強化ガラスや防犯性能の高いカギで備えるなど対策を講じましょう。


逗子市の魅力は特に海

逗子といえば、やはり海。

風光明媚な相模湾の景観は別荘地や避暑地として栄えた明治時代から、観光客や地元住民の心を潤しています。

湘南の数ある海岸の中でも、逗子方面は地元住民の割合が多く、落ち着いた雰囲気が魅力です。

静かに打ち寄せる波を眺めながらゆっくり浜辺の散策を楽しむ夫婦や家族連れの姿は風情があります。

富士山と江ノ島が望める絶景が有名な逗子海岸は、ウィンドサーフィンの聖地ともいわれ、一年を通して市外からウィンドサーファーが訪れ、特に夏の海辺は活気に満ちあふれています。

逗子海岸の形は湾になっていてうねりが入りにくく、遠浅で波が穏やか。ちょうどいい風が吹けば、ウィンドサーフィンに絶好の条件が揃っているのです。

近年はSUP(スタンドアップパドル)を楽しむ人も増えています。

鎌倉に比べると数は少ないものの、駅近くの飲食店はバリエーション豊かで地元の人たちも通うおしゃれな個人店のカフェやパン屋さん、レストラン、バーはいつもにぎわっています。

新鮮な海産物や野菜がとれる逗子市は旬の美味しい食材を扱う飲食店がたくさんあり、地元の人だけでなく観光客のグルメスポットです。

絶景スポットにもなっている披露山公園や大崎公園ではの逗子の街並みと相模湾、富士山を一望できます。

池子の森自然公園には70年間手つかずだった自然が残っており、草花や生き物を採取してはいけないルールを守って、本物の自然を観察できる貴重な公園です。

※2020年の夏は新型コロナウイルスの影響を受けて、逗子海岸の海水浴場は開かれませんでした。監視・救護所、海の家がなく、バーベキューや音楽スピーカーの使用などを防止するマナー向上に関する条例が施行されました。


逗子市の子育て・教育

逗子市は子育て世帯へのサポート、行政サービスが充実しています。

学校の数も公立、私立ともに小中高と揃っています。学区が広く設定されているので、子どもの通学に便利な学校の近くに新居の土地を探すのも一案です。

保育園や幼稚園の数は決して十分ではなく、待機児童の解消も含め、逗子市の課題といえます。

学習塾や音楽教室、英会話教室は駅近くに複数あります。

海や山が身近にあり、移住を決めるきっかけが自然に恵まれた環境で子育てができる点をあげる方が多いのも逗子市の特徴です。

海水浴やハイキング、公園の散歩に気軽に出かけて、日常のゆったりとした時間の中で海や緑に囲まれ、周りを気にせず遊ぶことができます。

子ども向けのイベントも数多く開催されており、地域で自然と交流が生まれる場があることは子ども同士、親同士も安心できるポイントです。

住民手作りのイベントに、ある時は参加者、ある時は主催側のスタッフとして楽しむ光景もよく見られます。


まとめ

相模湾に面した逗子市ではやはり海が見える家、美しい眺望を活かしたデザインの注文住宅が人気です。

逗子海岸に面したエリアでは、晴れた空気の澄んだ日には相模湾と富士山が望める絶景を見ることができます。朝、夕方、夜と湘南の大自然を感じながら過ごすストレスフリーな時間は、ビジネスの構想を練るにも最適です。

空間を広く高くとった開放感のあるリビングや吹き抜け、大開口、あるいは屋上庭園を洗練された感性でインテリアをコーディネートした、自分らしいライフスタイルを実現した住まいが実現しやすい環境です。

逗子市の物件情報に強いネットワークがあり、注文住宅の土地探しに実績のある不動産会社と密に連携している工務店と一緒に探すと良いでしょう。

また、設計、施工においては、湘南エリアは海風の影響を受ける気候風土のため、次のような住宅建築の実績、技術力のある工務店、設計事務所へ依頼することが重要です。

画像5


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?