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ほとりのしくじり日記#3「己の妄想で新しい税制度を創設するべからず」

「源泉徴収の『復興特別所得税』って、『復興支援のために、被災地域の人の所得税を安くするよ』って制度じゃないの?」

フリーランスにとって避けて通れない「納税問題」。

わたしはこれまでクラウドソーシング中心の取引であったため、「売上の約2割の上納金=システム利用料」を納める代わりに、税などに関してはほぼ何も考えていませんでした。

しかし、最近はありがたいことに直接取引が増えてきました。それに伴って自分で請求書を発行する機会も出てきたのですが。

クライアントA様は
「このフォーマットに金額を入れてくれれば、源泉徴収や消費税は自動で計算できるから」
と、御親切に御提示くださり、そのまま深く考えることなく入力してPDF出力してはい、完成。

しかし、同じフォーマットを別のクライアントB様にも使わせていただいたところ、
「何か計算が間違ってない? 専用の会計ソフト(MISOCA)を使ってみたら?」
ということに。それもそのはず。A様は法人のお客様、B様は個人のお客様だったので、源泉徴収などの税率に違いがあったわけですよ。

そして翌月。クライアントB様がめでたく法人化され、それに伴ってまた税率に変化が。

「でも、MISOCA様があれば数字を入力するだけで大丈夫!」

と思ったのですが。

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「あれ、MISOCA様の入力画面には、10.21%の税率を選択する方法がないよ?」

しばらく考えた末、どうやら復興税というものが関係するらしいと思い当たる。

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「えーっと源泉徴収税種別は、うちは被災地じゃないから『復興税なし』だな!」

このとき、緑字の「源泉徴収税の計算方法について」のリンク先をちゃんと見ておけばよかったんですけどね。

「だって、復興特別所得税って、被災地の方々の税負担を減らすためのものでしょ?」

このように、「復興特別所得税」というものを語感だけで勝手に解釈してしまった結果、危うくオリジナルの税制度を爆誕させるところでした。

実際は「復興のための施策を実施するために必要な財源の確保」のために、税率を増やしまっせというものだったんですね。平成25年に制定されたということで、何を今さらって感じですが。

ということで自信満々で提出した請求書は、当然ながら2ヶ月連続で差し戻されるハメに。クライアント様、その節は大変御迷惑をおかけしました。



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