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【今更】あなたがドブヶ丘で小説を書くべき3つの理由、あるいは田瓶市について

たまには反吐が出そうなタイトルも試してみるよ。

やあ、みんな。ドブヶ丘のことは知っているね?

アーカムとかゴッサムシティとか田瓶市みたいな架空の都市だよ。ちょっと治安が悪いのと時々混沌が顔を覗かせることを外にすれば、わりと牧歌的な町だということもできるかもしれないね。

去年の夏あたりだったと思うけれども、ツイッターの胡乱界隈で発生して以来いつの間にか定着してしまっている。つのの大哥やくるしまの大哥がまとめているのを見るとイメージが湧きやすいだろうね。

なんか最近も評判の映画と悪魔合体してドブンゲリオンなんてものが発生したらしいけれども……

かく言う私も住人でね。うろうろとドブヶ丘に関する小説を書いたりなんかもしている。(最近目次を作ったので見て見て

実際のところ、ドブヶ丘は物語の初心者にとってかなり書きやすい舞台なんじゃないかなって思うよ。その理由は3つあります。

・何が起きても不思議ではないこと
・人が死にやすいこと
・架空都市なので言ったもんがちなこと

オーケー、じゃあ順番に説明するね。

・何が起きても不思議ではないこと。

ドブヶ丘は混沌と汚染の都市なので何が起きても不思議ではないのです。狂人がいようが、女神がいようが、魔法少女がいようが、汎用人型決戦兵器の運用基地があろうがドブヶ丘はすべてを受け容れてくれます。

これは言い方を変えればどんなトンチキなアイデアでもぶっこんでいける舞台になるということだ。加えて、ドブヶ丘の治安の悪さは既存の概念に独特の味付けをするので、あなたの手持ちのアイデアをドブヶ丘に浸すことで新しい味わいの作品を作ることができます。

『ななかさんの印税生活入門』にあったと思うけど、普通のモノを異常なモノに突っ込んでみるとか、異常なモノを普通のモノに突っ込んでみるとかすると物語を作りやすくなるんですよ。

・人が死にやすいこと

物語を転がすのに一番手っ取り早くインパクトがあるのは「人が死ぬ」ことだ。これはかの有名な逆噴射プラクティスにもある強力な手法だ。

実際の都市で人が死ぬと、警察がどうこうとか死体処理がどうこうとかいろいろと面倒くさいことにならないでもない。まあ、そういう方向で話をつくることもできるのだけど。あんまり細かいこと考えているうちに話の筋が消えてしまうこともあるよね。

でもドブヶ丘なら大丈夫。この町に死はありふれているので簡単に人を殺せる。制度とか社会通念とかそういうのを除いてしまって、あくまで人の死による人間関係を書いていきたいというなら、ドブヶ丘を舞台にするのはかなり良い選択だと言える。

最初に書いたけどドブヶ丘はなんでもありなので、人死に以外でも物語の起点を作りやすいというのはある。これにより物語作る難易度を大幅に下げることができるのだ。

・架空都市なので言ったもんがちなこと

ドブヶ丘は集団幻覚だ。誰かが作ったわけではないし、元となる作品があるわけではない。君があると言ったものはそこにある。もしも誰かが君の作品と矛盾することを言ったとしても、それはどちらか(あるいは両方)の観測者の気がふれていたか、事象が歪んでいるかなので問題にはならない。

実在の都市だとこうはいかない。本当が存在してしまうので下手なことを書くと「いいや、富士山と東京タワーが同時に見えるわけねーだろ」みたいなことを言ってくるアホと戦わんといけなくなる。そこで「俺のニホンじゃ見えるんだよ」と言って突っぱねることもできるけど、初めて物語を書くときにそこまで肝が据わっているとは限らないよね。

なので好き勝手ものごとを設定できるドブヶ丘は作品の舞台にするのに結構うってつけな都市だといえる。

まとめ

以上の三点から物語を初めて書いていようかなと思った人にとってドブヶ丘はとても良い舞台なんだ。あー、舞台どうしようかなって思ったときはドブヶ丘を使ってみると良いと思う。きっと胡乱な体験が君を待っている。

追記

もしも君が「そうは言ってもあんまり治安の悪い場所は今回の物語には向かないな」と思うのなら、群馬県と山梨県の県境に位置する架空都市田瓶市を試してみるのもいいかもしれない。

これもシェアードワールドを目指す架空都市だ。ドブヶ丘よりかなり治安がいい。現代日本と同じくらいの治安の良さだ。ただ、磁場なのか巡り合わせなのか時々UFOやカルトや古きものが現れたりする。なので「人が死にやすい」という条件だけは外れてしまうのだけれども、あとの二つはそこそこに満たす。

詳しい情報はこの辺り。でも、未観測の地域がたくさんあるので君が見たものが存在する。

https://rokkotsumikan.com/tagame_kankou/

よかったら使ってみたらよいのではないだろうか。


さらに追記

え、なにこの3つの理由形式すごく書きやすいじゃない!

そうか最初に要点をまとめることで読者に(当然書き手にも)ゴールを見えやすくなるんだな。いいや、それだけじゃない。それぞれの項目を細かく書いていくことで記事ができていくので、簡単にわかりやすい記事ができるんだ!

広く支持されているものにはそれなりの理由があるんだなあ

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