外科時代の話① ~外科1年目の一日~

こんにちは、堀田です。

今日からしばらくは、研修医生活を経て、外科に入局した後の話を書いていきたいと思います。


今回は、外科1年目の医者の一日についてご紹介します。


 朝7時半、まずは病棟へ向かい、患者さんの点滴を準備します。


看護師さんが作らなくてはいけない点滴や薬剤を準備してくれているので、患者さんのカルテを見ながらそれらを混ぜ合わせていきます。


点滴を作るのに注射器を使用しますが、その頃の注射器はガラス製で、消毒して繰り返し使っていました。

容器に入っている消毒された注射器をピンセットで取り出すのですが、滑りやすい上に壊れやすいので、最初はとても緊張しました。


注射器を壊さないよう準備し、点滴を正確にすばやく作る。

それを、年配の看護師さんからのプレッシャーを感じながら行っていました。


点滴の中には抗がん剤もあり、こちらは患者さんに点滴するまでが僕の仕事でした。


他にも、手術前の患者さんの肝機能を測定する検査(ICG検査)も行っていました。

この検査は、検査用の薬剤を流し、15分後に採血をしてその薬剤の血中濃度を測ります。

薬剤の投与開始からタイマーで時間管理をする必要がありましたし、何といってもこの薬剤は緑色だったので、うっかり床に落とすと掃除がとても大変で、慎重に扱わなくてはならず、気の遣う検査でした。


午前中病棟で仕事をした後、午後は手術です。

手術では第2助手や第3助手をやっていました。

第2助手は手術の術野を保つ役目、第3助手は近くで邪魔をしないように見学する役目です。

だいたい夜の7時くらいまで手術をし、その後は患者さんの術後管理を1~2時間ほど行います。


それが終わると、みんなで夕食を食べに行き、再び病院に帰ってくると12時くらいで、そこからまた1~2時間術後管理を行います。


その他にも一日の合間を縫って翌日の手術の勉強をしたり、手術で必要な手技(血管の結紮)を練習したりしていました。


また、僕には同期がいなかったため、いわゆる雑用係も全面的にやっていました。


そうして帰路に着くのはだいたい夜中の2時くらい。
そしてまた朝7時半には病棟に現れる・・・そんな1日を過ごしていました。


とてもハードな毎日で、学会で出かけた以外、遊びに行くこともできませんでした。


外科1年目はこんな生活を送っていました。

今日のお話はここまでとなります。
お読みいただきありがとうございました😊

 

 

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