新・立地論

こんにちは！hotto（ほっと）です。
エヴァンゲリオン、皆さんお好きですか？
ストーリーは正直よく理解できていませんが、あの世界観が私は好きです。
今回のイラストの参考にしております。

さて、住まいの立地（集合住宅であれば、部屋の場所まで）については、
どのような方針で選択をするのが良いのでしょう。
ずばり結論は、ぐっすり寝られるかどうかが最重要事項です。

一般的に見るべきポイントとしては、
例えば、戸建てであれば次のようなものがあります。
「土地を選ぶための最重要10のポイント」
①地歴（湿地や沼、田んぼなど）
②周辺環境（崖のそば、日照、高圧線など）
③法的規制（用途地域、容積率など）
④土地の形（不整形など）
⑤方位（前面道路に対して）
⑥道路付けとその幅
⑦地盤に問題が無いか
⑧更地か、建物付きか
⑨インフラ設備の整備状況
⑩抵当権等が付いていないか
以上、「土地と一戸建ての買い方（成美堂出版）P100」より

日本は法治国家です。不動産も法律により規制されており、
家が建てられない土地や、取り壊したら再建築が出来ない土地など、
知らなかったでは済まされないケースがあります。
上記の③、⑥、⑧、⑩などは重要なポイントです。

また、一見は良さそうな場所でも、住み始めると不快に感じる
ことがある場所や、地震等で住めなくなってしまう場所もあります。
日本は地震や台風などの自然災害が多いこともありますから、
上記の①、②、⑦なども大変重要なポイントです。

上記の①～⑩をある程度はクリアできるとしても、

その中でも”これだけは外せない”という条件って何でしょう。
個々人の考え方でしょうか。時代や場所によって変わるのでしょうか。

それには、マズローの欲求5段階説を参考にしたいと思います。

こちらの詳細な説明は割愛しますが、
下部の欲求が満たされると、その上の欲求が生じ、人間は自己実現に向かって絶えず成長する生きものである、という基本的な心理行動を図示したものです。

私は実体験により、この図をこう解釈しました。
「上部の欲求が満たされていて、下部の欲求が満たされていない、そのような状況はあり得ない」ということです。
自己実現欲求が満たされているけれど、安全欲求や生理的欲求は満たされていない、こういうことは発生し得ないと考えます。

なぜなら、大満足の家を建てたはずなのに、騒音等のストレスで眠れない状況になった時、生きていくこと自体が困難になり、自己実現どころでは無くなったからです。

最下部の欲求である生理的欲求は「食事・排泄・睡眠」です。
次の安全欲求は「安心・安全な”暮らし”」です。
そう、最下部では暮らしと呼べるレベルの欲求は出てきません。
家は無くても生きていけるのです。

極端な話をしますが、
キッチンや冷蔵庫、食器類が無くても、食事は出来ます。
トイレが部屋になくても、公共の施設、もしくは草むらで何とかなります。
問題は、雨風をしのげ、暗い夜に獣から身を守ることが出来、疲れた身体を休息させることの出来る、ほら穴のような場所、これが住まいの最重要事項です。

風邪をひくこともあるでしょう。夜勤の仕事の方もいるかと思います。
一日の間、最低は夜から朝にかけて、理想を言えばどの時間でも、

ぐっすり寝られるかどうか、これが新・立地論の結論です。

更に、睡眠を妨げる要因は様々なものがありますが、
仕事のストレスや生活習慣などは住まいには原因が無いため割愛します。
寝ている時には視覚は調整できるため、問題は聴覚と嗅覚、体感ですね。

実は私は学生時代にアルバイトをしていた際、手に付いてしまう臭いで寝れなくなった経験があります。ですから、嗅覚も注意いただきたいです。
(悪臭がしないか、特に風上に工場や牛・鳥小屋などが無いかなどの視点)

そして、騒音と振動を引き起こすものです。
工場、作業場だけでなく、隣の家の室外機やエコキュートなど、
人の話声などは意外と小さくても気になって眠れなくなります。
私のパートナーは以前住んでいた賃貸で、隣の部屋から聞こえる電話の話声で、一時不眠症になり、相当悩んだことがありました。
勿論、通りの多い道路（特にトラックやバスは低音で振動を伴うため要注意）、電車、飛行機も要チェック項目です。

参考に、騒音の原因を苦情件数ベースで分類した表を掲載します。
下記は岐阜県の阪野クリニックのHPより。
騒音が引き起こす睡眠障害 | 阪野クリニック (banno-clinic.biz)

今、住まいを探す際に多くの方は、
マズローの欲求段階でいうところの上部に位置するような、
承認欲求や自己実現欲求ばかりに目が向けられているのではと思います。
私がそうであったように、住まいが原因で眠れないという経験が無い人の方が多いかも知れません。
ぜひ、抑えるべきポイントを押さえて、すてきな住まいで幸せを感じられる生活を送っていただきたいです。
私も、あきらめていませんよ！ではまた！