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簿記

最近「簿記3級取りたいんだよね〜」とか「簿記について学びたいんだけどなんかいい参考書ある?」と聞かれる。だが実際に簿記の試験を受ける人は多くない。試験自体は難しくはないが、面倒で途中で勉強を辞めてしまっているようだ。なら簿記を勉強せずともなんとなく簿記についての知識がつくようなnoteを書けば需要があるのではと思った。
公認会計士を志す僕が、簿記について色々語っていこうと思う。目次から興味ある部分のみをかいつまんで読んでみてね。


簿記とは何か、簿記を学ぶとは何か

簿記とは何かというとよく“会社の家計簿“と表現されるがその通りだと思う。簿記は“帳簿記入“の省略した言い方で、帳簿という家計簿(お小遣い帳)を書くことが簿記である。簿記の最大の目的は何にどれくらいお金を使ったのか、持ってるか、稼いだのかを知るためである。
もっと具体的な話をすると使ったお金やもらったお金を5つの項目に分類すること、そのルールを学ぶことが簿記を学ぶということだ。
服を整理するところを想像してみてほしい。Tシャツはシャツの棚に、ズボンやスカートはズボンの棚に入れるだろう。そのように決められたものを決められた場所に整理するのが簿記である。ただワンピースのようにシャツに分類させるのか、ズボンに分類させるのか微妙なものがある。それをどっちに整理するのかというルールを学ぶのが、簿記を学ぶということだ。
ちなみに簿記を途中断念してしまう人が多いのはルールが多いからだと思う。確かに多いよね。僕もルール多くて爆発しそうになってる。

簿記とは何か(より詳細ver)

さて簿記についてなんとなくのイメージが湧いたところで、簿記のルールについて書いていこうと思う。簿記の目標、ゴールは財務諸表を作成することだ。財務諸表とは主に貸借対照表と損益計算書のことを指す。この二つを作るために、色々と整理していくのだ。前の章では5つの項目に分類すると書いたがこれらの財務諸表を作るために分類しているのだ。
ではこの5つの項目について軽く書こうと思う。ラフに書いてるので、もっと詳しく知りたい人はYouTubeやネットで検索してみてほしい。

資産ー会社が持ってるお金や物品
負債ー会社が支払わなきゃいけない借金
資本(純資産)ー株主がくれたお金、会社を運営するための資金
(純資産は基本無視でいい気がする。)

費用ーお金を払う原因
収益ーお金をもらう原因

ネットで拾った画像

貸借対照表も損益計算書も右と左に分かれている。5つの項目を右や左に分けることが簿記である。例えば資産が増えたら左を増加させるし、収益が増えたら右を増加させる。資産が減ったら左を減らすし、負債が減ったら右を減らすといった感じだ。これらの作業を簿記の用語で仕訳(しわけ)という。

ここで一旦まとめに入ろう。
簿記とは5つに分類し、右を増やしたり、左を増やしたりすること。それらをまとめて貸借対照表や損益計算書といった財務諸表を作るのがゴール。

さて少し難しくなってきたので、これを書いてこの章は最後にしたい。貸借対照表とは何か、損益計算書とは何かについて書いていこう。
貸借対照表は、会社がどれくらいお金を持っているか、会社の規模や倒産しそうかどうかを判断するためにある。
損益計算書はどれくらいお金を稼いでいるのか、どんなことで稼いでいるのかを判断するためにある。
感覚的に言うと、貸借対照表は体の大きさ、損益計算書は運動能力・運動量みたいな感じ。体が大きければ、自ずと運動能力が高くなる。体が大きくないのに、めちゃくちゃ運動してると成長は早いが、怪我もしやすい。みたいに捉えられれば十分だと思う。


なぜ簿記に価値があるのか

簿記3級は取っとけみたいなことをいろんなところで言われるが、なぜそう言われるのかを考えてみたい。ちなみに僕は社会に出たことがないので、見当違いなことを言うかもしれないということを前提にみてほしい。
まず前提として経理職でない限り、仕訳を行うことも計算書類や財務諸表を作成することもない。そのため経理職以外の人は簿記3級を取る意味はないと僕は思っている。財務諸表が読めれば、その会社がどのような状態にあるのかを知れれば、僕はいいと思っている。ただ財務諸表が読めます!という証明をする方法が多くない。最近ではP/L・B/Sアナリストという読むのに特化した資格があるが、一般に認知されてないし、料金も高い。そうなると財務諸表を作ることができる=読むことができるという証明になる簿記3級が有効になるのだ。簿記3級が求められるのは財務諸表から会社の状態を読み取るためだと思う。

簿記の級にはどんな差があるのか

日商簿記3級:一般企業の基本的な事項
日商簿記2級:連結会社や工場など幅広い会社に対応できる事項
日商簿記1級:全て(なぜそのルールがあるかなどの理論的なものも含む)
級との差が大きいと言われている簿記だが上記のような差がある。他の勉強に言い換えると
3級:国語・算数
2級:国語・数学・英語
1級:国語・数学・英語・理科・社会
みたいな感じ。感覚的に捉えられるはず。

簿記2,3級を学ぶ人へ

簿記は数字を使うことから文系の人はとっつきづらいと思われがちだが、9割以上は暗記で、計算なんかほぼしない。しかも簿記で行う計算は四則演算だけ。また基本的には左右に分けるゲームで、パズルくらいの感覚でできるはず。なぜそうなるかなどを考えると言うよりかは、そういうパズルやゲームとして捉えた方がいいことが多い。左右に分けるゲームと捉えればすぐにできるようになる。
いきなり机に向かって勉強というのはハードルが高いと思うので、YouTubeなどで検索して適当に勉強することを強くオススメする。それでなんとなく理解できた後に本を使って勉強しよう。
ちなみにネット試験と対面式と2つあるが、絶対ネット試験がいい。そっちの方が明らかに簡単。
参考書は以下の二つから選べばOK。

大王道はこっち
個人的にはこっちが好き


友達へ
基本的に僕のInstagramやLINEにていつでも質問は受け付けているので、わからない問題や、シンプルに進捗等で悩んだら教えてくれ。

最後に

果たしてこのnoteを読むだけで、簿記について理解できたのかはわからない。なんとなく計算書類・財務諸表を読んでみたいという人のために、僕の麻雀の推しチームがあるKADOKAWAの計算書類(P.4〜)や規模の大きい楽天銀行の計算書類(P.17〜)をここにぶら下げておこうと思う。
もしこれが好評だったら、もう少し簿記について詳しいことをnoteにて書こうと思う。
ではさらばじゃ!


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