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『GOOD DESIGN HOTEL』

2018年6月1日発行なので、もうだいぶ前に買って本棚にあった本を何気なくめくったら、比較的最近行ったセトレマリーナ琵琶湖が載っており、買った当時より実際に見たことがある、行ったことがあるホテルが増えているのではないかと思い、改めて引っ張り出してまた読んでみた。

ちょうど30のホテルが掲載されているが、数えてみたところ、行ったことがあるのは14ホテル。半分に満たなかったのはちょっとショックだったが、30のうち4ホテルは海外なので、国内は一応、半分はクリアしていた。ただ、東京や京都のような場所で行ったことがないところがまだあるというのは自分の感度の低さを改めて思い知らされる。せめて、東京で行ったことがない3軒はクリアして、数を水増しした上で書いた方がよいのではないか(マウントできるのではないか)という邪な考えを思い浮かべなかったかと言えば嘘になるが、正直者の国になんとか踏み止まった。

ホテルと宿泊客をつなぐ「ファシリティー」のつくりかた

最初からめくると、まずこのテーマで2グループ出てくる。セレスティン銀座チームとリビタの2人組。ここで愕然としたのが、セレスティン銀座は開業当時はそこそこ話題になった気もするし、話題になったから夕飯食べに行ったこともあるけど、すっかりその存在を忘れていた。たまに銀座にも行くし、すぐ近くにあって同じHirsch Bednerがデザインしているロイヤルパークキャンバス銀座8に行った時にも連想すらせず、完全に記憶から消えていた。

念のため、まだあるかどうか、ググって確かめてみたけど、当然ながらちゃんと存在している。

(どうでもいい話だけど、セレスティンのWebサイトはメイリオのフォントが目立つけど、とてもチープな印象)

Casitaの誘致の話から始まるが、残念ながら私はここのCasitaしか行ったことがないので、あまり有難味が分からず、正直、音はCassinaと混同し、文字はCicadaと混同しているレベルだ。三井不動産の人が「ホテルのオールデイダイニングを運営することは、テナントにとっては大きな負担」と語っているが、確かに朝6:30に開けて、14:00-17:00以外は通しで営業して26:00クローズというのは過酷だなと思う。HPで営業時間を確認したところ、今も変わらずこの営業時間を続けていた。「利益を求めたテナント料は設定しませんでした」とも語っているが、銀座とはいえ、最上階(14階)なので、フラッと入る場所ではないし、そもそも人があまり入らない時間帯もあるだろうし、もし、高い賃料でこの営業時間を課したら、テナントがクルクル入れ替わることになるので、それはそれで話題になったかもしれない。ちなみに、2020年1月18日時点では食べログの点数は3.49なので、それなりの点数の店が多い銀座の中では埋没しかねない印象。(私が忘れていたのは、私の記憶力だけの問題ではないのかもしれない、と言いたいけど、これはあくまで心の声)

50席で330㎡ということは、1席あたり6.6㎡。数字だけ見るとだいぶゆったりした印象だが、330㎡は14階全体の面積なのでEVホールも入れば、当然キッチンも入る。実際に行った印象としてはそこまでゆったりした印象はなかった。一番の課題として「収納スペースの確保」が挙げられているが、特に収納が目についたということもなかったので、それは上手く収まったのだろう。

一方で、残念なのは、記事を読むと「音」に対する並々ならぬこだわりが伝わってくるが、現地で「音」に関して何か印象に残った、気になった、ということは特になかったこと。邪魔にならない心地よい音だったとも言えるが、「風除室は無音」、「ロビーの音楽はやや大きめ」、「エレベーター内も無音」と言われても、正直、うーん、そうだったかな?という感じだし、Casitaの中には20のスピーカーがあったと言われても、これも収納同様、特に記憶にない。このレストランで記憶にあるのはやはり夜景。窓際の席にオジサン二人で座って東京タワーを眺めていた。

こういう記事を読むと、「また行ってみて、今度は音を味わってみるか」と思えるぐらいには素直なので、今度はどの時間帯に行くかのがいいのかまだ決めかねているが、近く再訪してみたいと思う。もし、これを機に、音に対して敏感になることができたら、また一歩、Perfect Humanに近づくことになる。

次はリビタのお二人。いくつか面白い発言があったので、以下に引用。

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サポート→ホテルで使う→note→サポートというサイクルが回ると素敵ですね。