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【ホツマ辞解】 〜大和言葉の源流を探る〜 ㉓「たみめ」 <109号 令和2年6月>

「タミメ」というやや耳慣れない言葉が、ホツマに出てきます。解読者によって「手印」「掌相」「手見」などの漢字表現がとられています。密教僧侶や仏像のように手を組んでひとつの「神意」を表現したものです。

 ホツマの哲学世界観では、神意とは、四十九神(ヨコソノカミ)で表現されます。四十九神とは「アメノミヲヤ/ミナカヌシ神」と四十八神(ヨソヤ神)のことであり、即ち、宇宙と万物の根元始祖神(アメノミヲヤ)とそれを取り巻く四十八柱の神々のこと、つまりあわうたに詠われる四十八音のことです。その仕組みを表現したものが「フトマニ図」というわけです。

 結局四十八種(プラス1)の「ヲシテ文字」の手形と考えていただいて良いのですが、先後で云えば、ヲシテよりタミメが始原です。各々の固有の「音」と「力や意味」と「時や方角」(その総意が則ち「神意」)をもつ四十九神を、元々は手の組み方で表現して、「結び手」もしくは「タミメ」と称しました。その「タミメ」を紙(布)に平面化して記したものが「ヲシテ/押し手」であると、ホツマツタヱは説きます。

『諸詠ふ ハタレ怒りて 矢のあられ 神のタミメに 矢もたたす』ホ8

『みはしらお よつきみくらに ミ手結び アメノミヲヤお 招きこふ』ホ14

『ムのタミメより 室屋建つ 民に教えて』ホ17

『またヤのタミメ 社なる 今宮殿に 民おたす やつは屋形ぞ』ホ17

『アメミヲヤ ア手お結びて 吹くウツホ』ホ18

『ウヰとウヌ アウヌ結びて あまつくり』ホ18

『ウヌア混じりて ウハ結び ウヒおクニタマ』ホ18

『ウハの手お ワとアに分けて アイウエオ』ホ18

『人成る道は トおもちひ その元はロ手』ホ18

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「タミメ」には、もうひとつの意味もあります。

「タミメヒコ」を意味する「タミメ」であり、フトマニ図を構成する外側の三十二神(ミソフカミ)のことです。タミメヒコは、宇宙においては外輪座の星々を指し、人体においては、外見や装いをつかさどります。

『元明の 四十九の種の 中御座 ミヲヤ付け足す 方隅に 八君トホカミ ヱヒタメぞ』ホ14

『次アイフヘモ ヲスシ神 末は三十二の タミメヒコ 元・中・末の 三座あり』ホ14

この「タミメヒコ」の語意から転じて、「タミメ」が、外見や容姿、見目形を意味して使われる場合もあります。

(駒形「ほつまつたゑ解読ガイド」参照)

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 仏像には指を組んだ印相があり、秘密結社にはメンバーだけがわかるハンドサインがあります。
 ホツマツタヱにも、「タミメ」と云う言葉で表現される「カタチ」がたびたび記述されます。ホツマ文字すなわち「ヲシテ」も独特なカタチをしているのですが、その本源が「タミメ」であると理解出来る表現もあります。
 「カタチ」は、「チカラ」であり「ハタラキ」であり、「カミ」の「スガタ」でもあります。その印相には、エネルギーがあるのです。
 五本の指には、五大がそれぞれ備わっていると考えてよいでしょう。全世界に様々な印相があり、共通点もあり、相反する解釈もあります。「左」と「右」にも、それぞれ意味があるのです。

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縄文の教え88


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