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シニアが教える:DXにおけるビジョンとロードマップは3〜5年がベスト

どうも、シニアライフを楽しみながらDX推進に携わるHot3DegC(ホットサンド)です。

DX推進におけるビジョンとロードマップの期間について、私の経験をもとにお話ししたいと思います。

ロードマップの10年、15年は長すぎる

DX(デジタルトランスフォーメーション)に取り組む企業の中には、10年、15年という長期的なロードマップを描くところもあります。

しかし、私の経験から言うとこれはあまり現実的ではありません。

なぜなら、現代のビジネス環境は非常に変化が激しく、長期的な計画では柔軟に対応することが難しいからです。


たとえば、10年前のビジネス環境と現在の環境を比較すると、技術の進歩や市場の変化、顧客のニーズの変化は劇的です。

そのため、10年、15年先を見据えた計画を立てても、途中で大幅な修正が必要になることが多いのです。


実際、5年前の自分には、これほどのAIの進化を予測できませんでした。

人の熱意が10年も持たない

また、長期的な計画のもうひとつの問題は、人的リソースのモチベーション維持です。

人間の熱意やモチベーションは、そう長く持続するものではありません。

10年も先を見据えた計画に対して、全社員が一貫して高いモチベーションを維持することは非常に難しいです。


ビジョンやロードマップは3〜5年がベスト

それでは、どのくらいの期間が適切なのでしょうか?

私の経験から、ビジョンやロードマップは3〜5年のスパンで設定するのが最適だと思います。

これくらいの期間であれば、環境の変化にも柔軟に対応でき、社員のモチベーションも維持しやすいです。


また、ビジョンやロードマップの策定には、バックキャスティングのような理想の未来を描きながら策定するのもオススメです。

ビジョンやロードマップが固まりだせば、より確実性をえるためにさらに短期の方向性を確定させるためにSMARTやOKRなどのフレームワークを活用するのが良いです。

バックキャスティングの重要性

ビジョン策定には、バックキャスティングの手法が非常に有効です。

バックキャスティングとは、理想的な未来の姿から逆算して現在の行動を決定する方法です。

これにより、具体的なステップが明確になり、達成までの道のりが見えやすくなります。

たとえば、5年後に達成したいビジョンを設定し、それを達成するために今何をするべきかを逆算して考えるのです。

これにより、短期的なアクションプランが明確になり、ステップバイステップで進めることができます。


SMART、OKRやアジャイルフレームの活用

ビジョンやロードマップが固まったら、SMARTやOKR(Objectives and Key Results)、アジャイルフレームワークを活用して、経過や進行を管理・運営するのが効果的です。

これにより、柔軟に対応しながらも、進行状況をしっかりと管理できます。

SMARTフレームワークの活用

ビジョンやロードマップを策定する際には、SMART(Specific, Measurable, Achievable, Relevant, Time-bound)などのフレームワークを活用することをオススメします。

これにより、具体的で達成可能な目標を設定しやすくなります。

たとえば、3年後に達成したい具体的な目標を以下のように設定します。

  • Specific(具体的): 顧客満足度を20%向上させる

  • Measurable(測定可能): NPSスコアを使って測定する

  • Achievable(達成可能): 新しい顧客サポートシステムを導入する

  • Relevant(関連性がある): 顧客体験の向上はDXの主要目標のひとつ

  • Time-bound(期限がある): 3年以内に達成する

個人的な経験からいうと、SMARTで計画する期限は3ケ月~半年や、長くても1年のサイクルで計画するのが良いと思います。

ビジョン ≧ ロードマップ ≧ SMART ≧ OKR ≧ アジャイル

のような関係性でイメージしています。

OKRの設定

OKRは、目標(Objective)とその達成度を測る指標(Key Results)から成り立ちます。

OKRの活用ポイントに、「野心的な目標設定と失敗の許容」があります。

OKRで計画する目標は少し達成が困難な目標を設定して、組織全体一丸となって取り組むことによりパフォーマンスを上げようという目論見があります。

そのため、失敗や目標未達にも寛容であるのですが、この点がDX推進時の重要な要素である「失敗を奨励する文化の構築」とも相性が良いと点です。

アジャイルフレームの活用

DX推進の秘訣でもある「小さな成功事例を積み重ねる」を実現するためには、フィードバックループを習慣化させることが望ましいです。

その習慣化を定着させるのにアジャイルフレームワークを活用したプロジェクト進行が変化の激しいビジネス環境にマッチしているのではと思います。

アジャイルフレームワークを使えば、プロジェクトを小さなスプリントに分けて進めることができます。

各スプリントの終了時に結果をレビューし、次のステップに進むための調整を行います。

これにより、柔軟かつ迅速に対応することが可能です。


まとめ

DX推進において、ビジョンとロードマップは3〜5年のスパンで設定することが最適です。

長期的な計画では環境の変化に対応しきれず、人の熱意も持続しにくいためです。

SMARTやOKR、アジャイルフレームワークを活用し、バックキャスティングの手法でビジョンを策定することで、具体的で達成可能な目標を設定し柔軟に進めていくことができます。

私の経験が少しでも皆さんのDX推進の参考になれば幸いです。
共に学び、成長し続けましょう。ありがとうございました。

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