見出し画像

ざっくりざくざくザクザクアクター

ゲームの楽しさってぇとなんだと思う?
きれいなビジュアル? 壮大な世界観? 思うがままに好きなキャラを作れるキャラクリエイト? 対人戦こそがゲームの本質だ、という人もいるかもしれませんね。

そういった軸とは少しだけ外れて、シンプルなのに面白いゲームの話をしたいと思う。

そのゲームの名前は「ざくざくアクターズ」
はむすた氏がRPGツクールで製作したフリーゲームだ。

どんなゲーム?

基本的なシステムはオーソドックスなターン性のRPGだ。
ストーリーは召喚された異世界人、ハグレの子どもデーリッチがハグレたちの王国を作るために仲間を集めていく、というもの。

このゲームの強みはストーリーが良くできているのと、独特のゲームシステムが楽しい、そして無限にこだわりが詰め込まれた細かい心地よさの三つだ。

ゲームシステム

システムは確かによくあるターン性のRPGなのだけれども、プレイ感を独特のものにしているのは8人編成4人前線というシステムだ。
たくさんいる仲間から8人を選んでパーティーを組んで、そのうちの4人が戦闘に参加する。前線の4人が戦闘不能になるとゲームオーバー。一部のドラクエとかそうでしたっけ?
これがなかなか面白くて、いろいろ戦略の幅が作り出されている。
例えば、後列に下がっている間にはバフの効果時間が経過しないことを利用して、攻撃職に相手の攻撃が緩い間にバフをかけておいて、盾役と交代して猛攻をしのぎ、攻撃後の隙にバフの乗った一撃を叩きつける、とか。
あるいは戦闘不能の味方をあえて回復させずに、後列と交代させて強引に攻撃で押し切る、とか。
できることがたくさんあって楽しい。

システムとしてもう一つ特徴的なのは属性の強いゲームであることだ。
だいたい敵の大技には属性が付与されているので、その属性に強い味方を前に出したら耐えられることが多い。装備を属性耐性のあるものにそろえるのも強い。
敵にも弱点属性が設定されているのでそれを突けば楽に倒せる。逆につかないとかなりごり押さないとなる。

もちろんゲームバランスもそれを前提に作ってあるので、ちゃんと考えながら進めたら推奨レベルより低くてもボスを倒せたりする。廃都物語みたいな感じだ。

様々な攻撃属性と耐性は味方も持っていて、必要とされている特性をもった味方をうまく使って攻略していく必要がある。
そんなこと言ってもそんなたくさんの属性を持った味方なんて管理できないよ、とお考えの方には朗報がある。
案外覚えられるのだ。
それは熱いストーリーのなせるわざだ。

ストーリー

仲間を集めて王国を作るというストーリーなので、当然仲間がどんどん増えていく。
けれども、一人の仲間が加入するたびにきっちりとしたシナリオがあって、背景がある。加入前のストーリーをクリアするころには「ああ、このキャラとストーリーを進めたいな」と思ってしまうのだ。
ふふふ、今私はこのゲームがソシャゲでなくてよかったなと思っているよ。
ソシャゲだったら間違いなく出るまで回したくなってしまっていたから。

作者も一人一人のキャラクターを気に入っているのが良くわかる。なんなら商品展開もしているので、興味があったら見てみてほしい。
夏休み絵日記はよいよ。ハピマスは至高。

そんな一人一人のストーリーを念入りにやっていたら、膨大なボリュームになってしまうと君は心配するかもしれない。心配はご無用だ。作者のはむすた氏は驚くべき解決法でその問題を解決した。

驚くべきボリューム

その解決法とはすなわち、膨大なボリュームのゲームを作ることだ。
まさにフリーゲームだからこそできることで、10年かけて制作を続け、限界まで長大なゲームを作ってしまった。というか、まだ更新が続いているのはどういうことなんだろう。ちょっとよくわからないです。
ちなみにそろそろこれ以上長くするのは限界かと、はむすた氏は述べているけれども、限界なのはRPGT自体の限界らしい。ちょっと何言ってるかわからないです。
具体的にどのくらいの長さかというと、一つ前の更新のボスを倒した時の私のプレイ時間が、多分250時間くらいだったと思う。迷い迷い、いろいろ非効率をしたとは言え、そのくらいの時間がかかるということなのですよ。
そんなに長い時間プレイして嫌にならないのかというとならないのだ。

無限のこだわり

なぜ飽きないかと言えば、これもフリーゲームの強み、作者が細かいところに無限にこだわれるということなのだと思う。
とにかくユーザーを意識して細かいところに気をつけながらゲームが作られている。
具体的にはちょうどいいところに回復ポイントやセーブポイントがあったり、キャラクターの会話イベント(回復ポイントを兼ねる)でエリアの敵の弱点を教えてくれたり。とかくストレスを感じない程度に親切なのだ。
そのうえで、戦闘自体はちゃんと考えながら戦わないと勝てないようになっていてバランスが取れている。
レベル上げやアイテム集めの周回にしたって、一回一回同じことをするのだけれども、適度にランダム要素があるので、飽きることなく「もう一回周回行っとくか」となってしまう。恐ろしいゲームやでぇ。

現在の私

この四月に新しい更新があって、プレイしようかなーと思ったら前のデータ(250時間やったやつ)が消えていた。仕方がないので最初からやり直している。データがなくなったなら仕方がねえよな。
今15時間くらいやってて全体の10%も行ってない気がするのだけれど、どうだろう。まあ、コツコツやります。
ちなみにできるときはなれるためにPADでやってる。ウルヴァリン。間違いなくボタン数の無駄づかい。

というわけで、最高におすすめのゲームとして「ざくざくアクターズ」を進めておきますというお話でした。ぜひやってみてください。


この記事が参加している募集

全力で推したいゲーム

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?