SNSは深読みすると見る専になる

 Twitter、LINE、Instagram、Facebook、、、世の中のコミュニケーションツールとしてSNSが普及してからしばらく経つけれど。最近ではTik tokとかも流行っているらしいけど、あまり詳しくはない。僕が利用しているのは、さっき挙げた最初の3つが主で、――LINEは別として――フォローしている友達とか、有名人とかの投稿をよく見ている。そう、よく見ている。逆に言うと、ほとんど見てしかいない。いわゆる「見る専」とかいうやつだと思う。今回はTwitterとInstagramに焦点を当てて、なんで「見る専」になったかってことを考えていきたい。LINEの話も少しするかもしれないけど。

 Instagramに限っていうと、その理由は簡単で。一度も投稿したことはないし、ストーリーも上げたことはない。なぜかって言うと「Instagramはハードルが高いと感じる」から。これは単なる思い込みだと思っているんだけど、Instagramには「インスタ映え」なる価値観があるじゃないですか――なんかこの言葉はもう死語になりつつあるとかきいたことあるけど気にしない――。もちろんすべての投稿が「映えて」いる必要があるとは思わないけど、投稿しようとして「投稿するボタン」を押さんとしたときに「それ映えてる?Instagramという海に投げ込むにふさわしい?」なんてInstagram側の誰かに訊かれるような気がする。そして結局投稿できない、みたいな。まあ投稿しようとしたこともないんですけどね。

 もう1つ単純な理由が思い当たるんだけど、それは「写真を撮る習慣がない」ってこと。そりゃまあ写真を撮る習慣がなけりゃ撮る枚数も減るし「映える」写真も撮れないってもんで。写真を趣味にしようとしたこともあったんだけど、Instagramが流行り始めたからやめてしまったなあ、そういえば。まあそんなことは置いておいて。たぶんInstagramに於いて見る専になったのはそんな理由だと思う。しょーもないね。

 次にTwitterの話をするんだけど、ここでようやく本題に入ります。導入的ななにかがずいぶん長くなって申し訳ない。先に僕が投稿する頻度について書くと、月一回はツイートしたいと考えているけど、実際そんなにできてない、むしろ月一回ツイートできたら多い方だ、という感じ。その投稿頻度の理由にも後々触れるけどここは順を追って。

 Twitterに限らずSNSではしばしば「自己顕示欲」という言葉が重要になると思っていて。それは誰にだって少しぐらいはあって「認められたい、自分を見てほしい」みたいな承認欲求が絡んだもの、ということは周知の事実だと思う。Twitterで投稿される内容は実に様々だ。だけどその人の私生活であったこととか、思ったこととか、なにかゲームとかの感想だったり、面白いことだったり、悪口だったり、、、まあ一口に言うと「主観的なこと」が多い印象がある。自撮りを上げるなんかはわかりやすいかもね。それは自分のアカウントだから当たり前っちゃ当たり前で。「投稿する理由」ってのは「自分は今こう思っているよ!こんなことを経験したよ!」みたいな「自己顕示欲」が少なからず含まれたものだと思っている。少なくとも僕がツイートしたいと思ったときに、そうしたいと思う理由は自己顕示欲に基づいたものなのだ。

 少し難しい話になったけど、次はなぜ僕はこんなに投稿頻度が低いのかってことについて書く。簡単に言うと「ツイートすることがない」んだけど、もう少し踏み込んでいえば「ツイートしたいと思うレベルのことがない」のだ。別に「ツイートすることがないほど日常の中に何もない」とかではない。実を言うとTwitterを使い始めたころは投稿頻度が今よりもう少し高かった。そのころと今の投稿内容を比較すればわかりやすいんだけど、最初のころの内容は「ねむい」とか「おなか減った」とかその時思ったことをホイホイつぶやいていた。でも最近ではそんなツイートはめっきり減った。その理由は「ツイートするほどのことじゃないから」っていう、まあ当たり前のことで。ここ数年は「ライブに行ったよ!」とか「こんなことあったよ!」とか、そういうなにかイベントがあった時だけに――意識的に――絞ってツイートしている。

 それは簡単に言うと「ツイートしたいと思うレベル」がぐっと上がったのが主な理由。そのぐっと上がった理由というのが今回の話の”キモ”になるところだからここからが重要。Twitterを利用していくうえで気づいたことがあって。それは小難しくいえば「その人個人がツイートしている」ってこと。噛み砕いていえば「ツイートはその人の趣味嗜好、性格、人格を”よく”表している」みたいな感じ。これはよく考えなくてもわかることだと思う。これを考え始めるとなんだか心理戦のようで面白いなあとか思ってしまうんだけど。ツイートというのはその内容以上に意味を持っていると思えることがあって。例えばいつも無口な人がTwitterでは達者にツイートしていたり、全くそんな素振りを見せていなかった人がアニメとかゲームに関連するツイートばかりしていたりしてたら、その人のイメージは大きく変わるよね。Twitterは結構プライベートな空間的な要素が多いから、その人の表側以外の面も覗ける。そんな風にしてツイートはツイートを超えて、その人にまで手が届いてしまう。ここまでマイナス面のように書いてきたけれど、別にそれだけではないということだけ。

 それに気づくとなぜ投稿頻度が減るのかっていう話で。たぶん僕は周りの人が持っている、僕に対するイメ―ジを大事にしていたいんだと思う。だから例えTwitterでも、そのイメージに合うような人でいようとしているんだろうね。「別にイメージなんか変わらないから、自由にツイートすりゃいいじゃん」なんて声が聞こえてきそうだけど、なんでかそういうわけにはいかない。下手にツイートできないから、頻度が減るんじゃないかなと思う。ツイートするってことは、フォロワーに「自分ってこういう人だよ!!!」って大声で言っているのと同じだからね。

 ここまで書いて思ったから少し書いておくんだけど、僕は少し自意識過剰なんだと思う。例えば好きなアーティストとか作家さんとか、そういうある一定のイメージを持った人に、全くイメージに合わないことをツイートされたらちょっとがっかりする(気がする)。まあ別に自由にツイートしてもいいとは思うけど。そういったことを自分にも重ねて、フォロワーにがっかりされたくないんだと思う。それはそれでいいとして。

 ここまでは「自分のイメージが変わってほしくないから」という理由を書いてきたけれどこれはあくまで理由の一つに過ぎない。理由はもう一つあって。「ツイートしたいと思うレベルがぐっと上がった」という話は先述した通りで、それによって本来ツイートしてもいい内容が弾かれているということだ。これは「自己顕示欲」の話にも通じる理由なんだけど、例えば「ねむい」とか「おなか減った」とかっていうのは、本来ならなにひとつ躊躇うことなくツイートしてもいい内容だと思う。でも僕のレベルにあててみれば絶対にツイートしない内容だ。Twitterに限らずSNSには得てして「いいね!」みたいな機能がある。これの意味するところはSNSを利用する人ならわかってくれると思うんだけど、この機能のせいでそのレベルが上がったのだ。せっかくツイートするならできるだけいいねが多い方が良い、つまりそれに対して何か共感とかの「心の動き」が多くの人にある方が良いと僕は思っている。いいねが1つもつかないような、ツイート数の肥やしになるだけみたいなツイートはできるだけ控えたい。だから「他人が興味ないであろうこと」はツイートしないのだ。でもだからといって僕はめちゃめちゃいいねを欲しがっているというわけではないということは書いておく。いいねがもらえそうなことはツイートするけどそうでないものはしない、といえば誤解なく伝わるだろうか。この辺は言語化しづらい。要は「僕が『ねむい』とか言ったところで誰も興味ないでしょ」ってことだ。

 追記:「『心の動き』が多い方が良い」って書いたけど、なんでそう思うようになったかってことだけ。「ねむい」とかツイートしてた時は、もちろんいいねなんかつかなかった。その時はそんなツイートばかりだったからあまり気にしてはいなかったけど。でもひとたびいいねが付くと、「それまでのツイートって誰も見てなかったんだ」って思うようになってしまって。決してそんなことはない(と思う)んだけど、やはり反応があるとそれだけで「意味のあること」ができたような気がしたのだ。いいねを作った人は罪深いよ。

 ここまでツイートしない理由をつらつらと書いてきたけれど、逆にツイートするときは何を考えるかを少し。先述したツイートのレベルを超えて、かつ自分のイメージを崩さないか、そう大きく崩れないか、あえて崩したいときにツイートする。ここまで書くと、ツイートする内容はとても限られているなと自分でも思うんだけど。だいぶ前に「心理戦みたいで面白い」みたいなことを書いたと思う。ツイートはその人を表す、というのを上手く利用するのだ。太字にした「あえて(イメージを)崩す」というのは、自分の中で割と意識するポイントだったりする。あえて他人が知らない自分の趣味をひけらかすことで、実は同じ趣味を持っていた人とその話ができたら楽しいしね。

 「見る専になった理由」という主題からだいぶ外れてしまったんだけど。その主題については長々と書いたとおりだと思う。もう少し理由があった気がするけれど、それまでの過程が長すぎて忘れてしまった。でもまあこんなところだろうと言って自分を納得させておく。ほかに書きたいこともあったんだけど、長くなったのでここでいったん区切ろうと思う。続きはまたいつか。

 つい深読みをしてしまうから、僕は投稿が気軽にできない。

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