[技術ライティング講座]講座の振り返り#9
ホッタです。
2024年1月から、ノンプロ研で技術ライティング講座を受講しています。3月15日(金)に第9回目の講義がありました。その内容について印象に残ったことや学びになったことを書いていきます。
今回のテーマは「書籍の企画と執筆」です。この講座の最終目標である、技術同人誌執筆に向けた内容です。
講座第9回のTogetterまとめはこちら↓↓↓
なぜ書籍を書くのか
これ誤訳という説もあるそうですね。
それはさておき、今回の講義は「なぜ書籍を書くのか」という哲学的な問いから始まりました。まあマロリー風に言えば「書きたいから書く」って感じですかね。
今回は技術ライティング講座なので、書くのは当然技術的な内容になります。ということは、読み手はその本の学習者です。
最近はWebで調べたり、生成AIに聞いたり、動画学習したりと、書籍以外での学習法もたくさんあります。書籍と違ってWebは無料のことが多く、一見コストパフォーマンスが高く感じられます。
しかし、Webで大量の知識を得る場合、ターゲットが異なる、一貫性がなく順序もバラバラ、などのデメリットがあります。Webでは大量の知識が必要な学習は非効率なのです。
一方、書籍による学習のメリットは、大量の知識をターゲットをぶらさずに、一貫性を保ちつつ順序立てて得られることです。よって、課題が大きい場合は書籍での学習のほうが効率的なのです。
まとめると、書籍を書く意義は以下の通りです。
著者視点でみると、書籍での発信はXでのポストやブログを書くよりも高い価値や学習機会を提供でき、しかも著者の実績としても活用できるというメリットがあります。
書籍を書いたことがあるという経験は、他者へのアピール効果が絶大です。書籍1冊はブログ130万PVにも優るとのことです。実際にノンプロ研で技術同人誌を書いた方は、それが転職する際にアピールできる材料になったそうです。
書籍の種類とつくり方
次に、書籍の種類と具体的なつくり方について学びました。
まずは商業出版の書籍についての説明がありました。商業出版とは、出版社を通して書籍を販売することで、普段私達が書店で買える本のことです。
商業出版の書籍制作はとっても大変です。そりゃそうですよね。。
1年単位でのプロジェクトというのが一般的だそうです。
これだと誰もが書ける感じではないですが、「同人誌」であれば誰でも書籍を制作・販売できます。同人誌とは、著者自らが制作・販売をし、書店に流通しないというのが特徴です。
ちなみに、ノンプロ研ではすでに14冊もの技術同人誌が販売されています。過去の技術ライティング講座の先輩達が書いてきたものです。
同人誌の書籍制作の段取りは以下です。商業出版と全体の流れは同じですが、かかる時間はだいぶ少ないです。商業出版が1年単位なのに対し、同人誌は数ヶ月程度でつくれます。これなら頑張れば私でもできそうです。
書く内容については、技術同人誌だからこそ書けるようなネタがよいようです。
新技術やあまり知られていない技術
体系化されていない技術
高めのハードルを超える
ターゲットに特化する
商業出版はどうしても利益を出さないといけないため、ある程度売れる見込みがないと出版できません。しかし、同人誌は商業本に比べるとコストが少なく、それほど売れなかったとして損害も少ないため、ある程度冒険ができます。
また、私達は書籍を書くプロではないので、商業本と同じ土俵では戦えません。尖ったものや、ニッチなネタで攻める必要があります。
同人誌の具体的なつくり方も学びました。今までこの講座で学んできたVS code、Git、GitHubを使って執筆します。講座前半で学んだ書く技術を活かしながら、読みやすい本を書いていきます。
通常、同人誌は著者がすべて執筆・編集・校正・組版・印刷・販売をする必要がありますが、ノンプロ研から同人誌を出す場合は、執筆以外はノンプロ研でサポートしてもらえます。これにより、気軽に挑戦でき、著者は執筆に集中できるというメリットがあります。
執筆の準備
最後に執筆の準備についてです。まず書籍を書く前に企画を考える必要があります。
企画は以下の点で重要です。
企画がないと書いている執筆中に内容がブレる
企画によって選択肢を絞ることで、書くことに集中できる
スポンサーを説得する
今回はノンプロ研がスポンサーにあたります。先ほど、執筆以外はノンプロ研がサポートしてくれると書きましたが、商業出版ほどではなくてもコストはかかるので、サポートするに値する企画かどうかを判断する必要があります。
企画書は以下のような内容を書きます。
タイトル案
ターゲットとその背景・前提、ベネフィット
構成案
ノンプロ研のメリット
類書の状況・独自性
販促案
ここで起点となるのはターゲットです。ターゲットつまり読者は誰を想定するのか、そしてそのターゲットのベネフィットは何か?を考えることで、書籍の骨子が決まります。
最後に執筆です。これは簡単です。根性論です。
ひたすら書く!書く!そして書く!
実際はやみくもに書くわけではなく、計画を立て、時間をロックし、習慣を見直す必要があります。予定と実績を記録して、スケジュールどおりに進んでいるかを確認します。
最後に、本を書く人のためのサイトも紹介して頂きました。これは商業本での話ですが、心構えとしては同人誌も同じかと思います。
書籍を書ききるためのコツは、「がんばれ」だそうです。
ここでも根性論かよ(笑)
まとめ
今回は本講座の最終目標である、技術同人誌の企画と執筆について学びました。これで書籍を書く方法のインプットができました。あとは書くだけです。
私は今回、PySimpleGUIというPythonでGUIを作るライブラリについて書きたいなと思っています。このライブラリは便利ですが、ちょうどいい書籍がないのです。
ということで、私は今回書こうとしている書籍に関しての今回の最初の問い「なぜ書くのか」についての答えは「自分が読みたい(使いたい)から書く」です。自分の役に立つということは、他の人の役も立つのかなと思っています。
昨日、技術同人誌の企画書を提出しました。まだ企画が通るかどうか分かりませんが、書籍の執筆は私にとってはじめての経験であり、大きなチャレンジです。
なかなかない機会ですので、楽しみながら書いていきたいと思います。
今回で技術ライティング講座の講義は終わりです。あとは卒業LT大会が残っているので、最後に卒業LT大会の振り返りnoteも書きたいと思います。もう少しお付き合い願います。m(__)m
今回は以上です。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。