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放浪No.02 人はそれを無謀と言う

考え直してみても、何故だか分かりません。
何かの衝動に駆られるような勢いで、自宅を飛び出しました。

俺は自由の身だ!

との思いを強く抱いていたことは、はっきりと覚えている。
こうして、自転車での旅が始まりました。

22時を過ぎたころ、行く場所すら決めていない俺は、ただ我武者羅に自転車をこいでいた。
これから起こるであろう様々な出来事に、淡い期待と大きな不安を感じながら。
そんなことを考えているうち、進路は東へと向いていた。よし、行ける限りこのまま進んでみよう。
1つめの市街地へと差し掛かった所で、進路を決めるために休憩をしようとコンビニへ。
ここで大きなミスをしたことに気づき、先行きの悪さに軽いショックを受けてしまう。

あー、これは進路どころの話じゃないぞ。
毎月やりくりするために分けているお金が入った財布を忘れてしまった。
いつも使っている財布には、少しの現金、数枚のポイントカード、銀行のカード、運転免許証のみ。
あ、あと何故か、松屋の焼きのり…笑
財布を取りに帰ろかと考えましたが、ここで戻ってしまうと、次は無いような気がしてならない。
もしくは、あっても随分と先でしか経験できないことのように感じてしまっていた。

ひとまず、繁華街まで出てみるか。
自分でも理解のできない、財布に焼きのりを入れるという奇妙な行動?で少し持ちこたえた。笑
もうひとつの理由もあるが、それは次回に書くことにする。

そんなこんなで今日の目的地を繁華街と決め、ゆったりしたペースで自転車をこぎ進める。
日付が変わるころ、無事に繁華街入りを果たせることができた。
あたりでは楽し気な声が響く街並みを横目に見ながら、目指すは2つめの市街地へ

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