日本の天皇の立場って結局どこなの??

こんにちは、こちら法律解説屋です。
今回のテーマはズバリ、

「天皇」

テレビで見てると、天皇陛下は外国に行って、海外の色んな人達と交流したりしていますよね。
はたまた、日本の催事に出てたり、実は内閣のアドバイスを受けて、衆議院の解散もしたりするんです。そんな毎日忙しく、お仕事されている天皇陛下ですが、

皆さん天皇の「立場」ってご存知ですか??

普通は、「天皇は日本の象徴だ」と、よく聞きます。もちろん日本の天皇とは国事行為と呼ばれる政治に関係ない「まつりごと(儀礼)」しかできません。憲法の決まりで国のことは決められないのです。(国民主権の回で説明しましたね。)

それでは、天皇という立場はただの職種なのでしょうか。
それとも、いわゆる国の王様的な立場になるのでしょうか。

これには二つの説があります。
まず、天皇を「君主」と位置付ける学説。君主とは、その立場が代々受け継がれる世襲制で、国の仕事の全部または一部をしている立場のことを言います。よくある皇帝や国王なんかは君主とも呼ぶことが出来ます。
ちなみにルイ14世みたいに「俺が国だ」と言って、国を自由に治められる君主の仕組みを「絶対君主制」。憲法のように一定のルールをもとに、国を治められる君主の仕組みを「立憲君主制」といいます。

次に、天皇を「元首」と位置付ける学説。元首とは、外国に対して国を代表し、国を治める人のことを言います。外国の大使の人と会うことで、日本と外国との橋渡しとなっていることが重要な仕事となります。アメリカの大統領やイギリスの女王はこの元首に当たります。

なぜ一つに絞れないかといいますと、天皇の「象徴」という法律上のあいまいな立ち位置が原因です。
一つ目の君主。先ほども言ったように、天皇は、政治の絡む国の仕事はしません。ですが外交の架け橋や衆議院解散の時にかかわっていたりと、全くしていないわけではないんですね。だから君主とも言えます。
そして二つ目の元首。確かに外国の大使を迎え入れるためのお手紙(信任状)のあて先は天皇になっています。しかし、実際に国を代表して外交をしているのは、首相ですね。だから完璧な元首とも言い切れない。

何とも難しい議論です。君主ともいえるし、元首ともいえる。
だから新たに象徴という立場になったのかもしれません。
みなさんはどう思いますか???

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